2年目
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あー辛い、肩痛いです。」
山崎が肩を押さえて外から帰り、食堂で知里の席の前に座る。今日は私服の着物である。
「ん?お休みでしたっけ?山崎さん。」
知里はキツネうどんを食べながら尋ねる。
「違うんだよ、最近新しいパチスロ屋ができたんだけど、どうやら不正してるみたいなんだよね。」
山崎はパチンコの不正基盤の調査を同心と協力しているそうだ。
「そんな事もするの?」
知里は山崎に聞く。
「そのパチスロ屋が裏でちょっと厄介な奴と繋がってるっぽいんだよね。だから今は客に紛れてスロットしてる。8時間くらい…。」
山崎は午前中すでに3時間打ったらしい。
「勝ったの?」
「負けたよ。まぁ当たり確率データ取りのためだから、どっちでもイイんだけど。」
「データ取りって面倒いよね。不正基盤が入ってる台の目安はついてるの?」
「それがまだなんだよね。なんせ台数多くて。確実な台が1つでも見つかればね、楽なんだけど。」
大当たりの確率が明らかに高い台を見つければ、データ取りの労力は半減するだろう。
「スロットってユニットバスエンター社のやつ?」
知里はお茶を飲む。
「え、よくメーカー名まで知ってるね。そうだったと思うよ。」
山崎は驚いて知里を見る。
「その会社のやつだったら、私力になれるかもよ。」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
次の休みに知里は斉藤を誘って午前中に山崎の現場に入った。沖田は斉藤に勝手についてきた。
「何で沖田さんがいるの?」
「終兄さんがこんな時間から出かけるの珍しいんで付いてきたんでさぁ。」
「ここにもストーカーかよ。今日パチスロなんだけど、まぁ19歳だからいいのか。」
山崎は今日はホールの店員として働いている。
「山崎さん!」
知里はホールを掃除する山崎に声をかける。
「シー!今は佐藤で働いてます!みんな真選組ってバレないようにして下さいよ。沖田さん顔がバレてるから眼鏡して下さい。」
山崎は変装用の伊達眼鏡を沖田に渡す。
「斉藤さんとカップルで来た設定だったんだけど、余計なのがついて来た。」
「コブつきカップルってことでいいじゃねぇですかぃ?」
「こんな大きな子供を育てた覚えないわ!」
知里は沖田の頭を叩く。
「スロットですが、あっちの5スロがあと100台あるんです。とりあえず1台でも処理してくれたらいいです。」
山崎はスロットまで案内する。
「あれー?知里じゃん?」
銀時がスロットで打っている。
「真選組のみなさんが
バシッ
「だーかーらーバレないようにして!!」
山崎は銀時をモップで殴る。
「潜入捜査でさぁ、旦那ぁ。だから黙っててくだせぇ。」
「いってー。血出てない?殴られて財布から金消えたんですけど!!」
銀時は山崎の襟首を掴む。
「店員への暴力は禁止ですぅぅ。」
山崎は暴れる。
「店員からの暴力はどうなんだよー!」
銀時は知里を見る。
「何もみてませんでした。」
知里は面倒くさそうに応える。
「出たよ、もみ消しだよ!」
銀時はまたスロットに向かう。
「んで、とりあえず不正されてそうなやつを見つけられたら万々歳なんだよね?方法問わず。」
知里は山崎に尋ねる。
「そうだね。方法問わずって怖いから、店内の備品を壊さないって制約付けていい??」
山崎は応える。
「じゃあとりあえずこの台から。」
知里はスロットを打ち始める。
‘7-7-ベル’
‘7-7-スイカ’
‘7-7-7’
‘7-7-7’
‘7-7-7’
‘7-7-7’
‘7-7-7’
‘7-7-7’
「えええええ、何何何何?これ不正台なの??」
山崎は知里のスロットが次々と‘7-7-7’を出す状況に驚きを隠せない。
「いえ、これ普通です、多分。問題は確変割合かと思うので。」
知里は打ち続ける。
「意味わからないでさぁ。」
