イニシャルはQ【爆上・範道大也】
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「こいつに間違いないな」
玄蕃から調達したものをバトンタッチで渡された先斗は、光り輝く鍵と手紙を大也に差し出した。
「ああ。あの時のままだ」
「ブンドリオと融合させられないだろうか?そのエネルギーを全身に行き渡らせるのだ」
「ああ、わかった。やってみよう」
大也は鍵を見つめた後、ブンドリオの体に鍵をはめ込んだ。鍵は体の中に飲み込まれていき、駆動音が小さく響く。
そして、ブンドリオの指が少しだけ動いた。
「!!」
大也がブンドリオの顔を見る。ブンドリオの体が起き上がろうと、する。そして──糸が切れた人形のように倒れた。
「ダメなのか!?」
「…体の崩壊は止まった。だがなぜ目覚めない!?」
期待させられた大也は愕然とし、ブンドリオの傍に力が抜けたように腰を下ろす。涙を堪えて目を瞑り、ブンドリオのボディに優しく触れた。ボディには砂が積もっている。
「そんな…」
錠が小さな声でそう呟くと、ブンブンチェンジャーの音が鳴った。
*
「お前達にISA常槍本部長からの言葉を伝えに来た。ブンブンジャーとハシリヤンが和睦を結ぶ為の提案がある」
チェンジャーの通知音は射士郎からのものだった。スーツを着た射士郎は珍しくポケットに手を突っ込んでいる。
「提案?」
「スピンドーとブンピンクの婚姻だ」
「えっ!?」
「はっ!?」
「つまりは政略結婚ということだねえ」
「結婚!?」
当事者である未来は自分を指差し、目を丸くした。そして、大きな声で叫ぶ。
「あたしが!?絶っっ対やだ!!!」
*
「ブンピンクと政略結婚…」
「悪い大人だねえ、あの本部長も」
「宜しいのですか?たかが地球人如きと…」
「倒すっていうのはさあ、何も暴力だけが手段じゃない。お前も見ただろ?ディスのやり方…アタシは、ああいう回りくどいやり方が常套手段なのさ」
柚葉は眉間を指で押さえていた。強引な結婚式から大也に助けてもらったという未来の話が、失われた記憶の中で薄っすらと浮かんでいたのだ。
「…結婚式……連れ出す……」
「アタシとしては、お前と結婚しても良いギャーソリンを搾り取れると思うんだよねえ」
「重婚ですか」
「嫌か?」
「まさかそんな。恐れ多いです」
言葉ではそう言いつつも、少しだけ違和感を覚えていた。クイーンにとってのスピンドーとは、敬愛する走大将。そんな人物と結婚できるのなら願ったり叶ったりの筈だ。それなのに、複雑な気持ちを抱いている。
「なら、ブンピンクとの結婚が終わったらお前とも結婚するか」
「それは…世間からの印象が良くないものになる可能性があります」
「スピンドー様、お戯れも程々に」
グランツと柚葉がそう進言すると、「冗談だよ」と言ってスピンドーは笑った。
「範道大也は…アタシとお前が結婚したら、どんなギャーソリンを出すのか…考えただけでゾクゾクするさね」
「…範道、大也…」
柚葉は虚ろな目で大也の名前を呟いた。失われた筈の彼女の記憶は、自分を救い出してくれるヒーローを求めている。
玄蕃から調達したものをバトンタッチで渡された先斗は、光り輝く鍵と手紙を大也に差し出した。
「ああ。あの時のままだ」
「ブンドリオと融合させられないだろうか?そのエネルギーを全身に行き渡らせるのだ」
「ああ、わかった。やってみよう」
大也は鍵を見つめた後、ブンドリオの体に鍵をはめ込んだ。鍵は体の中に飲み込まれていき、駆動音が小さく響く。
そして、ブンドリオの指が少しだけ動いた。
「!!」
大也がブンドリオの顔を見る。ブンドリオの体が起き上がろうと、する。そして──糸が切れた人形のように倒れた。
「ダメなのか!?」
「…体の崩壊は止まった。だがなぜ目覚めない!?」
期待させられた大也は愕然とし、ブンドリオの傍に力が抜けたように腰を下ろす。涙を堪えて目を瞑り、ブンドリオのボディに優しく触れた。ボディには砂が積もっている。
「そんな…」
錠が小さな声でそう呟くと、ブンブンチェンジャーの音が鳴った。
*
「お前達にISA常槍本部長からの言葉を伝えに来た。ブンブンジャーとハシリヤンが和睦を結ぶ為の提案がある」
チェンジャーの通知音は射士郎からのものだった。スーツを着た射士郎は珍しくポケットに手を突っ込んでいる。
「提案?」
「スピンドーとブンピンクの婚姻だ」
「えっ!?」
「はっ!?」
「つまりは政略結婚ということだねえ」
「結婚!?」
当事者である未来は自分を指差し、目を丸くした。そして、大きな声で叫ぶ。
「あたしが!?絶っっ対やだ!!!」
*
「ブンピンクと政略結婚…」
「悪い大人だねえ、あの本部長も」
「宜しいのですか?たかが地球人如きと…」
「倒すっていうのはさあ、何も暴力だけが手段じゃない。お前も見ただろ?ディスのやり方…アタシは、ああいう回りくどいやり方が常套手段なのさ」
柚葉は眉間を指で押さえていた。強引な結婚式から大也に助けてもらったという未来の話が、失われた記憶の中で薄っすらと浮かんでいたのだ。
「…結婚式……連れ出す……」
「アタシとしては、お前と結婚しても良いギャーソリンを搾り取れると思うんだよねえ」
「重婚ですか」
「嫌か?」
「まさかそんな。恐れ多いです」
言葉ではそう言いつつも、少しだけ違和感を覚えていた。クイーンにとってのスピンドーとは、敬愛する走大将。そんな人物と結婚できるのなら願ったり叶ったりの筈だ。それなのに、複雑な気持ちを抱いている。
「なら、ブンピンクとの結婚が終わったらお前とも結婚するか」
「それは…世間からの印象が良くないものになる可能性があります」
「スピンドー様、お戯れも程々に」
グランツと柚葉がそう進言すると、「冗談だよ」と言ってスピンドーは笑った。
「範道大也は…アタシとお前が結婚したら、どんなギャーソリンを出すのか…考えただけでゾクゾクするさね」
「…範道、大也…」
柚葉は虚ろな目で大也の名前を呟いた。失われた筈の彼女の記憶は、自分を救い出してくれるヒーローを求めている。