1年目
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どのくらいの時間が経っただろう。目が覚めた土方はフラフラと食堂に向かい、水を飲んだが冷たい水を胃が受け入れずすぐに吐いた。
「ハァハァ、やべぇな、これは飲み過ぎだ。」
水を少しずつのみ、酔いと頭を冷やしたが、今日の酔いは簡単に覚めそうにない。
「あ、土方さん、お疲れ様です。」
ちょうど深夜帯の見廻り隊士が帰ってきた。見廻り担当の隊士は飲み会でも自己責任でしっかりと見廻りの仕事をこなしていた。
「今日の飲み会はいつもより一層屍が多いみたいですねー。順番に部屋へ連れ帰りますね。」
と隊士を次々担いで宿舎へ連れて行った。
土方も大広間へ戻ると、知里が酔い潰れて寝転がっているのを発見した。
「オイ、コラ、起きろ。」
知里の頭を小突く。
「ウぅッ、気持ち悪い……」
目が覚めた知里は口に手を当てる。
「バカ、ここで吐くな。」
土方は知里の腕を肩に乗せ、体を支えながら食堂に走った。
知里も相当飲んだらしく、土方は背中をさすってやった。
「ハァハァ、すみません、、こんなに飲んだの久しぶりです、、。」
知里はまだ足元が覚束なく目線も定まっていない。
「お前、こんなになるまで飲み過ぎんなよ…。」
土方は自分の事を棚に上げて、知里に言った。
「おっしゃる通り。すみません…。」
知里は申し訳なさそうに首を垂れた。
「あぁ、俺も総悟にのせられて煽ったからな。悪かった。」
土方もバツが悪そうに隣で立っていた。
「お前は今日は泊まって行け。そんなフラフラじゃ心配だ。旦那には連絡したのか?」
知里は頭がまわらないようで、返事もなかった。
土方はまた知里の腕を肩に回し、知里の仕事場に連れて行った。土方はすぐにどこかから布団を持ってきて、敷いてくれた。
「お前は明日は休みだから、ここで寝てから家に帰れ。気にせず休めよ。」
と部屋を出て行った。
チュンチュンチュン
知里が目を覚ましたのはもうだいぶ明るくなった頃だった。
頭が割れるようにガンガンして、酷い二日酔いだ。
フラフラと食堂に行くと女中さんが二日酔いに効く薬と水を持ってきてくれた。
「土方さんと飲み比べしたんだって?」
と女中さんに聞かれたが、もうほとんど記憶になかった。
女中さんに布団の片付けをお願いし、帰宅することにした。
道場からは隊士達の刀の素振りをする音が聞こえる。
「朝帰りですかぃ?」
玄関口には隊服に身を包む沖田が立っていた。
「おはようございます。そうですね。沖田さんは二日酔いにはならないんですか?」
「俺はオバさんほど飲んでませんぜ。」
沖田が次の日の仕事に影響させないようにしていたのか定かではないが、酒に飲まれた私には口出し無用なのは間違いなかった。
「確かに、私も気をつけます。みなさんあんなに飲んだのに、今日すぐ動けるなんてほんとすごいです。」
「いや、あそこにマヨ不振でタバコばっか吸ってる野郎がいますぜ。隊士半分も今日は使い物にならねぇでさぁ。」
マヨ不振なんて聞いたことないが、おそらく食欲不振なのだろう。私以外も二日酔いの人がいて少し安心した。
「オバさんが入隊後すぐ朝帰りなんて、旦那はいいんですかねぃ。」
と沖田が土方に話しかけると、玄関から近藤が出てきた。
「実はな、知里さんの旦那さんはもう亡くなっているんだ。彼女もあまり話したく無さそうだから、俺からすすんで話すのも心苦しいんだが。まぁそういうことだ。」
