1年目
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今週は梅雨のせいで、もう3日連続の雨だ。
じっとりと肌に張り付くワイシャツの両袖をたくし上げる。
「この隊服暑すぎる、機能性0だと思う。ユニシロで‘空気リズム’にしたい。」
知里は土方に文句を付けた。
「お前は内勤の時は自由だろうが、少し我慢しろ。」
土方も心なしかイライラしている。
「あれですよ、土方さんも機能性インナーとか考えたほうがいいですよ、防臭とか。」
「おい、加齢臭とか言いたいのか。」
「いや、マヨ臭とタバコ臭…。」
「そうだぞートシ!俺は機能性インナー二枚重ねだー。」
機能性インナーはゴリラ臭には効かないことを肌に感じつつ、近藤、土方、知里は車で、警察庁本部へ出向いた。
今日は知里の真選組試用期間の最終日なのだ。最終日は松平片栗虎警察庁長官に会いに行き、勤務の許可を得なければならない。
コンコン
「真選組局長、近藤勲。副長土方十四郎、勘定方土方知里、参りました。」
「入れ〜。」
大きな椅子に踏ん反り返って、葉巻を吸う松平片栗虎がいた。
「そこに座れー。」
3人はゆうに座れる大きなソファーが置いてあり、そこに近藤、知里、土方の順に座る。
「松平のとっつぁん、今日は土方知里の試用期間の終了で来ました。こちらとしては、このまま真選組で働いてもらいたいと思っています。」
近藤が手短に松平へ用件を話す。
「近藤〜。栗子がな〜、バイトしたいって言って来たんだよ〜。小遣いあげてるのにだぁよ。これはアレかぁ、男かぁ?ヒモがいるのか〜?近藤、栗子の考えを言ってみろーや。3秒間待ってやる。」
「え、とっつぁんっっ。ちょっと待っ
「イーチ。」
パンッ
「えー、2と3は!!!」
近藤の足元に銃弾が弾かれた。避けなければ確実に当たっていた。
「いいか。男は‘0’と‘1’。この数字さえ覚えとけば生きていけるんだよ!!!」
「何の話ー!!」
近藤は叫んだ。
「とっつぁん、そんなことより知里の本採用の件なんだよ!」
土方が松平に食い下がる。
「そんなこと?栗子をそんなこと呼ばわりとはいい根性してるじゃねぇか。今すぐ死ね。」
パンッパンッパンッ!
「っぶねー、本気で死ぬところだったじゃねーか!」
土方は間一髪のところで全ての銃弾をかわした。
「当たり前だー。殺すつもりだからよ〜。」
松平は新しい銃弾を装填する。
「その昔、『女性は家庭に入るもの』という考えが広く人々に浸透しており、働くことはおろか、教育すら満足に受けられない時代もありました。様々な変遷があり、現代では女性たちも教育、仕事することが当たり前になってきたのです。栗子さんのように仕事をしたいと考えることは、自然のことなのです。それに仕事を嫌なことと思っていたら、バイトしたいなどとは言いません。仕事は楽しそう、やってみたいと思わせた栗子様の成長には、松平長官の仕事の姿勢からくるものを感じられます。素晴らしい女性をお育てになりましたね。」
知里はスラスラと男親心を掴むセリフを吐いた。
「オイオイオイ、泣かせるじゃねぇか。栗子は本当にいい女に成長しちまってよぉ。母ちゃんにも感謝じゃねぇかよ〜。俺は仕事ばっかりだってのに、そんな俺の姿を見てバイトしたいだなんてよぉ。許すしかないじゃないのよぉぉ。」
松平の目には涙が滲んで、知里に握手を求めた。
「知里、お前はこんなバカ2人とは何か違うものを持ってるんだなぁ。気に入った。真選組なんて田舎侍にはもったいない、俺の秘書に来い。」
「松平長官、身に余る光栄ですが、私は社会勉強が足りていないのです。まだまだ長官殿の秘書など務まりようがありません。先ずは、真選組で経験を積ませていただけると幸いでございます。将来はさらに長官のお役にもたちますと思っています。いかがでしょうか?」
知里は松平の提案に身を引いた。
「そうかぁ、残念だ。ただ、いつでも嫌になればここに来たらいい。秘書は席あけておこう。これが本採用の書類だ、サインはしてある、持っていけ。」
と松平は知里に書類とついでに、個人的な電話番号とメールアドレスを書いた名刺を渡した。
「ありがとうございます、失礼しました。」
3人は長官の部屋から出た。
「俺たち要らなかったな。」
近藤が呟き、
「違いねぇ。」
土方はタバコを探した。
「あれですよ、私皆さんより年上ですもん。沖田さん的に言うと年の功ってやつですよ。」
知里は2人をフォローした。
「俺は多分同じ年だ。」
