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山口にとって月島は推し。
言われてみれば、彼の月島への態度はもう信仰のようだと腑に落ちた。
二人の間には少なからず恋愛感情があると思ったのに。
俺もまだまだ腐男子として未熟だな。
『……でも、月島のことは好きなんだろ?』
「推しとしてね! なんにせよ、ツッキーはカッコいいし、勉強もできるし背も高く、音楽のセンスもある。普段はクールだけど好物のショートケーキを見たときの顔がちょっとかわいくて、それに__」
『へ、へー……』
山口は目を輝かせ、手を前で組んで祈るような仕草を見せた。
うん。信仰だな、これは。
「_だから、ツッキーにはいい人と幸せになってほしいんだよね」
そう伏し目で穏やかに言ったから、山口がほんとうに月島のことを想っているのがわかる。
友情や恋愛関係とはまた違う、幼なじみというこの関係を、俺は素敵だと思った。
そしてまた、山口の発言に聞き捨てならない一言があった。
『つまり、月島が誰かと付き合う手伝いをできる、ということですね?』
「そのとおりです」
山口がうんうんと頷く。月島愛半分、bl愛半分といったところだろうか。
研日だけでなく、月島の恋も応援できるなんて。
中学時代と今の充実した日々とを比較し、心の中で涙する。
あのときの俺は眼鏡だしおとなしい性格だった。
何もなければ、きっとあのままの俺だったのだろう。
山口のおかげだ。
「今のところいいなと思っているのは影山か……黒尾さんかな」
名前を聞いて、自分の肩が少しはねた。
鉄蛍……黒月、クロ月?
二人とも背があるから隣に並ぶと絵になるんだろうな。
「無名。……そんな顔しなくても、別にツッキーと黒尾さんをくっつけようなんて、考えてないよ」
山口がそう言うまで、俺はしばらく何も言えなかった。
なあ山口。俺は、どんな顔をしていた?
そう聞こうとしたけれど、なぜか口がいつもより重かった。
『……っのさ』
言いかけたとき、通知音がなった。
ポケットから取り出したスマホには、黒尾鉄朗、の文字。なんてタイムリーな。
『黒尾さんから返信だ。元気してた? だって』
「……うんうんそれで? なんて返すの? 無名は」
山口が、向かいから身を乗り出して聞いてきた。
送ってから一時間くらい経って来た返信。
おそらく黒尾さんも部活をしていたのだろう。
『……いや、帰ってから返事するよ』
きっと疲れている。
それに孤爪さんのことについて聞きたいから、ここは慎重にいきたい。
「ふーん?」
なるほどね、と言って山口は手を口に当てて何か考え始めた。
これからの研日の計画について考えているのかな。
「じゃあ、今週来週を目安に無名の方から恋バナを始めるってことで」
『了解!』
いつもの分かれ道で山口に手を振る。
夏休み、色々楽しくなりそうだ。
俺は約二ヶ月後の合宿遠征に胸を踊らせ、スキップして家に帰った。
「来月になったら期末テストあるの……わかるよね?」
武田先生が怖い。
次の日の部活終わりに、笑顔でそう言われてしまった。
後ろに、NOとは言わせない強い圧が見える。
テストで赤点を取ったら補修があり、来月の頭にある梟谷高校の遠征には行けないとのこと。
「「縁下様あああ!!」」
西谷先輩と田中先輩が縁下先輩にすがりつく。
普段の先輩たちの様子を見ていると、西谷先輩と田中先輩は結構、いや、かなり勉強が苦手のようだった。
「……俺、前回のテストのときに言ったよね? 手伝うのはこれが最後って」
その二人を見下ろす縁下先輩の目はまるで月島。
ちらり、と横にいる本物の月島を見てみた。
「……何?」
『月島は勉強大丈夫そう?』
「まあ、……アイツらよりは、ね」
そう言って月島が後ろを指指す。
「あ、あかてん、って何点ですかっ!!」
「……影山が息してません!!」
振り向いた俺の目には、とりあえず教科書は持ってみた日向と、真っ白になって固まる影山、そしてそれを支える山口が。
一年生もなかなかアレなようだ。
俺達は、欠けることなく遠征に行けるのだろうか?
