イニシャルはQ【爆上・範道大也】
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ずっと考えていた。自分には何が出来るのか。
きっと、大也を守ることは出来ない。そんな大層な力、私には無い。
先斗はキラーロボの始末を付けてくれた。未来はハシリヤンの懐に飛び込むという運転技術──ハンドル捌きを見せた。射士郎はISAに潜り込み情報を集め、管理していた。錠は敵の攻撃からブンブンジャーを守った。玄蕃は自らの宇宙船を解体してでもパーツを調達した。そして、大也は自分という存在を届けに来てくれた。
私に「屋」が付くような肩書きはない。寂しがり屋だの、頑張り屋だのと言葉を濁されている。
でも、私自身に役割を持たせるのなら、それはきっとブンブンジャーの「レースクイーン」になることだ。それは、彼らを応援し、サポートする役割を持っている。
街頭ビジョンがあるところまで走った。モニターの前では人々が次々に明かされていった真実に戸惑いを隠しきれていない。しかし、その中に見知った人物がいた。錠に弟子入りした少年、イツキだ。
「ブンブンジャーいけー!!」
「ブンブンジャー!頑張れ!」
大人達はまだ状況を理解できていないが、子供は無垢だった。ブンブンジャーを心から頼りにし、応援してくれている。──悲鳴には、歓声で対抗だ。もっと、この声を彼らに届けなければならない。
私は大衆の前に出て行くと傘を持ち、石突でモニターを差し示した。
「お願い!!ブンブンジャーのこと、応援して!!あなた達の声を、彼らに届けたいの!!!」
まるでショーの進行役だ。滑稽に見えるかもしれない。何様だと罵られるかもしれない。それでもいい。一つでも多くの声が欲しい。
──顔を見合わせていた大人達の中から「ブンブンジャー頑張れ!」という声がした。
「ブンブンジャー!」
「頑張れー!!」
「負けるな!頑張れー!!」
最初に声を上げてくれた人は、ファーストペンギンと呼ぶのだろう。続いてペンギン達は海に飛び込んでいき、そうした輪が広がっていく。ブンブンジャーを応援する声で、街は満たされていった。
──大也。届け屋って、幸せをすぐ傍で見られる仕事なのね。
モニターでグランツと戦っていたブルーがグランツにトドメを刺した。爆発音が響き渡り、静寂が訪れる。そして──大量のギャーソリンが、グランツの残した傘に吸い込まれていく。スピンドーはこれをこの星にあふれる悲鳴だと言い、再び笑った。
「グランツ…最期に良い仕事したもんさね。お前の悲鳴が、この星の悲鳴を集めてくれる…。うまいギャーソリンが、アタシを呼び戻したよ!」
「そんな……」
グランツの傘がギャーソリンと共にスピンドーに吸収されていく。大番頭は、最期にとんでもない置き土産を残していったらしい。
「悲鳴が上がり続ける限りアタシゃ不死身なのさ」
黒煙に紛れてスピンドーがブンブンジャーを嬲る。ピンクとブラックが変身を解除されて倒れた。スピンドーは手の中で何かのエネルギーを貯め、ブルーに放った。
「悲鳴だらけの掃きだめで…アタシゃ思ったね。宇宙全部、アタシが悲鳴を上げさせてやるってねえ。永遠を生きて…」
レッドを殴る。続いて瞬く間にオレンジとバイオレットも変身を解除させた。
「ずーっと悲鳴を聞いていたいのさ。アタシが支配する世界で!」
「ぐあああああッ!!」
「大也ッ!」
レッドも変身を強制的に解除され、ほぼ全員が元に戻ってしまった。今からでも戻るべきだろうかと一瞬悩んだ私を、大也の声が遮る。
「だったら…世界を変える!!」
傷だらけで、ボロボロの状態で、それでも彼は立ち上がった。呻き声を上げながら立ち上がり、スピンドーと対峙した。
「悲鳴のない世界に!!」
「フッフッフッフ……そりゃあ、負け犬の言葉さね」
一人笑うスピンドーに、射士郎がふらつきながらも立ち上がる。
「負け犬じゃない…俺達は信じているからな…」
