1年目
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「疲れたー、あいてる?」
「空いてますよ。」
「あれま、久しぶりですね、お嬢さん。」
「もお、お嬢さんなんて。言われるこっちが恥ずかしいわ。」
「いやいや、ワシからしたら貴方ぐらいは娘いや孫ですよ。お嬢さんでまちがいねぇです。」
「そう?まぁいいや。ビール、あとおでん適当に盛ってくれる?カラシつけてね。」
「はいよ。」
「はぁー。」
「どうしたんですか?溜息だしたら幸せ逃げいきますよ。まぁここでは溜息は次の幸せのチケットなんて思ってますがね。どうぞどうぞ吐き出してくださいな。」
「あのドS王子がね。やっぱ人格崩壊してるんですよ。気がつけば上司の命を本気で狙ってるし、最近では私がその上司と偶然同じ苗字だからか、嫌がらせもついで感覚で増えてるんですよ。今日はコーヒー飲んだらコップに茶色の消しゴム入ってたんですよ。ちっさいんですよ、やることが。だから怒ると小さい人間ってなりそうでしょ?でも怒らないと調子乗るでしょ。地味にダメージ、地味ダメです。年も一回り近く違うとそりゃあこっちも多少の事は目を瞑りますけどね、慕ってくれてるのかななんてね、最初は思ったりして。私もなんか疑似姉貴感覚なんか覚えちゃったりなんかして。でも奴は違うんですよ、計算してるんですよ、こう、なんか極々を責めてくるんですよ。タバコは吸わないから肺は真っ白、でも腹ではダークマター製造してるんです。腹立つこもになんせ顔だけは良いから。なんか多少のことはみんな許しちゃう‘但しイケメンに限る’みたいなね、この世界の風潮変えたいですよ。ホント取り柄は顔だけの変態ゴミ屑野郎ですよ。」
「へぇ。その屑野郎はそんなイケメンさんなんですねぇ、ワシもそんな風に言われてみたかったもんです。」
「邪魔しますぜぃ。あいてますか?」
「へい、空いてますよ、このお客さんのお隣どうぞ」
「あ、どうぞどうぞ。」
「あぁ、ありがとうごぜぇます。」
…
「どうしたんですか、お客さん。ああ、もしかして?ダメですよ。知り合いに会っても知らないフリ。これがここを楽しむ鉄則ですから。」
「そんなことないですよ、ねぇ、ほんと素敵な方だから見惚れただけです。いや、ほんとさっきの話聞こえてないといいなー、年甲斐もなく恥ずかしいからー。」
「いやーこちらもこんな妙齢のお綺麗な方の隣で緊張しちゃって。さっきの話?なんだろう、俺は姉貴亡くしてるんで、近くに姉さんみたいにいてくれる人がいるなんて人が羨ましいでさぁ。」
…
…
「おっとお二人さん一目惚れですかい。お若い2人の邪魔はできねえや。」
「あ、そういうことじゃないんで、気にしないで下さい。」
「おやじ、俺は焼酎お湯割と、卵、大根、しらたき、はんぺん、出汁多めでお願いしまさぁ。」
「ふぅー」
「あれ、この若侍さんも何か溜まっているんですかい。いやね、このお客さん、今時珍しく仕事に意欲高くて、絶対昇進するって意気込んでるんですよ。」
「へぇぇぇぇ。」
「この上司がすごくパワハラで、気に食わないことがあるたびに切腹を命令するんだそうで。いやー今時そんな上司がいるんですね。それでこの若い兄さんはみんなの代表として上司を蹴落として代わりに自分が上司としていい組織にしたいっていうそりゃあすごい目標を持ってるんですよ。立派じゃあねぇですかぃ。」
「へぇぇぇぇ。そりゃあすごい。尊敬します。ええ。」
「でもねぇ、なかなかね、しぶといみたいで、正攻法ではこの上司も辞めないみたいで。最近では上司の好きなモノにちょっとだけ細工して努力してるそうなんですよ。」
「いやーそうでもないでさぁ。努力は人に見せない主義なんで、オヤジ、あんまりバラさないでくだせぇよ。」
