1年目
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屯所でお昼ごはんを食べられないので、外で食べることにした。
この時間はランチ時間が終わっているので、今日はラーメン屋に行ってラーメンをすすった。昨日の酒がまだ胃に負担をかけていたようで、ラーメンですら胃にもたれた。
屯所に帰ると、ちょうど午後の見廻りを終わった隊士達が食堂に集まっていた。
「あの姐さんが結婚とはねぇー、まぁ寿退社か。」
「どうやら相手はあの万事屋だろ。元攘夷志士っていうじゃねぇか。結婚とか無理じゃないか?」
「しかも実質はプータローって。女は馬鹿だよなー。しかもアイツ仕事も適当にして、土日しっかり休んで、それで俺たちと同じ真選組語ってんだろ?」
「俺はそもそもあいつが真選組だなんて認めてねぇぜ?ありえねぇだろ、剣も触れない隊士なんて。女はいらねーんだよ。」
「女は女の仕事しろーってな!」
アハハハハハハ!
玄関にいる知里に聞こえているとも知らずに隊士達は仲良く愚痴を言っていた。
「ただいま帰りました!」
知里は少し大きい声で屯所に入った。
ギョッとしている隊士を少し睨み食堂を通り過ぎようとすると、
「おかえりなさい、知里姐さん。愛しの彼氏にでも会いに行ってたんですか?」
そんな野次を飛ばして、原田右之助は笑った。
知里は食堂の出口で立ち止まり、
「原田さん、皆さん。こんな頭数揃えて、討ち入りの相談かと思ったらまさか悪口大会だなんて、男も女も集まってやることは同じですね。」
嫌味を突き返した。
「はぁ?お前の事とか誰がいったんだよ?自意識過剰なんじゃねぇの?」
原田が全員の意見というように、知里に言い返す。
「それはすみません、私以外の人間の悪口だったなんて。真選組に女は要らないんでしたっけ?あぁ、でも、攘夷志士がみんないなくなったら、真選組は社会的に要らなくなりますけどね。」
知里は捲し立てて原田に詰め寄った。
「アぁ??テメー何言った、もう一変言ってみろ!!!」
原田は立ち上がり、知里に詰め寄った。
「だからぁ、剣を振る事以外できないやつに、男だの女だの言う資格あんのかって言ってんだよ!!あぁ、そういえば原田さんは剣を置いたら、赤ちゃんになるんですってね。」
午前中に仕分けた花街のメッセージに‘原田さんの赤ちゃん言葉可愛い’と書かれていたことを思い出した。
「「「「「原田さん!!」」」」」
知里の着物の襟を右手で握り、大広間まで引っ張られる。
バンッ、ドサズササ
そのまま襖越しに叩き投げられ、3メートルほど吹っ飛ぶ。
物凄い男がしたため、各仕事部屋や道場や女中さんなどみんなが大広間に集まった。
道場から土方と沖田が来てすでに野次馬になっている中庭にいた。
ただ事ではないと土方は
「ヤメロ!」と叫ぶが野次の声で原田には聞こえない。
「女がデケェ口聞いてんじゃねぇぞ!真選組は俺たちが作ったんだ、お前なんかいらねぇんだよ、現に今までお前の部署は無かったんだ!わかったらサッサとここから出て行け!」
原田が知里に叫ぶ。
知里は投げられた拍子に背中を打ち、咳き込む。
「原田さん、やり過ぎです!」
山崎はちょうど見廻りから帰ってきたところだった。
「知里さんっ!」
女中のお雪が背中を支え、ゆっくり立ち上がる。
「イッテェなぁ、だから田舎侍は嫌なんだ。暴力でしか解決できない奴らは、敵ばっかり増やすんだよ!なんでお前の住んでる世界がお前のやってる事だけで回ると思ってんだよ、じゃあお前は一体何を守ってんだよ!男とか女とかそんな事言ってたら世界は半分回らねぇんだ、要らない奴なんていねーんだよ!んなの子どもでもわからぁぁ、剣ばっか振ってないで1冊でも本を読んでみろ、バカが!」
知里は原田を睨み付けて叫ぶ。
「んダとぉぉ!」
原田はさらに逆上して、知里に掴みかかろうとするが、後ろの隊士が必死で止める。
中庭で見ていた沖田は、大広間に走り、知里に向かって竹刀を左脇腹に叩きつけ、同じように走り込んできた土方めがけて知里を叩きつけ中庭まで吹っ飛ばした。
「エっ?ウッッ
「総悟!ウォッゲッッ
バシィィィィ、ドンッ、ズザザザザザー
何でーーー!?