血で汚れることも厭わず、未来が立ち上がる。
「悲鳴が上がる場所には…必ず誰かが駆け付ける!」
這いつくばりながらも、歯を食いしばって錠が立ち上がる。
「そうやって助けられたら…誰かに同じことをしたくなる!」
俯いていた玄蕃が、笑って立ち上がる。
「宇宙ではそれを…愛と呼ぶんだよねえ」
彼らの言葉を聞き、先斗が笑った。そして、地面に手をつきながらも立ち上がる。
「おもしれえ…。それなら変わるかもな…悲鳴のない世界に!」
傷から血を流しながらも、大也は笑った。
「一緒に走らないか?俺達の世界へ!」
ここまで人々に被害を出した元凶すらもある種の被害者だと悟り、共に走る者として誘っているのだ。正気ではない。でも、だからこそ──救われる者がいる。少なくとも、私はそうだった。彼らの優しさに、救われた。
「走るのは、アタシ一人さね。お前達は…こうだ」
スピンドーが何かのエネルギーを収縮させ、ブンブンジャーに放った。
「ッ、みんな!!」
一瞬画面が白くなったが、映像が途切れることなかった。攻撃から、ブンブンジャーを何かが守っている。
「うおおおおおーッ!バクアゲ!復活!」
ブンドリオだった。彼が前に出て、ブンブンジャー達を身を挺して守ってくれたのだ。これには流石のスピンドーも戸惑い、自分のこの手で仕留めた筈だと取り乱す。そこへ、ビュンディーが駆け付けた。
「ブンブンジャーを信じる声がブンドリオに届いたのだ!」
どうやら、人々がブンブンジャーを応援する声がエネルギーとなり、ブンドリオに届いたらしい。イツキの傍にいた弟らしき子供が、「俺達が復活させたんだ!」と嬉しそうに笑った。
「ありがとう、世界中のみんな!ここに届いたよ、みんなの声!」
「あのエネルギー体に必要な最後の鍵が、みんなの想いだったんだ」
「うん、わかったよ大也。みんなが力を合わせれば、悲鳴は笑顔に変わる。笑顔でいっぱいの世界を作ることができるって!」
ブンドリオがそう言うと、痛々しい傷も吹き飛ばす様な笑みを未来が浮かべた。
「それって…」
「ああ…」
「「最高のバクアゲだ!!」」
きっと、大也を守ることは出来ない。そんな大層な力、私には無い。
先斗はキラーロボの始末を付けてくれた。未来はハシリヤンの懐に飛び込むという運転技術──ハンドル捌きを見せた。射士郎はISAに潜り込み情報を集め、管理していた。錠は敵の攻撃からブンブンジャーを守った。玄蕃は自らの宇宙船を解体してでもパーツを調達した。そして、大也は自分という存在を届けに来てくれた。
私に「屋」が付くような肩書きはない。寂しがり屋だの、頑張り屋だのと言葉を濁されている。
でも、私自身に役割を持たせるのなら、それはきっとブンブンジャーの「レースクイーン」になることだ。それは、彼らを応援し、サポートする役割を持っている。
街頭ビジョンがあるところまで走った。モニターの前では人々が次々に明かされていった真実に戸惑いを隠しきれていない。しかし、その中に見知った人物がいた。錠に弟子入りした少年、イツキだ。
「ブンブンジャーいけー!!」
「ブンブンジャー!頑張れ!」
大人達はまだ状況を理解できていないが、子供は無垢だった。ブンブンジャーを心から頼りにし、応援してくれている。──悲鳴には、歓声で対抗だ。もっと、この声を彼らに届けなければならない。
私は大衆の前に出て行くと傘を持ち、石突でモニターを差し示した。
「お願い!!ブンブンジャーのこと、応援して!!あなた達の声を、彼らに届けたいの!!!」
まるでショーの進行役だ。滑稽に見えるかもしれない。何様だと罵られるかもしれない。それでもいい。一つでも多くの声が欲しい。
──顔を見合わせていた大人達の中から「ブンブンジャー頑張れ!」という声がした。
「ブンブンジャー!」
「頑張れー!!」
「負けるな!頑張れー!!」
最初に声を上げてくれた人は、ファーストペンギンと呼ぶのだろう。続いてペンギン達は海に飛び込んでいき、そうした輪が広がっていく。ブンブンジャーを応援する声で、街は満たされていった。