「さみぃー、オヤジ空いてるかい?」
「へい、ああこれはこれは。すいませんがね、お客さん、ちょっと詰めてもらえます?」
「はいはい。」
「ふー、いやー秋の終わりだけど、もう夜はさみーな。」
「そうですね、なんか明日霜が降りるかもらしいですよ。」
「へぇもう霜柱の季節ですかぃ。」
…
…
…
「おや?お客さんたちどうしたんですか。え、もしかして?いやいや、ダメですよ。ここの鉄則のルール、知り合いに会っても知らないフリ。これに限りますよ。」
「え、おやじさん、違いますよ。ほら私イケメンの免疫ないから、つい固まっちゃったわ。」
「俺もでさぁ、大人な2人に囲まれて緊張でさぁ。」
「いや俺も、カップルの邪魔したんじゃないかって気を遣っちまった。」
ハハハハハ
「親父、熱燗。大根、ちくわ、ゴボてん、卵、あといつもの。」
「へい、マヨネーズ。」
カチッ 「ふぅーー。」
「おやおや、タバコにすぐ頼るほどにお疲れですかぃ。それより、ちょっと細くなったんじゃないですか?」
「あぁ、なんか今週腹を下してな、治ったんだが、今日は胃に優しいもん入れたいんだ。」
「へぇぇぇぇ、それは大変でしたねぇぇぇぇ。」
「ほんと心から心配でさぁ。」
「え?何、なんかした?」
「いやーこのお侍さんも上司と部下に恵まれなくてね。毎日フォロー三昧らしいんですよ。しかも今年でしたかね、4月から新しく女性が入ったようでね、今まで男所帯で規律厳しくやってきたのに乱れるってね。まぁでもその女性、顔は普通、スタイルも普通、経歴も普通、魅力的なところが一切ない、ザ・平均点の女性らしくそこは問題なかったようでね。」
バンッ!パリン
「あ、すいません、グラス落としちゃった。ついでにビールお代わりもらえます?」
「いや、ほら、今の時代、普通って難しいよね。逆に普通がすごいことっていうか?」
「いやー何か大変そうな職場ですねぇ、後学のために色々聞いておきたいでさぁ。」
「ていうのも、その女性は好きなものも、お菓子はおしゃれなパンケーキとかじゃなくみたらし団子が好きで、テレビは新喜劇、お酒はひたすらにビール、自転車は年季の入ったママチャリ、髪型はいつも耳下で一つに括るトトロのサツキとメイのお母さん式、何をとっても今時の女性みたいな部分がないんですって。」
バンッ、「お代わり!」
「オヤジー!!!!」
「ピッチが早いですね、姐さん、付き合いますぜ。」
〜
〜
〜
「まぁね、これまでの環境に変化があると心労も増えますよ。そういえばお嬢さんも特殊な環境で働いてらっしゃるんでしたよね。このお嬢さん、なんと天人と仕事してるらしく、ゴリラ星のゴリラ局長、マヨネーズ王国のマヨラー1世、サディスティック星から来たドS王子なんかと働いていて、いやー時代は変わりましたよね。マヨラー1世なんかは、この前土産にみたらし団子を買ってくれたらしいんですがね。」
「優しいじゃねーか、マヨラー1世!」
「それがね、みたらし団子にマヨネーズがかかってたんですって。出来るだけ削り取ったら、みたらしの部分なくなって、ただの素団子だって。それでもマヨネーズの油分が残るってんで、全部たべると胃がムカつくから、乾燥させて次の日に鳥に食べさせてるってんですよ。」
「オメー、みたらし団子好きっつったじゃねーか。人の好意を何してくれてんだテメー。ヒック。」
「アレは、アレはこの世界のみたらし団子じゃない、マヨネーズ王国のマヨたらし団子だ、気を付けろ。今思い出しても胃が。ヒック。」
「他人に自分の偏った趣味嗜好を押し付けるなんざ鬼畜極まりないですぜ。」
「そうですねぇ、ワシも押し付けはいけないと思います。」
「タバコどこだ…。ヒック。」
「おやおや、若侍さん、携帯かえたんですね。」
