音駒との練習試合
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「只野! 次はお前、田中の代わりに入ってみろ」
そう言ってから数十分。
烏養繋心は頭を抱えていた。
視線の先には先程声をかけた、只野無名が。
『ッシゃあ!』
「ナイスキー無名!! お前、隅っこ狙うのうまいな!」
『おーサンキュ日向! まあ、俺これ得意なんだよ』
少しはみかみながら、無名は笑う。
しかし笛がなる時、その場にいる誰よりも無名は試合に集中しているようだった。
「……顔に出てたか?」
両手を頬に当てて、一人呟く。
正直、只野無名は平凡な選手だと思っていたのだ。
身長が少しあるが、スピードとバネのない、テクニックはある器用な選手、と。
さすがの田中でも少し疲れの色が出始めていて。
……無名は東峰や田中の控えとしてどうだろう、と思っての起用だった。
恐らく無名はそれをわかっている。
「只野ナイスカバー!!」
『っ……悪い、影山! ラスト!!』
一人だけ、ボールを落とさないことに特に必死になって。
菅原に言った宣言が揺らぐ。
烏野が勝ち進むために、自分ができることは全部やる_
「……いや、俺はこのバレー部のコーチになったんだ」
過去の自分と無名とを重ねるのを振り切るように言ったタイミングで、音駒側がTOを取る。
今回の音駒も、日向に対策のデディケートシフトを取った。
無名の前に三枚のブロックがつき、スパイクが決まらなくなっていく。
『……ッくそ』
「次! 決めてくぞ!!」
苦々しく顔を歪める無名。どんどん開く音駒との点差。
高く飛んだ日向の速攻も、また犬岡にブロックされて_
「……!」
思わず身を乗り出した。
無名が素早くブロックフォローに入り、ボールを影山に完璧に返したのだ。
「っナイスフォロー只野!!」
『レフト!!』
素早く切り替えしをして、助走に入る無名。
逃すまいと三枚ブロックが素早く跳び上がる。しかし無名は落ち着いて、跳んだ。
「……ブロックアウト!?」
声に出さずにはいられない。だって、そうだろう。
囮として跳びながらもブロックフォローに入り、スパイクを打つだけでなく、ブロックアウトまで。
まるでセッターのような状況把握能力。
考えてそれを実行する度胸もある。
そして恐らく音駒のメンバーの癖も見抜いている、と考えたところでわかった。
只野無名は、状況に適応する力が高いのだ。
想像する。
もしも試合中盤、相手選手の癖を理解した、相手にとって全く未知の選手を入れることができたなら。
「……指導者ってのも、楽じゃねーな」
烏養の呟きは、体育館に響く歓声にかき消された。
そう言ってから数十分。
烏養繋心は頭を抱えていた。
視線の先には先程声をかけた、只野無名が。
『ッシゃあ!』
「ナイスキー無名!! お前、隅っこ狙うのうまいな!」
『おーサンキュ日向! まあ、俺これ得意なんだよ』
少しはみかみながら、無名は笑う。
しかし笛がなる時、その場にいる誰よりも無名は試合に集中しているようだった。
「……顔に出てたか?」
両手を頬に当てて、一人呟く。
正直、只野無名は平凡な選手だと思っていたのだ。
身長が少しあるが、スピードとバネのない、テクニックはある器用な選手、と。
さすがの田中でも少し疲れの色が出始めていて。
……無名は東峰や田中の控えとしてどうだろう、と思っての起用だった。
恐らく無名はそれをわかっている。
「只野ナイスカバー!!」
『っ……悪い、影山! ラスト!!』
一人だけ、ボールを落とさないことに特に必死になって。
菅原に言った宣言が揺らぐ。
烏野が勝ち進むために、自分ができることは全部やる_
「……いや、俺はこのバレー部のコーチになったんだ」
過去の自分と無名とを重ねるのを振り切るように言ったタイミングで、音駒側がTOを取る。
今回の音駒も、日向に対策のデディケートシフトを取った。
無名の前に三枚のブロックがつき、スパイクが決まらなくなっていく。
『……ッくそ』
「次! 決めてくぞ!!」
苦々しく顔を歪める無名。どんどん開く音駒との点差。
高く飛んだ日向の速攻も、また犬岡にブロックされて_
「……!」
思わず身を乗り出した。
無名が素早くブロックフォローに入り、ボールを影山に完璧に返したのだ。
「っナイスフォロー只野!!」
『レフト!!』
素早く切り替えしをして、助走に入る無名。
逃すまいと三枚ブロックが素早く跳び上がる。しかし無名は落ち着いて、跳んだ。
「……ブロックアウト!?」
声に出さずにはいられない。だって、そうだろう。
囮として跳びながらもブロックフォローに入り、スパイクを打つだけでなく、ブロックアウトまで。
まるでセッターのような状況把握能力。
考えてそれを実行する度胸もある。
そして恐らく音駒のメンバーの癖も見抜いている、と考えたところでわかった。
只野無名は、状況に適応する力が高いのだ。
想像する。
もしも試合中盤、相手選手の癖を理解した、相手にとって全く未知の選手を入れることができたなら。
「……指導者ってのも、楽じゃねーな」
烏養の呟きは、体育館に響く歓声にかき消された。