沖田も斉藤も驚きを隠せない。
「えーっと、動体視力とボタンの反応速度に合わせられる反射神経さえあればこのメーカーはある程度いけます。」
知里は沖田と斉藤にやり方を教える。
「ここのメーカーは小役が独特の色なんでやり易いです。チェリーがここの真ん中を……
沖田と斉藤は知里の教えてもらった方法で打つ。
‘7-7-7’ ‘7-7-7’
‘7-7-7’ ‘7-7-7’
‘7-7-7’ ‘7-7-7’
‘7-7-7’ ‘7-7-7’
「ほんとでさぁ、俺パチプロになりまさぁ。」
‘できたZ’
今日はスケッチブックだ。
沖田、斉藤に才能があるのかすぐにできた。
「いやいやいやいや、そんなの普通できないから!!」
山崎が突っ込む。
「ほんとすぐ出来るとか、やっぱ運動神経が2人とも飛び抜けてるんだよ。」
知里は2人に耳栓を渡した。パチンコ店は煩いのだ。
「それでも多分目が疲れて数時間ももたないから、沖田さんと斉藤さんで10台ずつくらいいけるかな。」
知里はスロットの数を数える。
「知里さんはどうするの?」
山崎は聞くと
「私は目が疲れるから、こうやって打つよ。」
知里は目をつぶって、ガラス面のスロットの駒上に手をかぶせる。
‘7-7-7’ ‘7-7-7’‘7-7-7’ ‘7-7-7’‘7-7-7’ ‘7-7-7’
「何何何、もう見てなくない?」
山崎はパニックである。
「この駒が動く時のギアの感覚ですね。」
知里は教えるが、山崎は聴くのをやめた。とりあえずデータさえ取れればいい。
「佐藤さん、休憩いつ?」
山崎の休憩に合わせて、お昼ご飯を4人でバトルロイヤルホストに行く。
ある程度ではあるが、不正台の候補が見つかった。沖田と斉藤は少し目が痛いのか擦っていた。
「ありがとうございます、こんな短時間でここまで揃えてくれたら大分楽になりました!」
昼ごはんは山崎が奢ってくれるらしい。
「良かったです、お手伝いできて!」
パチスロで勝った景品を山崎にあげる。
知里はオムライスを注文した。
「今日はもうやめときましょう、目と耳が疲れるんで。」
沖田と斉藤に知里は言う。
「そんなことより知里にこんな特技があるとは意外でさぁ。」
沖田はパチスロで勝った景品を知里にあげる。
沖田はハンバーグセット。
‘ズゴいZ’
斉藤は景品をどうしたらいいか迷う。
斉藤はざる蕎麦。
「そんなに褒めても何も出ないよ。斉藤さん、景品持ってていいよ。」
沖田の景品を沖田に返す。
「知里さん褒めてないよ、本当に疑問なんだよ。パチンコとかしなさそうなのにね。」
山崎が尋ねる。
「昔住み込みの工場で働いてたんだけど、そこがパチスロ機械の下請けでさ。最終確認とかでよく打ってたんだよね。オジサン達とちょっと小銭かけたりして、ユニットバスエンター社製では負け知らずでした。」
知里は懐かしく思い出す。
「そうなんだ、それいつ頃の話?」
山崎は聞く。
「10年以上前かな?」
「なかなかヘビーな職場でさぁ。」
景品のグリコを知里に投げつける。
「間違いなくここの方がヘビーだわ。」
知里は言い切った。
お昼ごはん後は解散した。
知里がスーパーに寄ろうとすると、突然肩を掴まれる。
「え、何?銀さん!」
銀時が死んだ魚の目をしてこちらを見ている。
「ちょっと、見てたんだけど何その必殺技、俺にも教えて…。」
そのままパチスロにまた連れて行かれる。
「いやー、困るんだけど…。」
「こっちも困ってるから!今日の晩飯も困ってるから。」
「そうだそうだ!教えてくれ、この暮らしからの脱却を!」
グラサンが加わる。
「真面目に働けよ、それしかない!」
知里はそう言うが、銀時に席に座らされる。
「知里さん、お願いしますよ〜、ね、一生のお願い。」
銀時は知里の肩を揉む。
「一回だけね。この小役のチェリーを……
‘スイカ-7-チェリー’
‘ベル-リプレイ-7’
’ベル-ベル-7’
「「出来るわけねー!」」
銀時とグラサンが叫ぶ。