沖田の行動に全員が疑問を持つ。
「知里さん!大丈夫?」
山崎が覗き込む。
知里はちょうど土方の上で仰向けに伸びていた。
「いや、無理、動けない…痛い、本気で。」
土方は知里に衝撃を与えないよう、ゆっくりと下から這い出た。
「総悟、お前、なにしてんだぁぁぁ」
「オバさんを投げていいのはこの俺だけでさぁ!!!!」
そこじゃねー!
全員が沖田に同じツッコミを入れる。
パンパンッ
近藤が手拍子を鳴らして玄関脇の庭から現れた。
「はい、これで終了!原田も知里さんも喧嘩両成敗だぞ〜!いやーここは男も女も血の気が多くてな。」
近藤は大声で続ける。
「原田も本気で知里さんを要らないなんて思ってないだろ?今日だって道場の木刀が新しくなってたし、細々した事務仕事が減ったってこの前言ってたじゃないか?俺たちに剣を握ることに集中させてくれるのは、全部知里さんのおかげだ。」
「知里さんも、仕事場が変わればそこに集まってる人の種類も変わるんだ。こんな筆より剣を持つ人間なんて、ここ以外いないよ。つまりここは特殊な背景を持つ人間の集まりなんだ。だから完全に理解して欲しいとはおもってないけど、みんな少し違うって思ってくれてたらいいよ。」
「それはつまり全員に言えること、似たような人間ばかりだとそれが普通だと思うけど、本当は全員違うんだ。それを踏まえて今日のところはお開きにしようか!」
はい、みんな戻ってーと近藤が手拍子する。
ゾロゾロとみんなそれぞれの持ち場にかえり、近藤は原田と沖田にあとで仕事場に来るよう命じた。
知里の元に近藤が来て、
「知里さん、ごめんな、ちょうど警察庁から帰ってきたところだったんだ。俺がいればこんな事させなかった。すまない。」
そう言って手を握った。
「こちらこそすみません。あとで皆さんにも謝りたいです…」
知里も手を握りかえした。
知里の傷の手当はお雪ちゃんたち女中がしてくれた。
左の脇腹に竹刀を叩きつけられたと思っていたが、竹刀を当てる瞬間にマガジンを脇腹に投げて、マガジンごと竹刀で吹っ飛ばしていた。のちに中庭から真っ二つのマガジンが発見された。例えマガジンがあっても威力は壮大だったため、ちさとの脇腹には少し青痣ができた。
土方はその後、原田と知里を呼び、お互いに謝罪をして握手を交わした。原田の頬は大きく腫れており、すでに近藤が制裁をしたのだろうと考えられた。次回同じことが有れば局中法度で切腹を命じられた。
知里が全隊士に対しても謝りたい旨を伝えると、原田も女中さん含め全員に謝罪したい気持ちだと言った。
緊急で全員が集められ、知里と原田の謝罪が行われ、女中さんも隊士も謝罪を受け入れた。
隊士が全員集まったついでに、花街の娘たちからのメッセージを1人ずつ渡した。メッセージの数が多い人ほどステータスが上がるのか、土方の名刺の数を見た隊士たちは、おおー!流石ー!どんなけ泣かせたら気がすむんだ!と羨望に近い野次を飛ばした。近藤は局長なのに土方の半分もなかった。
原田にもしっかり手渡しし、
「申し訳ありません、メッセージ1個だけ見ちゃいました。」
知里はできれば吹っ飛ばしは無しでと言うと、
「忘れてくれ。」
そう言ってまた握手をした。
「俺のは無いんですかぃ?オバさん」
沖田は知里の前に並んだ。沖田の頬も腫れていた。
「沖田さんのは没収しました。沖田さんへのメッセージの店は20歳以上なんです。なので、あと2年寝かせておきますね。」
代わりに真っ二つのマガジンを渡した。
「やってらんねぇ。俺は帰りまさぁ。」
と山崎のメッセージを切り刻んで帰った。
どうしても山崎を見るとドSなのかドMなのかと考えてしまうようになった。もう‘いつも通り’には戻れないかもしれない。
長い一日だった、もう20時。
大人しくもう帰ろうと玄関から出ると、土方が外でタバコを吸っていた。
「もう一つメッセージがありました。賞味期限の切れるマヨネーズがあるそうです。もったいないですよ。」
そう言うと、
「仕事がある。」
土方はタバコを消して屯所へ戻っていった。
忙しい人だな、本当に。そう思って1人家路についた。
この時間はランチ時間が終わっているので、今日はラーメン屋に行ってラーメンをすすった。昨日の酒がまだ胃に負担をかけていたようで、ラーメンですら胃にもたれた。
屯所に帰ると、ちょうど午後の見廻りを終わった隊士達が食堂に集まっていた。
「あの姐さんが結婚とはねぇー、まぁ寿退社か。」
「どうやら相手はあの万事屋だろ。元攘夷志士っていうじゃねぇか。結婚とか無理じゃないか?」
「しかも実質はプータローって。女は馬鹿だよなー。しかもアイツ仕事も適当にして、土日しっかり休んで、それで俺たちと同じ真選組語ってんだろ?」
「俺はそもそもあいつが真選組だなんて認めてねぇぜ?ありえねぇだろ、剣も触れない隊士なんて。女はいらねーんだよ。」
「女は女の仕事しろーってな!」
アハハハハハハ!