「そうなんでさぁ、最近の携帯はよくできてまさぁ。地図とかこんなしっかり店名まで見られるんでさぁ。」
「わぁホント、愚痴り屋さんも載ってますよ。ほらこの赤い点のとこ。ん?この点、赤と青が重なってません?1つは自分のってわかるんですげと、もう1つはなんですか?」
「あぁ、それは部下の居場所も載ってるんでさぁ。俺の職場は恨まれることが多い仕事でねぇ、部下に何かあったらいけねぇんで。あれ?点滅が消えたでさぁ。」
「‘消えたでさぁ’、じゃないわコラー!携帯切ったんや、阿呆が!最近携帯のバッテリーの減りが早いと思ってたんだよ!ゴリラを捕まえるために時々地図見てたから、それのせいかなとか思ってたら…お前かー!!ヒック。」
「2人ともいい加減にしろ。ヒック。」
「毎日見てるわけじゃないでさぁ、誰かさんが1人で外回りのとき、危ない目にあってないか心配なんでさぁ。でも大体は直行直帰、時々銭湯‘美肌の湯’で寄り道してるくらいでさぁ。」
「あ、星が綺麗。ヒック。」
「時々遅くなるのはそれか。ヒック。」
「あ、流れ星。鬼の記憶が消えますように。ヒック。」
「ついでに存在ごと消えろー。」
「勝手に殺すんじゃねーよ。ヒック。」
「まぁまぁ、お客さんたち、ここでの話は他言しないでスグに忘れる。これも鉄則です。」
…
…
…
「私、そろそろ帰ります。お勘定。ヒック。」
「俺もでさぁ。」
「あぁ、俺も。オヤジ、全員分俺につけてくれ。ヒック。」
「あいよ、毎度ありがとうございます。ワシからしたらみんな若者です、厳しい時代でしょうがお気張りなさいませ。愚痴は愛情の裏返し。私はいつでもここでお待ちしていますよ。」
〜〜〜
解説
沖田怖いっすね。
一応解説ですが、沖田は主人公のことが大切な存在になってきつつあります。本当に何かあったらどうしようと思っており、勝手にGPSを付けています。屈折している優しさです。
「空いてますよ。」
「あれま、久しぶりですね、お嬢さん。」
「もお、お嬢さんなんて。言われるこっちが恥ずかしいわ。」
「いやいや、ワシからしたら貴方ぐらいは娘いや孫ですよ。お嬢さんでまちがいねぇです。」
「そう?まぁいいや。ビール、あとおでん適当に盛ってくれる?カラシつけてね。」
「はいよ。」
「はぁー。」
「どうしたんですか?溜息だしたら幸せ逃げいきますよ。まぁここでは溜息は次の幸せのチケットなんて思ってますがね。どうぞどうぞ吐き出してくださいな。」
「あのドS王子がね。やっぱ人格崩壊してるんですよ。気がつけば上司の命を本気で狙ってるし、最近では私がその上司と偶然同じ苗字だからか、嫌がらせもついで感覚で増えてるんですよ。今日はコーヒー飲んだらコップに茶色の消しゴム入ってたんですよ。ちっさいんですよ、やることが。だから怒ると小さい人間ってなりそうでしょ?でも怒らないと調子乗るでしょ。地味にダメージ、地味ダメです。年も一回り近く違うとそりゃあこっちも多少の事は目を瞑りますけどね、慕ってくれてるのかななんてね、最初は思ったりして。私もなんか疑似姉貴感覚なんか覚えちゃったりなんかして。でも奴は違うんですよ、計算してるんですよ、こう、なんか極々を責めてくるんですよ。タバコは吸わないから肺は真っ白、でも腹ではダークマター製造してるんです。腹立つこもになんせ顔だけは良いから。なんか多少のことはみんな許しちゃう‘但しイケメンに限る’みたいなね、この世界の風潮変えたいですよ。ホント取り柄は顔だけの変態ゴミ屑野郎ですよ。」
「へぇ。その屑野郎はそんなイケメンさんなんですねぇ、ワシもそんな風に言われてみたかったもんです。」
「邪魔しますぜぃ。あいてますか?」
「へい、空いてますよ、このお客さんのお隣どうぞ」
「あ、どうぞどうぞ。」
「あぁ、ありがとうごぜぇます。」
…