「やっぱ若さかね、あとグラサン取れ!」
知里はさっさとパチスロ店から消えた。
山崎が肩を押さえて外から帰り、食堂で知里の席の前に座る。今日は私服の着物である。
「ん?お休みでしたっけ?山崎さん。」
知里はキツネうどんを食べながら尋ねる。
「違うんだよ、最近新しいパチスロ屋ができたんだけど、どうやら不正してるみたいなんだよね。」
山崎はパチンコの不正基盤の調査を同心と協力しているそうだ。
「そんな事もするの?」
知里は山崎に聞く。
「そのパチスロ屋が裏でちょっと厄介な奴と繋がってるっぽいんだよね。だから今は客に紛れてスロットしてる。8時間くらい…。」
山崎は午前中すでに3時間打ったらしい。
「勝ったの?」
「負けたよ。まぁ当たり確率データ取りのためだから、どっちでもイイんだけど。」
「データ取りって面倒いよね。不正基盤が入ってる台の目安はついてるの?」
「それがまだなんだよね。なんせ台数多くて。確実な台が1つでも見つかればね、楽なんだけど。」
大当たりの確率が明らかに高い台を見つければ、データ取りの労力は半減するだろう。
「スロットってユニットバスエンター社のやつ?」
知里はお茶を飲む。
「え、よくメーカー名まで知ってるね。そうだったと思うよ。」
山崎は驚いて知里を見る。
「その会社のやつだったら、私力になれるかもよ。」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
次の休みに知里は斉藤を誘って午前中に山崎の現場に入った。沖田は斉藤に勝手についてきた。
「何で沖田さんがいるの?」
「終兄さんがこんな時間から出かけるの珍しいんで付いてきたんでさぁ。」
「ここにもストーカーかよ。今日パチスロなんだけど、まぁ19歳だからいいのか。」
山崎は今日はホールの店員として働いている。
「山崎さん!」
知里はホールを掃除する山崎に声をかける。
「シー!今は佐藤で働いてます!みんな真選組ってバレないようにして下さいよ。沖田さん顔がバレてるから眼鏡して下さい。」
山崎は変装用の伊達眼鏡を沖田に渡す。
「斉藤さんとカップルで来た設定だったんだけど、余計なのがついて来た。」
「コブつきカップルってことでいいじゃねぇですかぃ?」
「こんな大きな子供を育てた覚えないわ!」
知里は沖田の頭を叩く。
「スロットですが、あっちの5スロがあと100台あるんです。とりあえず1台でも処理してくれたらいいです。」
山崎はスロットまで案内する。
「あれー?知里じゃん?」
銀時がスロットで打っている。
「真選組のみなさんが
バシッ
「だーかーらーバレないようにして!!」
山崎は銀時をモップで殴る。
「潜入捜査でさぁ、旦那ぁ。だから黙っててくだせぇ。」
「いってー。血出てない?殴られて財布から金消えたんですけど!!」
銀時は山崎の襟首を掴む。
「店員への暴力は禁止ですぅぅ。」
山崎は暴れる。
「店員からの暴力はどうなんだよー!」
銀時は知里を見る。
「何もみてませんでした。」
知里は面倒くさそうに応える。
「出たよ、もみ消しだよ!」
銀時はまたスロットに向かう。
「んで、とりあえず不正されてそうなやつを見つけられたら万々歳なんだよね?方法問わず。」
知里は山崎に尋ねる。
「そうだね。方法問わずって怖いから、店内の備品を壊さないって制約付けていい??」
山崎は応える。
「じゃあとりあえずこの台から。」
知里はスロットを打ち始める。
‘7-7-ベル’
‘7-7-スイカ’
‘7-7-7’
‘7-7-7’
‘7-7-7’
‘7-7-7’
‘7-7-7’
‘7-7-7’
「えええええ、何何何何?これ不正台なの??」
山崎は知里のスロットが次々と‘7-7-7’を出す状況に驚きを隠せない。
「いえ、これ普通です、多分。問題は確変割合かと思うので。」
知里は打ち続ける。
「意味わからないでさぁ。」
沖田も斉藤も驚きを隠せない。