玄関にいる知里に聞こえているとも知らずに隊士達は仲良く愚痴を言っていた。
「ただいま帰りました!」
知里は少し大きい声で屯所に入った。
ギョッとしている隊士を少し睨み食堂を通り過ぎようとすると、
「おかえりなさい、知里姐さん。愛しの彼氏にでも会いに行ってたんですか?」
そんな野次を飛ばして、原田右之助は笑った。
知里は食堂の出口で立ち止まり、
「原田さん、皆さん。こんな頭数揃えて、討ち入りの相談かと思ったらまさか悪口大会だなんて、男も女も集まってやることは同じですね。」
嫌味を突き返した。
「はぁ?お前の事とか誰がいったんだよ?自意識過剰なんじゃねぇの?」
原田が全員の意見というように、知里に言い返す。
「それはすみません、私以外の人間の悪口だったなんて。真選組に女は要らないんでしたっけ?あぁ、でも、攘夷志士がみんないなくなったら、真選組は社会的に要らなくなりますけどね。」
知里は捲し立てて原田に詰め寄った。
「アぁ??テメー何言った、もう一変言ってみろ!!!」
原田は立ち上がり、知里に詰め寄った。
「だからぁ、剣を振る事以外できないやつに、男だの女だの言う資格あんのかって言ってんだよ!!あぁ、そういえば原田さんは剣を置いたら、赤ちゃんになるんですってね。」
午前中に仕分けた花街のメッセージに‘原田さんの赤ちゃん言葉可愛い’と書かれていたことを思い出した。
「「「「「原田さん!!」」」」」
知里の着物の襟を右手で握り、大広間まで引っ張られる。
バンッ、ドサズササ
そのまま襖越しに叩き投げられ、3メートルほど吹っ飛ぶ。
物凄い男がしたため、各仕事部屋や道場や女中さんなどみんなが大広間に集まった。
道場から土方と沖田が来てすでに野次馬になっている中庭にいた。
ただ事ではないと土方は
「ヤメロ!」と叫ぶが野次の声で原田には聞こえない。
「女がデケェ口聞いてんじゃねぇぞ!真選組は俺たちが作ったんだ、お前なんかいらねぇんだよ、現に今までお前の部署は無かったんだ!わかったらサッサとここから出て行け!」
原田が知里に叫ぶ。
知里は投げられた拍子に背中を打ち、咳き込む。
「原田さん、やり過ぎです!」
山崎はちょうど見廻りから帰ってきたところだった。
「知里さんっ!」
女中のお雪が背中を支え、ゆっくり立ち上がる。
「イッテェなぁ、だから田舎侍は嫌なんだ。暴力でしか解決できない奴らは、敵ばっかり増やすんだよ!なんでお前の住んでる世界がお前のやってる事だけで回ると思ってんだよ、じゃあお前は一体何を守ってんだよ!男とか女とかそんな事言ってたら世界は半分回らねぇんだ、要らない奴なんていねーんだよ!んなの子どもでもわからぁぁ、剣ばっか振ってないで1冊でも本を読んでみろ、バカが!」
知里は原田を睨み付けて叫ぶ。
「んダとぉぉ!」
原田はさらに逆上して、知里に掴みかかろうとするが、後ろの隊士が必死で止める。
中庭で見ていた沖田は、大広間に走り、知里に向かって竹刀を左脇腹に叩きつけ、同じように走り込んできた土方めがけて知里を叩きつけ中庭まで吹っ飛ばした。
「エっ?ウッッ
「総悟!ウォッゲッッ
バシィィィィ、ドンッ、ズザザザザザー
何でーーー!?
