1年目
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その夜、松平片栗虎がやってきた。
ちょうど帰宅の時間に鉢合わせをしたため、一通り娘の栗子の相談を受けた。
今夜は将軍がお忍びで城下視察という名のキャバクラ遊びをするらしい。隊士達はみんな大変そうに動き回っている。直々に将軍の警護を任されたようだ。
「知里も一緒にキャバクラどうよぉ〜。オジサン奢っちゃうもんねぇ。将軍にも会えちゃうよぉ。」
松平に誘われたが、将軍と初対面がキャバクラとかごめん被る。
「ありがたいですが、今日は帰り
「近藤!知里も行くから!」
知里の返事を待たずに、松平は命令する。
「えー!とっつぁんっ、知里さん警備できないよ!」
近藤は着物を着ているため、警護ではなく将軍の接待役なのだろう。
「馬鹿野郎、一緒に飲むんだぁよ!」
「馬鹿野郎はアンタだ!どこの世界に女をキャバクラに誘うやつがある。」
土方もどうやら接待役のようだ。
「いちいちうるせぇんだよ。こんな男連中の中で働いてるんだ、キャバクラの1つや2つ経験したっていいだろう。」
あ、これ拒否権ないやつだ。知里は諦めて、共にキャバクラへ行くことにした。
「いらっしゃいませー♪」
キャバクラ嬢が総出で迎える。
「おーう、来たよー阿音ちゃーん。今日はドンペリドンドンいっちゃうよ〜。」
松平の行きつけの‘スナックすまいる’だ。
「将ちゃーん、知里、早く来いよ!」
松平はさっさと座ったボックス席から将軍を呼ぶ。
「上様、階段お気をつけて。」
将軍の両端に近藤と土方が張り付いている。
「大丈夫だ、皆のもの、いつも通りに過ごしてくれ。」
征夷大将軍の徳川茂茂は慣れた様子で松平のボックス席へ向かう。
もう何度も松平に誘われ、お忍びで来ているようだ。
「上様はいつも松平のとっつぁんとあの席で飲むんでさぁ。」
沖田も着物姿で来ている。
「そういえば、オバさんはキャバクラは初めてで?」
「初めてだね、店がギラついてるわ。目が痛い。」
「いやー、オバさんの初体験がこの目で拝めるなんて幸せでさぁ。」
いちいち、鼻につく言い方をする沖田。
「子どもが大人の真似事して粋がらないでね。子どもはコロナミンCまで。」
知里は沖田をおちょくった。
近藤は早くもお妙のものへ走り、土方は色んなキャバ嬢に囲まれている。沖田も階段を降りると、我先にとキャバ嬢が群がった。
知里は仕方なく松平と将軍のいるボックス席に向かう。
流石、将軍の席ということもあり、1メートル以上あるフルーツ盛り、ドンペリ、シャンパン、日本酒、ビール、様々なものが準備されていた。奥の方では、グラスタワーが見える。
既に席では自由に飲んでおり、キャバ嬢は次々と将軍横の取り合いの戦争となっていた。知里も折角なのでドンペリをもらう。
女で楽しめるか不安だったが、酒が入ればどこも同じこと。
キャバ嬢も知里のことは女隊士として知っている者も多かった。意外と自分の知名度が上がっていて驚いた。しかし、やっかみ半分で絡んでくるキャバ嬢もいた。
「あなたって街でおばちゃん隊士って呼ばれてるの知ってるの?」
若いキャバ嬢が知里に言う。
「知らなかったー。そっかー、貴方からしたら私もおばちゃんかー。」
知里はスルーする。
「あんたいつも帯刀してないし、戦えないんでしょ?真選組にいても邪魔なんじゃない?」
また別のキャバ嬢が言う。
「いつも見てくれてるなんて、オバさんは人気者でさぁ。人気者の嫁がいて、旦那も喜んでるでさぁ。」
赤いロープを持った沖田がキャバ嬢に向かって話す。
すると知里に集まっていたキャバ嬢はすぐに沖田に群がり
「そういえば指輪してる」「旦那もち?」など言いながら、最後には「縛って〜」と少しキャバクラとは毛色の違う台詞が聞こえた。
女性からの嫉妬にはここでも指輪は最強の武器だ。
数時間経つ頃には、松平は爆睡、近藤は顔が腫れており、沖田のボックスは紐とロウソクが散乱し、土方のボックスはマヨネーズが散布されており、奥のシャンパンタワーは既に崩れていた。あんなにたくさんいたキャバ嬢も帰ったか、寝てしまったかでほぼ倒れていた。
「上様、今日は楽しかったですか?」
ようやく知里は将軍と話すことができた。
「ああ、今日も楽しかった。少し飲みすぎたようだ、水を貰えるか?」
将軍は赤い顔をして、辛うじて起きていた。
「お水です。飲んだら帰りましょうか。」
知里はそう言って、将軍の隣で一緒に水を飲んだ。
斉藤と原田に連絡して、将軍を江戸城へ送り、松平も家まで平隊士達に送らせた。これ以上警護はいらないので、他の隊士も解散した。
「キャバクラ初体験はどうだったんでぃ?」
沖田は尋ねる。
「楽しかった。将軍と水も飲めたし。」
知里はドンペリも美味しかったなぁと思い出す。
とりあえずキャバクラの精算をし、金額を見て酔いが少しさめてしまった。
土方は飲み過ぎたようで道端吐いているし、近藤は「お妙さーん。」以外話さない。タクシーで帰るかー。と沖田は携帯でタクシーの送迎を頼んだ。