近藤は涙をふいた。
土方はタバコに火を付けるのをやめて、近藤の背中を優しくさすった。
じっとりと肌に張り付くワイシャツの両袖をたくし上げる。
「この隊服暑すぎる、機能性0だと思う。ユニシロで‘空気リズム’にしたい。」
知里は土方に文句を付けた。
「お前は内勤の時は自由だろうが、少し我慢しろ。」
土方も心なしかイライラしている。
「あれですよ、土方さんも機能性インナーとか考えたほうがいいですよ、防臭とか。」
「おい、加齢臭とか言いたいのか。」
「いや、マヨ臭とタバコ臭…。」
「そうだぞートシ!俺は機能性インナー二枚重ねだー。」
機能性インナーはゴリラ臭には効かないことを肌に感じつつ、近藤、土方、知里は車で、警察庁本部へ出向いた。
今日は知里の真選組試用期間の最終日なのだ。最終日は松平片栗虎警察庁長官に会いに行き、勤務の許可を得なければならない。
コンコン
「真選組局長、近藤勲。副長土方十四郎、勘定方土方知里、参りました。」
「入れ〜。」
大きな椅子に踏ん反り返って、葉巻を吸う松平片栗虎がいた。
「そこに座れー。」
3人はゆうに座れる大きなソファーが置いてあり、そこに近藤、知里、土方の順に座る。
「松平のとっつぁん、今日は土方知里の試用期間の終了で来ました。こちらとしては、このまま真選組で働いてもらいたいと思っています。」
近藤が手短に松平へ用件を話す。
「近藤〜。栗子がな〜、バイトしたいって言って来たんだよ〜。小遣いあげてるのにだぁよ。これはアレかぁ、男かぁ?ヒモがいるのか〜?近藤、栗子の考えを言ってみろーや。3秒間待ってやる。」
「え、とっつぁんっっ。ちょっと待っ
「イーチ。」
パンッ
「えー、2と3は!!!」
近藤の足元に銃弾が弾かれた。避けなければ確実に当たっていた。
「いいか。男は‘0’と‘1’。この数字さえ覚えとけば生きていけるんだよ!!!」
「何の話ー!!」
近藤は叫んだ。
「とっつぁん、そんなことより知里の本採用の件なんだよ!」
土方が松平に食い下がる。
「そんなこと?栗子をそんなこと呼ばわりとはいい根性してるじゃねぇか。今すぐ死ね。」
パンッパンッパンッ!
「っぶねー、本気で死ぬところだったじゃねーか!」
土方は間一髪のところで全ての銃弾をかわした。
「当たり前だー。殺すつもりだからよ〜。」
松平は新しい銃弾を装填する。
「その昔、『女性は家庭に入るもの』という考えが広く人々に浸透しており、働くことはおろか、教育すら満足に受けられない時代もありました。様々な変遷があり、現代では女性たちも教育、仕事することが当たり前になってきたのです。栗子さんのように仕事をしたいと考えることは、自然のことなのです。それに仕事を嫌なことと思っていたら、バイトしたいなどとは言いません。仕事は楽しそう、やってみたいと思わせた栗子様の成長には、松平長官の仕事の姿勢からくるものを感じられます。素晴らしい女性をお育てになりましたね。」
知里はスラスラと男親心を掴むセリフを吐いた。
「オイオイオイ、泣かせるじゃねぇか。栗子は本当にいい女に成長しちまってよぉ。母ちゃんにも感謝じゃねぇかよ〜。俺は仕事ばっかりだってのに、そんな俺の姿を見てバイトしたいだなんてよぉ。許すしかないじゃないのよぉぉ。」
松平の目には涙が滲んで、知里に握手を求めた。
「知里、お前はこんなバカ2人とは何か違うものを持ってるんだなぁ。気に入った。真選組なんて田舎侍にはもったいない、俺の秘書に来い。」
「松平長官、身に余る光栄ですが、私は社会勉強が足りていないのです。まだまだ長官殿の秘書など務まりようがありません。先ずは、真選組で経験を積ませていただけると幸いでございます。将来はさらに長官のお役にもたちますと思っています。いかがでしょうか?」
知里は松平の提案に身を引いた。
「そうかぁ、残念だ。ただ、いつでも嫌になればここに来たらいい。秘書は席あけておこう。これが本採用の書類だ、サインはしてある、持っていけ。」
と松平は知里に書類とついでに、個人的な電話番号とメールアドレスを書いた名刺を渡した。
「ありがとうございます、失礼しました。」
3人は長官の部屋から出た。
「俺たち要らなかったな。」
近藤が呟き、
「違いねぇ。」
土方はタバコを探した。
「あれですよ、私皆さんより年上ですもん。沖田さん的に言うと年の功ってやつですよ。」
知里は2人をフォローした。
「俺は多分同じ年だ。」
近藤は涙をふいた。
土方はタバコに火を付けるのをやめて、近藤の背中を優しくさすった。