沖田の行動に全員が疑問を持つ。
「知里さん!大丈夫?」
山崎が覗き込む。
知里はちょうど土方の上で仰向けに伸びていた。
「いや、無理、動けない…痛い、本気で。」
土方は知里に衝撃を与えないよう、ゆっくりと下から這い出た。
「総悟、お前、なにしてんだぁぁぁ」
「オバさんを投げていいのはこの俺だけでさぁ!!!!」
そこじゃねー!
全員が沖田に同じツッコミを入れる。
パンパンッ
近藤が手拍子を鳴らして玄関脇の庭から現れた。
「はい、これで終了!原田も知里さんも喧嘩両成敗だぞ〜!いやーここは男も女も血の気が多くてな。」
近藤は大声で続ける。
「原田も本気で知里さんを要らないなんて思ってないだろ?今日だって道場の木刀が新しくなってたし、細々した事務仕事が減ったってこの前言ってたじゃないか?俺たちに剣を握ることに集中させてくれるのは、全部知里さんのおかげだ。」
「知里さんも、仕事場が変わればそこに集まってる人の種類も変わるんだ。こんな筆より剣を持つ人間なんて、ここ以外いないよ。つまりここは特殊な背景を持つ人間の集まりなんだ。だから完全に理解して欲しいとはおもってないけど、みんな少し違うって思ってくれてたらいいよ。」
「それはつまり全員に言えること、似たような人間ばかりだとそれが普通だと思うけど、本当は全員違うんだ。それを踏まえて今日のところはお開きにしようか!」
はい、みんな戻ってーと近藤が手拍子する。
ゾロゾロとみんなそれぞれの持ち場にかえり、近藤は原田と沖田にあとで仕事場に来るよう命じた。
知里の元に近藤が来て、
「知里さん、ごめんな、ちょうど警察庁から帰ってきたところだったんだ。俺がいればこんな事させなかった。すまない。」
そう言って手を握った。
「こちらこそすみません。あとで皆さんにも謝りたいです…」
知里も手を握りかえした。
知里の傷の手当はお雪ちゃんたち女中がしてくれた。
左の脇腹に竹刀を叩きつけられたと思っていたが、竹刀を当てる瞬間にマガジンを脇腹に投げて、マガジンごと竹刀で吹っ飛ばしていた。のちに中庭から真っ二つのマガジンが発見された。例えマガジンがあっても威力は壮大だったため、ちさとの脇腹には少し青痣ができた。
土方はその後、原田と知里を呼び、お互いに謝罪をして握手を交わした。原田の頬は大きく腫れており、すでに近藤が制裁をしたのだろうと考えられた。次回同じことが有れば局中法度で切腹を命じられた。
知里が全隊士に対しても謝りたい旨を伝えると、原田も女中さん含め全員に謝罪したい気持ちだと言った。
緊急で全員が集められ、知里と原田の謝罪が行われ、女中さんも隊士も謝罪を受け入れた。
隊士が全員集まったついでに、花街の娘たちからのメッセージを1人ずつ渡した。メッセージの数が多い人ほどステータスが上がるのか、土方の名刺の数を見た隊士たちは、おおー!流石ー!どんなけ泣かせたら気がすむんだ!と羨望に近い野次を飛ばした。近藤は局長なのに土方の半分もなかった。
原田にもしっかり手渡しし、
「申し訳ありません、メッセージ1個だけ見ちゃいました。」
知里はできれば吹っ飛ばしは無しでと言うと、
「忘れてくれ。」
そう言ってまた握手をした。
「俺のは無いんですかぃ?オバさん」
沖田は知里の前に並んだ。沖田の頬も腫れていた。
「沖田さんのは没収しました。沖田さんへのメッセージの店は20歳以上なんです。なので、あと2年寝かせておきますね。」
代わりに真っ二つのマガジンを渡した。
「やってらんねぇ。俺は帰りまさぁ。」
と山崎のメッセージを切り刻んで帰った。
どうしても山崎を見るとドSなのかドMなのかと考えてしまうようになった。もう‘いつも通り’には戻れないかもしれない。
長い一日だった、もう20時。
大人しくもう帰ろうと玄関から出ると、土方が外でタバコを吸っていた。
「もう一つメッセージがありました。賞味期限の切れるマヨネーズがあるそうです。もったいないですよ。」
そう言うと、
「仕事がある。」
土方はタバコを消して屯所へ戻っていった。
忙しい人だな、本当に。そう思って1人家路についた。