ミーティング後の部室で聞いてみることにした。
言われてみれば、彼の月島への態度はもう信仰のようだと腑に落ちた。
二人の間には少なからず恋愛感情があると思ったのに。
俺もまだまだ腐男子として未熟だな。
『……でも、月島のことは好きなんだろ?』
「推しとしてね! なんにせよ、ツッキーはカッコいいし、勉強もできるし背も高く、音楽のセンスもある。普段はクールだけど好物のショートケーキを見たときの顔がちょっとかわいくて、それに__」
『へ、へー……』
山口は目を輝かせ、手を前で組んで祈るような仕草を見せた。
うん。信仰だな、これは。
「_だから、ツッキーにはいい人と幸せになってほしいんだよね」
そう伏し目で穏やかに言ったから、山口がほんとうに月島のことを想っているのがわかる。
友情や恋愛関係とはまた違う、幼なじみというこの関係を、俺は素敵だと思った。
そしてまた、山口の発言に聞き捨てならない一言があった。
『つまり、月島が誰かと付き合う手伝いをできる、ということですね?』
「そのとおりです」
山口がうんうんと頷く。月島愛半分、bl愛半分といったところだろうか。
研日だけでなく、月島の恋も応援できるなんて。
中学時代と今の充実した日々とを比較し、心の中で涙する。
あのときの俺は眼鏡だしおとなしい性格だった。
何もなければ、きっとあのままの俺だったのだろう。
山口のおかげだ。
「今のところいいなと思っているのは影山か……黒尾さんかな」
名前を聞いて、自分の肩が少しはねた。
鉄蛍……黒月、クロ月?
二人とも背があるから隣に並ぶと絵になるんだろうな。
「無名。……そんな顔しなくても、別にツッキーと黒尾さんをくっつけようなんて、考えてないよ」
山口がそう言うまで、俺はしばらく何も言えなかった。
なあ山口。俺は、どんな顔をしていた?
そう聞こうとしたけれど、なぜか口がいつもより重かった。
『……っのさ』
言いかけたとき、通知音がなった。
ポケットから取り出したスマホには、黒尾鉄朗、の文字。なんてタイムリーな。
『黒尾さんから返信だ。元気してた? だって』
「……うんうんそれで? なんて返すの? 無名は」
山口が、向かいから身を乗り出して聞いてきた。
送ってから一時間くらい経って来た返信。
おそらく黒尾さんも部活をしていたのだろう。
『……いや、帰ってから返事するよ』
きっと疲れている。
それに孤爪さんのことについて聞きたいから、ここは慎重にいきたい。
「ふーん?」
なるほどね、と言って山口は手を口に当てて何か考え始めた。
これからの研日の計画について考えているのかな。
「じゃあ、今週来週を目安に無名の方から恋バナを始めるってことで」
『了解!』
いつもの分かれ道で山口に手を振る。
夏休み、色々楽しくなりそうだ。
俺は約二ヶ月後の合宿遠征に胸を踊らせ、スキップして家に帰った。
「来月になったら期末テストあるの……わかるよね?」
武田先生が怖い。
次の日の部活終わりに、笑顔でそう言われてしまった。
後ろに、NOとは言わせない強い圧が見える。
テストで赤点を取ったら補修があり、来月の頭にある梟谷高校の遠征には行けないとのこと。
「「縁下様あああ!!」」
西谷先輩と田中先輩が縁下先輩にすがりつく。
普段の先輩たちの様子を見ていると、西谷先輩と田中先輩は結構、いや、かなり勉強が苦手のようだった。
「……俺、前回のテストのときに言ったよね? 手伝うのはこれが最後って」
その二人を見下ろす縁下先輩の目はまるで月島。
ちらり、と横にいる本物の月島を見てみた。
「……何?」
『月島は勉強大丈夫そう?』
「まあ、……アイツらよりは、ね」
そう言って月島が後ろを指指す。
「あ、あかてん、って何点ですかっ!!」
「……影山が息してません!!」
振り向いた俺の目には、とりあえず教科書は持ってみた日向と、真っ白になって固まる影山、そしてそれを支える山口が。
一年生もなかなかアレなようだ。
俺達は、欠けることなく遠征に行けるのだろうか?
ミーティング後の部室で聞いてみることにした。