──大也。届け屋って、幸せをすぐ傍で見られる仕事なのね。
モニターでグランツと戦っていたブルーがグランツにトドメを刺した。爆発音が響き渡り、静寂が訪れる。そして──大量のギャーソリンが、グランツの残した傘に吸い込まれていく。スピンドーはこれをこの星にあふれる悲鳴だと言い、再び笑った。
「グランツ…最期に良い仕事したもんさね。お前の悲鳴が、この星の悲鳴を集めてくれる…。うまいギャーソリンが、アタシを呼び戻したよ!」
「そんな……」
グランツの傘がギャーソリンと共にスピンドーに吸収されていく。大番頭は、最期にとんでもない置き土産を残していったらしい。
「悲鳴が上がり続ける限りアタシゃ不死身なのさ」
黒煙に紛れてスピンドーがブンブンジャーを嬲る。ピンクとブラックが変身を解除されて倒れた。スピンドーは手の中で何かのエネルギーを貯め、ブルーに放った。
「悲鳴だらけの掃きだめで…アタシゃ思ったね。宇宙全部、アタシが悲鳴を上げさせてやるってねえ。永遠を生きて…」
レッドを殴る。続いて瞬く間にオレンジとバイオレットも変身を解除させた。
「ずーっと悲鳴を聞いていたいのさ。アタシが支配する世界で!」
「ぐあああああッ!!」
「大也ッ!」
レッドも変身を強制的に解除され、ほぼ全員が元に戻ってしまった。今からでも戻るべきだろうかと一瞬悩んだ私を、大也の声が遮る。
「だったら…世界を変える!!」
傷だらけで、ボロボロの状態で、それでも彼は立ち上がった。呻き声を上げながら立ち上がり、スピンドーと対峙した。
「悲鳴のない世界に!!」
「フッフッフッフ……そりゃあ、負け犬の言葉さね」
一人笑うスピンドーに、射士郎がふらつきながらも立ち上がる。
「負け犬じゃない…俺達は信じているからな…」
血で汚れることも厭わず、未来が立ち上がる。
「悲鳴が上がる場所には…必ず誰かが駆け付ける!」
這いつくばりながらも、歯を食いしばって錠が立ち上がる。
「そうやって助けられたら…誰かに同じことをしたくなる!」
俯いていた玄蕃が、笑って立ち上がる。
「宇宙ではそれを…愛と呼ぶんだよねえ」
彼らの言葉を聞き、先斗が笑った。そして、地面に手をつきながらも立ち上がる。
「おもしれえ…。それなら変わるかもな…悲鳴のない世界に!」
傷から血を流しながらも、大也は笑った。
「一緒に走らないか?俺達の世界へ!」
ここまで人々に被害を出した元凶すらもある種の被害者だと悟り、共に走る者として誘っているのだ。正気ではない。でも、だからこそ──救われる者がいる。少なくとも、私はそうだった。彼らの優しさに、救われた。
「走るのは、アタシ一人さね。お前達は…こうだ」
スピンドーが何かのエネルギーを収縮させ、ブンブンジャーに放った。
「ッ、みんな!!」
一瞬画面が白くなったが、映像が途切れることなかった。攻撃から、ブンブンジャーを何かが守っている。
「うおおおおおーッ!バクアゲ!復活!」
ブンドリオだった。彼が前に出て、ブンブンジャー達を身を挺して守ってくれたのだ。これには流石のスピンドーも戸惑い、自分のこの手で仕留めた筈だと取り乱す。そこへ、ビュンディーが駆け付けた。
「ブンブンジャーを信じる声がブンドリオに届いたのだ!」
どうやら、人々がブンブンジャーを応援する声がエネルギーとなり、ブンドリオに届いたらしい。イツキの傍にいた弟らしき子供が、「俺達が復活させたんだ!」と嬉しそうに笑った。
「ありがとう、世界中のみんな!ここに届いたよ、みんなの声!」
「あのエネルギー体に必要な最後の鍵が、みんなの想いだったんだ」
「うん、わかったよ大也。みんなが力を合わせれば、悲鳴は笑顔に変わる。笑顔でいっぱいの世界を作ることができるって!」
ブンドリオがそう言うと、痛々しい傷も吹き飛ばす様な笑みを未来が浮かべた。
「それって…」
「ああ…」
「「最高のバクアゲだ!!」」