イニシャルはQ【爆上・範道大也】
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「ふざけんなー!!何が結婚だ!!ブンちゃんをこんな目に遭わせたような奴だよ!?やだったらやだ!!」
未来が暴れ、机を叩く音が隠れ家に響いた。
「うまいことを考えて来たねえ」
「うまいことだぁ?」
「表向きにはブンブンジャーとハシリヤンは和解したように見える。戦いは終わり、世界は平和になりましたというアピールになるわけだ」
「じゃあ、裏の意味は…?」
「ブンブンジャーがハシリヤンに降伏するということだ。ブンピンクは我々を牽制するための人質なのだ」
「俺達の負け…」
「断っちまえよそんなもん」
軽いノリで言ってのける先斗に、今の世論ではハシリヤンにブンブンジャーを潰す口実を与えることになると玄蕃は諭した。それでも挫けまいとファイト精神を見せる錠に、「戦えば戦うほどこっちが不利になる」とビュンディーも先を見通した発言をした。
空気が重かった。誰もが溜め息を吐いて議論を放棄している。
「…決めた。あたし、結婚する」
「はあ!?」
「自分が何を言ってるのか分かっているのか!?」
「負けを認めるんですか!?」
「わかってるよ!!」
玄蕃達の否定的な声を未来は大声で制した。何も言わない大也の方を見つめ、「大也…」と声をかける。
「これが…あたしが握るハンドル」
「……わかった」
*
各々が出て行った後、大也は玄蕃に調達してもらった柚葉からのクリスマスプレゼント──手紙を開けていた。中には、更に小さな紙切れが一枚入っている。
”大也へ。もし、私に何かあったら…私が走り屋に戻ったら、遠慮なくやっていい。私は、大也の握るハンドルを信じてる。”
短い文章だった。「柚葉らしいな…」と大也は呟き、この場に彼女がいないこと、この手紙を開けるような状況になってしまったことを痛感した。いつもなら大也の近くでワガママに振る舞い、笑い、怒り、時には涙する柚葉がいない。
射士郎と小さな喧嘩をする姿。未来と自撮りをする様子。錠に勉強を教えてもらう背中。玄蕃から飴を貰う手。先斗に悪戯で落書きをされる寝顔。ビュンディーの恋愛小説を講評する唇。ブンドリオにメロメロな調を呆れたように見つめる目。ブンドリオとカレーを作る横顔。
「…また、助けに行くから……」
そう呟いた大也は気付いた。裏に何か書かれてある。
”私の世界、カラフルにしてくれてありがとう”
二人はずっと孤独だった。一人遊びをし、他人と交流しなかった。そんな大也を「まひろ先生」が導き、彼女の言葉を大也が柚葉に届けた。そして、それは大也の想いと共に柚葉に届いた。二人は仲良く遊ぶようになり、そして離れ離れになった。
ハシリヤンに洗脳されていた彼女を救い出した大也は、彼女にブンブンジャーという仲間を紹介した。大也という色しか知らなかった彼女の世界に、他の色を加えたのだ。それは綺麗に混ざり合い、どの色も潰れることなく調和した。
「……俺の世界も…柚葉の色でもっと、カラフルになったんだからな…」
範道大也は泣かなかった。
涙を流すのは、ファイナルラップを走り抜けたあとだから。
未来が暴れ、机を叩く音が隠れ家に響いた。
「うまいことを考えて来たねえ」
「うまいことだぁ?」
「表向きにはブンブンジャーとハシリヤンは和解したように見える。戦いは終わり、世界は平和になりましたというアピールになるわけだ」
「じゃあ、裏の意味は…?」
「ブンブンジャーがハシリヤンに降伏するということだ。ブンピンクは我々を牽制するための人質なのだ」
「俺達の負け…」
「断っちまえよそんなもん」
軽いノリで言ってのける先斗に、今の世論ではハシリヤンにブンブンジャーを潰す口実を与えることになると玄蕃は諭した。それでも挫けまいとファイト精神を見せる錠に、「戦えば戦うほどこっちが不利になる」とビュンディーも先を見通した発言をした。
空気が重かった。誰もが溜め息を吐いて議論を放棄している。
「…決めた。あたし、結婚する」
「はあ!?」
「自分が何を言ってるのか分かっているのか!?」
「負けを認めるんですか!?」
「わかってるよ!!」
玄蕃達の否定的な声を未来は大声で制した。何も言わない大也の方を見つめ、「大也…」と声をかける。
「これが…あたしが握るハンドル」
「……わかった」
*
各々が出て行った後、大也は玄蕃に調達してもらった柚葉からのクリスマスプレゼント──手紙を開けていた。中には、更に小さな紙切れが一枚入っている。
”大也へ。もし、私に何かあったら…私が走り屋に戻ったら、遠慮なくやっていい。私は、大也の握るハンドルを信じてる。”
短い文章だった。「柚葉らしいな…」と大也は呟き、この場に彼女がいないこと、この手紙を開けるような状況になってしまったことを痛感した。いつもなら大也の近くでワガママに振る舞い、笑い、怒り、時には涙する柚葉がいない。
射士郎と小さな喧嘩をする姿。未来と自撮りをする様子。錠に勉強を教えてもらう背中。玄蕃から飴を貰う手。先斗に悪戯で落書きをされる寝顔。ビュンディーの恋愛小説を講評する唇。ブンドリオにメロメロな調を呆れたように見つめる目。ブンドリオとカレーを作る横顔。
「…また、助けに行くから……」
そう呟いた大也は気付いた。裏に何か書かれてある。
”私の世界、カラフルにしてくれてありがとう”
二人はずっと孤独だった。一人遊びをし、他人と交流しなかった。そんな大也を「まひろ先生」が導き、彼女の言葉を大也が柚葉に届けた。そして、それは大也の想いと共に柚葉に届いた。二人は仲良く遊ぶようになり、そして離れ離れになった。
ハシリヤンに洗脳されていた彼女を救い出した大也は、彼女にブンブンジャーという仲間を紹介した。大也という色しか知らなかった彼女の世界に、他の色を加えたのだ。それは綺麗に混ざり合い、どの色も潰れることなく調和した。
「……俺の世界も…柚葉の色でもっと、カラフルになったんだからな…」
範道大也は泣かなかった。
涙を流すのは、ファイナルラップを走り抜けたあとだから。