命の跡に咲いた花
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音もなくほどけたのは、小指に結ばれし赤い糸……だったのかもしれない。
***
急に外が暗くなってきたかと思うと、雨粒が窓ガラスを叩き始めた。それは次第に激しさを増していく。
そんなときは、忘れ去ることのできない記憶が溢れ出す。それはいつも俺を漆黒の闇へと突き落とすから、その悲しみを押し殺すかのように、俺は奥歯をぐっと噛み締める。そして、無理やり眠るように固く目を瞑った。
***
俺はあの日から、逃げも隠れもしないつもりだ。十四歳の時に芽生えた殺意は、十八歳にして、後戻りできない十字架を背負った。
まだ子供だった頃は、わからなかった。でも、十年の時を経て、大人になって気付いた。それは、愛し人ができたから──
お前の笑顔を見れたとき、悲しみがふと、軽くなった気がした。俺はまだ心までは汚れちゃあいないと、そう思いたかった。
今はただ、目の前にある愛しさを、この手で全力で護りたい──この命をかけて護りたいと、そう思えた。
お前は俺にとって愛しき光──だから、あの日無くしたものはもう、戻ってはこないけれど、俺は解けた糸を辿って、きっとお前を見つけ出すだろう。そして、今ここで再びお前と巡り会う。答えはきっとそこにある。お前にその答えがあるから──
だから俺は、“お前を愛している”と、何度だって伝えるよ……
***
急に外が暗くなってきたかと思うと、雨粒が窓ガラスを叩き始めた。それは次第に激しさを増していく。
そんなときは、忘れ去ることのできない記憶が溢れ出す。それはいつも俺を漆黒の闇へと突き落とすから、その悲しみを押し殺すかのように、俺は奥歯をぐっと噛み締める。そして、無理やり眠るように固く目を瞑った。
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俺はあの日から、逃げも隠れもしないつもりだ。十四歳の時に芽生えた殺意は、十八歳にして、後戻りできない十字架を背負った。
まだ子供だった頃は、わからなかった。でも、十年の時を経て、大人になって気付いた。それは、愛し人ができたから──
お前の笑顔を見れたとき、悲しみがふと、軽くなった気がした。俺はまだ心までは汚れちゃあいないと、そう思いたかった。
今はただ、目の前にある愛しさを、この手で全力で護りたい──この命をかけて護りたいと、そう思えた。
お前は俺にとって愛しき光──だから、あの日無くしたものはもう、戻ってはこないけれど、俺は解けた糸を辿って、きっとお前を見つけ出すだろう。そして、今ここで再びお前と巡り会う。答えはきっとそこにある。お前にその答えがあるから──
だから俺は、“お前を愛している”と、何度だって伝えるよ……
the END