近藤はあまり詮索してやるなよと言うように沖田と土方の肩をポンと叩いた。
「なんでぃ。」
と沖田は下を向きながら呟き、土方はまたタバコに火をつけた。
「ハァハァ、やべぇな、これは飲み過ぎだ。」
水を少しずつのみ、酔いと頭を冷やしたが、今日の酔いは簡単に覚めそうにない。
「あ、土方さん、お疲れ様です。」
ちょうど深夜帯の見廻り隊士が帰ってきた。見廻り担当の隊士は飲み会でも自己責任でしっかりと見廻りの仕事をこなしていた。
「今日の飲み会はいつもより一層屍が多いみたいですねー。順番に部屋へ連れ帰りますね。」
と隊士を次々担いで宿舎へ連れて行った。
土方も大広間へ戻ると、知里が酔い潰れて寝転がっているのを発見した。
「オイ、コラ、起きろ。」
知里の頭を小突く。
「ウぅッ、気持ち悪い……」
目が覚めた知里は口に手を当てる。
「バカ、ここで吐くな。」
土方は知里の腕を肩に乗せ、体を支えながら食堂に走った。
知里も相当飲んだらしく、土方は背中をさすってやった。
「ハァハァ、すみません、、こんなに飲んだの久しぶりです、、。」
知里はまだ足元が覚束なく目線も定まっていない。
「お前、こんなになるまで飲み過ぎんなよ…。」
土方は自分の事を棚に上げて、知里に言った。
「おっしゃる通り。すみません…。」
知里は申し訳なさそうに首を垂れた。
「あぁ、俺も総悟にのせられて煽ったからな。悪かった。」
土方もバツが悪そうに隣で立っていた。
「お前は今日は泊まって行け。そんなフラフラじゃ心配だ。旦那には連絡したのか?」
知里は頭がまわらないようで、返事もなかった。
土方はまた知里の腕を肩に回し、知里の仕事場に連れて行った。土方はすぐにどこかから布団を持ってきて、敷いてくれた。
「お前は明日は休みだから、ここで寝てから家に帰れ。気にせず休めよ。」
と部屋を出て行った。
チュンチュンチュン
知里が目を覚ましたのはもうだいぶ明るくなった頃だった。
頭が割れるようにガンガンして、酷い二日酔いだ。
フラフラと食堂に行くと女中さんが二日酔いに効く薬と水を持ってきてくれた。
「土方さんと飲み比べしたんだって?」
と女中さんに聞かれたが、もうほとんど記憶になかった。
女中さんに布団の片付けをお願いし、帰宅することにした。
道場からは隊士達の刀の素振りをする音が聞こえる。
「朝帰りですかぃ?」
玄関口には隊服に身を包む沖田が立っていた。
「おはようございます。そうですね。沖田さんは二日酔いにはならないんですか?」
「俺はオバさんほど飲んでませんぜ。」
沖田が次の日の仕事に影響させないようにしていたのか定かではないが、酒に飲まれた私には口出し無用なのは間違いなかった。
「確かに、私も気をつけます。みなさんあんなに飲んだのに、今日すぐ動けるなんてほんとすごいです。」
「いや、あそこにマヨ不振でタバコばっか吸ってる野郎がいますぜ。隊士半分も今日は使い物にならねぇでさぁ。」
マヨ不振なんて聞いたことないが、おそらく食欲不振なのだろう。私以外も二日酔いの人がいて少し安心した。
「オバさんが入隊後すぐ朝帰りなんて、旦那はいいんですかねぃ。」
と沖田が土方に話しかけると、玄関から近藤が出てきた。
「実はな、知里さんの旦那さんはもう亡くなっているんだ。彼女もあまり話したく無さそうだから、俺からすすんで話すのも心苦しいんだが。まぁそういうことだ。」
近藤はあまり詮索してやるなよと言うように沖田と土方の肩をポンと叩いた。
「なんでぃ。」
と沖田は下を向きながら呟き、土方はまたタバコに火をつけた。