インハイ予選
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「……合宿ということは、泊まる、ということだよね」
俺が送信ボタンを押したとき、ぼそっと山口が呟いた。
『湯上がりの姿にドキドキしちゃったり?』
「夜眠れなくて行ったロビーで話しちゃったり?」
二人でにやりと笑う。そう、合宿には溢れんほどの夢があるのだ。
「コレ持ってきてたから、色々書き込もうよ」
『待って、最高』
山口がカバンからノートを取り出した。
俺の予想だと、孤爪さんは、日向に興味があるけどあと一歩のところで行動に移れない、という感じ。
だからその背中を一押しする何かをしたい。
「日向に仕事を頼んで接点を作るとか?」
『それなら、いっそレクリエーションとか企画する?』
いいね! と山口が手を叩く。
「花火とかやりたくない?」
『俺肝試しやりたい、驚かす側で』
どんどんノートの文字が増えていく。
合間にbl作品の夏休みあるあるを話しながら、緻密に計画を練った。
そうして出来上がったのがこちらです。
(talk:shout1: :研日をくっつけちゃおう大作戦!)
(talk:moco1: :1、合宿前に恋バナをして、日向に恋愛したいなー、と思わせる
2、夜に孤爪さんと日向をそれぞれ呼び出して、ロビーで遭遇させる
3、日向に水をかけ、水も滴るいい男状態をつくる
4、みんなで花火をする)
あとは王様ゲームをする、とかの小ネタもいくつか考えてある。
「え、いい感じに自然じゃない? この流れ」
勝利のハイタッチを交わす。
「おまたせしましたー」
ちょうどいいタイミングで頼んだものが運ばれてきた。
頭を使った後だから、ものすごい美味しかった。
「じゃあ、まずは部活終わりに日向と恋バナをする、だね」
デザートを食べる山口が言う。
『……山口は好きな人いないの?』
普段の山口の様子を見ていると、きっと。
俺は確信半分で、山口が口を開くのを待つ。
「_ん? いないけど」
俺は自分の腐男子眼を信頼していたから、そう言われて本気で驚いた。
『うそお!』
「逆に、(名前)は俺にいると思っていたの?」
『……てっきり、月島だと』
だって、いつも月島と一緒にいるじゃないか。
幼なじみで同じ部活で同じクラスなのに、どうして。
俺は、ある部活終わりの日を思い出していた。
「只野、残ってさっきの続きやんねえか」
『お、いいよ、レシーブ練ね』
始まりは影山の一言だった。
俺が影山のサーブをレシーブする。
影山はサーブを磨きたい。俺は技術が欲しいからレシーブがしたい。一石二鳥なのだ。
山口と日向も誘うと、笑顔で乗ってきてくれた。
そのまま日向ははしゃぎながら月島の勧誘に向かう。
「なあなあ! 月島もやるだろ、自主練!」
「……君らみたいなバレー馬鹿と一緒にしないでくれる?」
そう言いながらも、肩にかけていたエナメルバックを置く月島。
「おい、やるなら早くしろ」
「日向といい、王様といい、おかしいよね」
小学生の底なしの体力みたい、と引き気味に小声で呟いた。
「ナンダト!?」
「あっはは、いいよ、自主練付き合ってあげる。えっと、しょうよんくん?」
「翔、陽、だ!!」
月島が爽やかだが、どこか黒い笑顔で日向を煽る。
日向や影山を相手にしているときの月島は、この瞬間のために生きている、と言っても過言ではないような顔をしている。
「あはは、ツッキーはツンデレだから」
あれでも照れてるんだよ、と山口は困ったように笑った。
あの、もはや母とも言える理解力、包括力は絶対受けだと思ったのに。
「えっ、俺がツッキーと? ないない、だって、ツッキーだよ?」
あっけらかんと言い放った山口。
その目にはなんの迷いもなく、ただ自信に溢れていた。
月島だから。
それだけで理由になるのはこの山口だからだろうか。
俺には幼なじみがいないから、そういう関係は所詮bl本の知識でしかないのである。
どこか納得のいかない俺を見た山口は少し黙り、冷静に言った。
「……それに、付き合うとかじゃなくて、推しのいる空間の壁になりたいんだよね」
『わかる』
山口は月島推し、後方腕組み型の腐男子だった。
俺が送信ボタンを押したとき、ぼそっと山口が呟いた。
『湯上がりの姿にドキドキしちゃったり?』
「夜眠れなくて行ったロビーで話しちゃったり?」
二人でにやりと笑う。そう、合宿には溢れんほどの夢があるのだ。
「コレ持ってきてたから、色々書き込もうよ」
『待って、最高』
山口がカバンからノートを取り出した。
俺の予想だと、孤爪さんは、日向に興味があるけどあと一歩のところで行動に移れない、という感じ。
だからその背中を一押しする何かをしたい。
「日向に仕事を頼んで接点を作るとか?」
『それなら、いっそレクリエーションとか企画する?』
いいね! と山口が手を叩く。
「花火とかやりたくない?」
『俺肝試しやりたい、驚かす側で』
どんどんノートの文字が増えていく。
合間にbl作品の夏休みあるあるを話しながら、緻密に計画を練った。
そうして出来上がったのがこちらです。
(talk:shout1: :研日をくっつけちゃおう大作戦!)