「えーっと、動体視力とボタンの反応速度に合わせられる反射神経さえあればこのメーカーはある程度いけます。」
知里は沖田と斉藤にやり方を教える。
「ここのメーカーは小役が独特の色なんでやり易いです。チェリーがここの真ん中を……
沖田と斉藤は知里の教えてもらった方法で打つ。
‘7-7-7’ ‘7-7-7’
‘7-7-7’ ‘7-7-7’
‘7-7-7’ ‘7-7-7’
‘7-7-7’ ‘7-7-7’
「ほんとでさぁ、俺パチプロになりまさぁ。」
‘できたZ’
今日はスケッチブックだ。
沖田、斉藤に才能があるのかすぐにできた。
「いやいやいやいや、そんなの普通できないから!!」
山崎が突っ込む。
「ほんとすぐ出来るとか、やっぱ運動神経が2人とも飛び抜けてるんだよ。」
知里は2人に耳栓を渡した。パチンコ店は煩いのだ。
「それでも多分目が疲れて数時間ももたないから、沖田さんと斉藤さんで10台ずつくらいいけるかな。」
知里はスロットの数を数える。
「知里さんはどうするの?」
山崎は聞くと
「私は目が疲れるから、こうやって打つよ。」
知里は目をつぶって、ガラス面のスロットの駒上に手をかぶせる。
‘7-7-7’ ‘7-7-7’‘7-7-7’ ‘7-7-7’‘7-7-7’ ‘7-7-7’
「何何何、もう見てなくない?」
山崎はパニックである。
「この駒が動く時のギアの感覚ですね。」
知里は教えるが、山崎は聴くのをやめた。とりあえずデータさえ取れればいい。
「佐藤さん、休憩いつ?」
山崎の休憩に合わせて、お昼ご飯を4人でバトルロイヤルホストに行く。
ある程度ではあるが、不正台の候補が見つかった。沖田と斉藤は少し目が痛いのか擦っていた。
「ありがとうございます、こんな短時間でここまで揃えてくれたら大分楽になりました!」
昼ごはんは山崎が奢ってくれるらしい。
「良かったです、お手伝いできて!」
パチスロで勝った景品を山崎にあげる。
知里はオムライスを注文した。
「今日はもうやめときましょう、目と耳が疲れるんで。」
沖田と斉藤に知里は言う。
「そんなことより知里にこんな特技があるとは意外でさぁ。」
沖田はパチスロで勝った景品を知里にあげる。
沖田はハンバーグセット。
‘ズゴいZ’
斉藤は景品をどうしたらいいか迷う。
斉藤はざる蕎麦。
「そんなに褒めても何も出ないよ。斉藤さん、景品持ってていいよ。」
沖田の景品を沖田に返す。
「知里さん褒めてないよ、本当に疑問なんだよ。パチンコとかしなさそうなのにね。」
山崎が尋ねる。
「昔住み込みの工場で働いてたんだけど、そこがパチスロ機械の下請けでさ。最終確認とかでよく打ってたんだよね。オジサン達とちょっと小銭かけたりして、ユニットバスエンター社製では負け知らずでした。」
知里は懐かしく思い出す。
「そうなんだ、それいつ頃の話?」
山崎は聞く。
「10年以上前かな?」
「なかなかヘビーな職場でさぁ。」
景品のグリコを知里に投げつける。
「間違いなくここの方がヘビーだわ。」
知里は言い切った。
お昼ごはん後は解散した。
知里がスーパーに寄ろうとすると、突然肩を掴まれる。
「え、何?銀さん!」
銀時が死んだ魚の目をしてこちらを見ている。
「ちょっと、見てたんだけど何その必殺技、俺にも教えて…。」
そのままパチスロにまた連れて行かれる。
「いやー、困るんだけど…。」
「こっちも困ってるから!今日の晩飯も困ってるから。」
「そうだそうだ!教えてくれ、この暮らしからの脱却を!」
グラサンが加わる。
「真面目に働けよ、それしかない!」
知里はそう言うが、銀時に席に座らされる。
「知里さん、お願いしますよ〜、ね、一生のお願い。」
銀時は知里の肩を揉む。
「一回だけね。この小役のチェリーを……
‘スイカ-7-チェリー’
‘ベル-リプレイ-7’
’ベル-ベル-7’
「「出来るわけねー!」」
銀時とグラサンが叫ぶ。
「やっぱ若さかね、あとグラサン取れ!」
知里はさっさとパチスロ店から消えた。