「どうしたんですか、お客さん。ああ、もしかして?ダメですよ。知り合いに会っても知らないフリ。これがここを楽しむ鉄則ですから。」
「そんなことないですよ、ねぇ、ほんと素敵な方だから見惚れただけです。いや、ほんとさっきの話聞こえてないといいなー、年甲斐もなく恥ずかしいからー。」
「いやーこちらもこんな妙齢のお綺麗な方の隣で緊張しちゃって。さっきの話?なんだろう、俺は姉貴亡くしてるんで、近くに姉さんみたいにいてくれる人がいるなんて人が羨ましいでさぁ。」
…
…
「おっとお二人さん一目惚れですかい。お若い2人の邪魔はできねえや。」
「あ、そういうことじゃないんで、気にしないで下さい。」
「おやじ、俺は焼酎お湯割と、卵、大根、しらたき、はんぺん、出汁多めでお願いしまさぁ。」
「ふぅー」
「あれ、この若侍さんも何か溜まっているんですかい。いやね、このお客さん、今時珍しく仕事に意欲高くて、絶対昇進するって意気込んでるんですよ。」
「へぇぇぇぇ。」
「この上司がすごくパワハラで、気に食わないことがあるたびに切腹を命令するんだそうで。いやー今時そんな上司がいるんですね。それでこの若い兄さんはみんなの代表として上司を蹴落として代わりに自分が上司としていい組織にしたいっていうそりゃあすごい目標を持ってるんですよ。立派じゃあねぇですかぃ。」
「へぇぇぇぇ。そりゃあすごい。尊敬します。ええ。」
「でもねぇ、なかなかね、しぶといみたいで、正攻法ではこの上司も辞めないみたいで。最近では上司の好きなモノにちょっとだけ細工して努力してるそうなんですよ。」
「いやーそうでもないでさぁ。努力は人に見せない主義なんで、オヤジ、あんまりバラさないでくだせぇよ。」
「さみぃー、オヤジ空いてるかい?」
「へい、ああこれはこれは。すいませんがね、お客さん、ちょっと詰めてもらえます?」
「はいはい。」
「ふー、いやー秋の終わりだけど、もう夜はさみーな。」
「そうですね、なんか明日霜が降りるかもらしいですよ。」
「へぇもう霜柱の季節ですかぃ。」
…
…
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「おや?お客さんたちどうしたんですか。え、もしかして?いやいや、ダメですよ。ここの鉄則のルール、知り合いに会っても知らないフリ。これに限りますよ。」
「え、おやじさん、違いますよ。ほら私イケメンの免疫ないから、つい固まっちゃったわ。」
「俺もでさぁ、大人な2人に囲まれて緊張でさぁ。」
「いや俺も、カップルの邪魔したんじゃないかって気を遣っちまった。」
ハハハハハ
「親父、熱燗。大根、ちくわ、ゴボてん、卵、あといつもの。」
「へい、マヨネーズ。」
カチッ 「ふぅーー。」
「おやおや、タバコにすぐ頼るほどにお疲れですかぃ。それより、ちょっと細くなったんじゃないですか?」
「あぁ、なんか今週腹を下してな、治ったんだが、今日は胃に優しいもん入れたいんだ。」
「へぇぇぇぇ、それは大変でしたねぇぇぇぇ。」
「ほんと心から心配でさぁ。」
「え?何、なんかした?」
「いやーこのお侍さんも上司と部下に恵まれなくてね。毎日フォロー三昧らしいんですよ。しかも今年でしたかね、4月から新しく女性が入ったようでね、今まで男所帯で規律厳しくやってきたのに乱れるってね。まぁでもその女性、顔は普通、スタイルも普通、経歴も普通、魅力的なところが一切ない、ザ・平均点の女性らしくそこは問題なかったようでね。」
バンッ!パリン
「あ、すいません、グラス落としちゃった。ついでにビールお代わりもらえます?」
「いや、ほら、今の時代、普通って難しいよね。逆に普通がすごいことっていうか?」
「いやー何か大変そうな職場ですねぇ、後学のために色々聞いておきたいでさぁ。」