(talk:moco1: :1、合宿前に恋バナをして、日向に恋愛したいなー、と思わせる
2、夜に孤爪さんと日向をそれぞれ呼び出して、ロビーで遭遇させる
3、日向に水をかけ、水も滴るいい男状態をつくる
4、みんなで花火をする)
あとは王様ゲームをする、とかの小ネタもいくつか考えてある。
「え、いい感じに自然じゃない? この流れ」
勝利のハイタッチを交わす。
「おまたせしましたー」
ちょうどいいタイミングで頼んだものが運ばれてきた。
頭を使った後だから、ものすごい美味しかった。
「じゃあ、まずは部活終わりに日向と恋バナをする、だね」
デザートを食べる山口が言う。
『……山口は好きな人いないの?』
普段の山口の様子を見ていると、きっと。
俺は確信半分で、山口が口を開くのを待つ。
「_ん? いないけど」
俺は自分の腐男子眼を信頼していたから、そう言われて本気で驚いた。
『うそお!』
「逆に、(名前)は俺にいると思っていたの?」
『……てっきり、月島だと』
だって、いつも月島と一緒にいるじゃないか。
幼なじみで同じ部活で同じクラスなのに、どうして。
俺は、ある部活終わりの日を思い出していた。
「只野、残ってさっきの続きやんねえか」
『お、いいよ、レシーブ練ね』
始まりは影山の一言だった。
俺が影山のサーブをレシーブする。
影山はサーブを磨きたい。俺は技術が欲しいからレシーブがしたい。一石二鳥なのだ。
山口と日向も誘うと、笑顔で乗ってきてくれた。
そのまま日向ははしゃぎながら月島の勧誘に向かう。
「なあなあ! 月島もやるだろ、自主練!」
「……君らみたいなバレー馬鹿と一緒にしないでくれる?」
そう言いながらも、肩にかけていたエナメルバックを置く月島。
「おい、やるなら早くしろ」
「日向といい、王様といい、おかしいよね」
小学生の底なしの体力みたい、と引き気味に小声で呟いた。
「ナンダト!?」
「あっはは、いいよ、自主練付き合ってあげる。えっと、しょうよんくん?」
「翔、陽、だ!!」
月島が爽やかだが、どこか黒い笑顔で日向を煽る。
日向や影山を相手にしているときの月島は、この瞬間のために生きている、と言っても過言ではないような顔をしている。
「あはは、ツッキーはツンデレだから」
あれでも照れてるんだよ、と山口は困ったように笑った。
あの、もはや母とも言える理解力、包括力は絶対受けだと思ったのに。
「えっ、俺がツッキーと? ないない、だって、ツッキーだよ?」
あっけらかんと言い放った山口。
その目にはなんの迷いもなく、ただ自信に溢れていた。
月島だから。
それだけで理由になるのはこの山口だからだろうか。
俺には幼なじみがいないから、そういう関係は所詮bl本の知識でしかないのである。
どこか納得のいかない俺を見た山口は少し黙り、冷静に言った。
「……それに、付き合うとかじゃなくて、推しのいる空間の壁になりたいんだよね」
『わかる』
山口は月島推し、後方腕組み型の腐男子だった。