酔った頭に風が気持ちよく吹いた。これから夜はもっと長くなるなぁと空を見上げた。
ちょうど帰宅の時間に鉢合わせをしたため、一通り娘の栗子の相談を受けた。
今夜は将軍がお忍びで城下視察という名のキャバクラ遊びをするらしい。隊士達はみんな大変そうに動き回っている。直々に将軍の警護を任されたようだ。
「知里も一緒にキャバクラどうよぉ〜。オジサン奢っちゃうもんねぇ。将軍にも会えちゃうよぉ。」
松平に誘われたが、将軍と初対面がキャバクラとかごめん被る。
「ありがたいですが、今日は帰り
「近藤!知里も行くから!」
知里の返事を待たずに、松平は命令する。
「えー!とっつぁんっ、知里さん警備できないよ!」
近藤は着物を着ているため、警護ではなく将軍の接待役なのだろう。
「馬鹿野郎、一緒に飲むんだぁよ!」
「馬鹿野郎はアンタだ!どこの世界に女をキャバクラに誘うやつがある。」
土方もどうやら接待役のようだ。
「いちいちうるせぇんだよ。こんな男連中の中で働いてるんだ、キャバクラの1つや2つ経験したっていいだろう。」
あ、これ拒否権ないやつだ。知里は諦めて、共にキャバクラへ行くことにした。
「いらっしゃいませー♪」
キャバクラ嬢が総出で迎える。
「おーう、来たよー阿音ちゃーん。今日はドンペリドンドンいっちゃうよ〜。」
松平の行きつけの‘スナックすまいる’だ。
「将ちゃーん、知里、早く来いよ!」
松平はさっさと座ったボックス席から将軍を呼ぶ。
「上様、階段お気をつけて。」
将軍の両端に近藤と土方が張り付いている。
「大丈夫だ、皆のもの、いつも通りに過ごしてくれ。」
征夷大将軍の徳川茂茂は慣れた様子で松平のボックス席へ向かう。
もう何度も松平に誘われ、お忍びで来ているようだ。
「上様はいつも松平のとっつぁんとあの席で飲むんでさぁ。」
沖田も着物姿で来ている。
「そういえば、オバさんはキャバクラは初めてで?」
「初めてだね、店がギラついてるわ。目が痛い。」
「いやー、オバさんの初体験がこの目で拝めるなんて幸せでさぁ。」
いちいち、鼻につく言い方をする沖田。
「子どもが大人の真似事して粋がらないでね。子どもはコロナミンCまで。」
知里は沖田をおちょくった。
近藤は早くもお妙のものへ走り、土方は色んなキャバ嬢に囲まれている。沖田も階段を降りると、我先にとキャバ嬢が群がった。
知里は仕方なく松平と将軍のいるボックス席に向かう。
流石、将軍の席ということもあり、1メートル以上あるフルーツ盛り、ドンペリ、シャンパン、日本酒、ビール、様々なものが準備されていた。奥の方では、グラスタワーが見える。
既に席では自由に飲んでおり、キャバ嬢は次々と将軍横の取り合いの戦争となっていた。知里も折角なのでドンペリをもらう。
女で楽しめるか不安だったが、酒が入ればどこも同じこと。
キャバ嬢も知里のことは女隊士として知っている者も多かった。意外と自分の知名度が上がっていて驚いた。しかし、やっかみ半分で絡んでくるキャバ嬢もいた。
「あなたって街でおばちゃん隊士って呼ばれてるの知ってるの?」
若いキャバ嬢が知里に言う。
「知らなかったー。そっかー、貴方からしたら私もおばちゃんかー。」
知里はスルーする。
「あんたいつも帯刀してないし、戦えないんでしょ?真選組にいても邪魔なんじゃない?」
また別のキャバ嬢が言う。
「いつも見てくれてるなんて、オバさんは人気者でさぁ。人気者の嫁がいて、旦那も喜んでるでさぁ。」
赤いロープを持った沖田がキャバ嬢に向かって話す。
すると知里に集まっていたキャバ嬢はすぐに沖田に群がり
「そういえば指輪してる」「旦那もち?」など言いながら、最後には「縛って〜」と少しキャバクラとは毛色の違う台詞が聞こえた。
女性からの嫉妬にはここでも指輪は最強の武器だ。
数時間経つ頃には、松平は爆睡、近藤は顔が腫れており、沖田のボックスは紐とロウソクが散乱し、土方のボックスはマヨネーズが散布されており、奥のシャンパンタワーは既に崩れていた。あんなにたくさんいたキャバ嬢も帰ったか、寝てしまったかでほぼ倒れていた。
「上様、今日は楽しかったですか?」
ようやく知里は将軍と話すことができた。
「ああ、今日も楽しかった。少し飲みすぎたようだ、水を貰えるか?」
将軍は赤い顔をして、辛うじて起きていた。
「お水です。飲んだら帰りましょうか。」
知里はそう言って、将軍の隣で一緒に水を飲んだ。
斉藤と原田に連絡して、将軍を江戸城へ送り、松平も家まで平隊士達に送らせた。これ以上警護はいらないので、他の隊士も解散した。
「キャバクラ初体験はどうだったんでぃ?」
沖田は尋ねる。
「楽しかった。将軍と水も飲めたし。」
知里はドンペリも美味しかったなぁと思い出す。
とりあえずキャバクラの精算をし、金額を見て酔いが少しさめてしまった。
土方は飲み過ぎたようで道端吐いているし、近藤は「お妙さーん。」以外話さない。タクシーで帰るかー。と沖田は携帯でタクシーの送迎を頼んだ。
酔った頭に風が気持ちよく吹いた。これから夜はもっと長くなるなぁと空を見上げた。