「ていうのも、その女性は好きなものも、お菓子はおしゃれなパンケーキとかじゃなくみたらし団子が好きで、テレビは新喜劇、お酒はひたすらにビール、自転車は年季の入ったママチャリ、髪型はいつも耳下で一つに括るトトロのサツキとメイのお母さん式、何をとっても今時の女性みたいな部分がないんですって。」
バンッ、「お代わり!」
「オヤジー!!!!」
「ピッチが早いですね、姐さん、付き合いますぜ。」
〜
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〜
「まぁね、これまでの環境に変化があると心労も増えますよ。そういえばお嬢さんも特殊な環境で働いてらっしゃるんでしたよね。このお嬢さん、なんと天人と仕事してるらしく、ゴリラ星のゴリラ局長、マヨネーズ王国のマヨラー1世、サディスティック星から来たドS王子なんかと働いていて、いやー時代は変わりましたよね。マヨラー1世なんかは、この前土産にみたらし団子を買ってくれたらしいんですがね。」
「優しいじゃねーか、マヨラー1世!」
「それがね、みたらし団子にマヨネーズがかかってたんですって。出来るだけ削り取ったら、みたらしの部分なくなって、ただの素団子だって。それでもマヨネーズの油分が残るってんで、全部たべると胃がムカつくから、乾燥させて次の日に鳥に食べさせてるってんですよ。」
「オメー、みたらし団子好きっつったじゃねーか。人の好意を何してくれてんだテメー。ヒック。」
「アレは、アレはこの世界のみたらし団子じゃない、マヨネーズ王国のマヨたらし団子だ、気を付けろ。今思い出しても胃が。ヒック。」
「他人に自分の偏った趣味嗜好を押し付けるなんざ鬼畜極まりないですぜ。」
「そうですねぇ、ワシも押し付けはいけないと思います。」
「タバコどこだ…。ヒック。」
「おやおや、若侍さん、携帯かえたんですね。」
「そうなんでさぁ、最近の携帯はよくできてまさぁ。地図とかこんなしっかり店名まで見られるんでさぁ。」
「わぁホント、愚痴り屋さんも載ってますよ。ほらこの赤い点のとこ。ん?この点、赤と青が重なってません?1つは自分のってわかるんですげと、もう1つはなんですか?」
「あぁ、それは部下の居場所も載ってるんでさぁ。俺の職場は恨まれることが多い仕事でねぇ、部下に何かあったらいけねぇんで。あれ?点滅が消えたでさぁ。」
「‘消えたでさぁ’、じゃないわコラー!携帯切ったんや、阿呆が!最近携帯のバッテリーの減りが早いと思ってたんだよ!ゴリラを捕まえるために時々地図見てたから、それのせいかなとか思ってたら…お前かー!!ヒック。」
「2人ともいい加減にしろ。ヒック。」
「毎日見てるわけじゃないでさぁ、誰かさんが1人で外回りのとき、危ない目にあってないか心配なんでさぁ。でも大体は直行直帰、時々銭湯‘美肌の湯’で寄り道してるくらいでさぁ。」
「あ、星が綺麗。ヒック。」
「時々遅くなるのはそれか。ヒック。」
「あ、流れ星。鬼の記憶が消えますように。ヒック。」
「ついでに存在ごと消えろー。」
「勝手に殺すんじゃねーよ。ヒック。」
「まぁまぁ、お客さんたち、ここでの話は他言しないでスグに忘れる。これも鉄則です。」
…
…
…
「私、そろそろ帰ります。お勘定。ヒック。」
「俺もでさぁ。」
「あぁ、俺も。オヤジ、全員分俺につけてくれ。ヒック。」
「あいよ、毎度ありがとうございます。ワシからしたらみんな若者です、厳しい時代でしょうがお気張りなさいませ。愚痴は愛情の裏返し。私はいつでもここでお待ちしていますよ。」
〜〜〜
解説
沖田怖いっすね。
一応解説ですが、沖田は主人公のことが大切な存在になってきつつあります。本当に何かあったらどうしようと思っており、勝手にGPSを付けています。屈折している優しさです。