パロディ時空色々
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ちゃんとご飯を食べているか、風呂には入っているか、所構わず寝てしまって人を困らせてはいないか。
そちらは日本と違って今年は随分と寒いようだから、風邪をひいたりしないように気をつけて、アイドルは体が資本なんだから。
草薙以上に矢継ぎ早にあれこれと心配して聞いてくるのが百井という奴だ。
「お前は母親か」と突っ込みたくもなる。
確かに彼女は同年代の知人の中では珍しく、既に人の親であるのだが。
「何でこの番号を知ってた」
「草薙先輩が教えてくれたの」
あっけらかんと電話越しに語る友人は、今己が舌打ちをすれば怖がるどころか面白がる人物なので、周防は所在なさげに煙草に火をつけた。
タンマツは最初からスピーカーに切り替えている。あまり慣れない高い声を耳元で聴かずに済むだけでなく、適当なところに置いて煙草を吹かすこともできるので今の周防にはありがたい機能だ。
「そうそう、『室長さん』とこの間話をしていたら、今アメリカに周防くんがいるなら一度会ってみたいものだって言ってたわ」
「あぁ……?」
室長といえば、あの忌々しい男が部下にそう呼ばれていたが、彼女がその呼称を使ったところを周防は聞いたことがない。訝しむ周防に、百井は何かを思い出したのか慌てて返答した。
「『室長さん』っていうのは宗像さんじゃなくて羽張さんのこと、前の青のアイドルキング」
親戚のおじさんの話をするように親しげな口調で口に出された名前に、周防は珍しく煙草を落としかけた。
おまけ
「知り合いか」
「父がそこの事務所で昔働いてて、後あの人の繋がりで」
「ああ……」
「下手したら父よりうちの子を可愛がってるわね、祖父みたいに」
「祖父」
「室長さん、あの子の父親よりも年下なのにね」
(苦虫を噛み潰したような顔)