イニシャルはQ【爆上・範道大也】
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「…なお、ハシリヤンの走大将ワルイド・スピンドー氏は地球飛来当初の数々の事件は、地球の生命体に対する理解不足が生んだものであり、深く謝罪するとの談話を発表しました。また、元ハシリヤンの巴柚葉さんはある期を境にブンブンジャーとの親交を深めていましたが、それもブンブンジャーからの武力による圧力があったと証言しています」
*
「あの謝罪と証言は大きな効果がありました。対して、ブンブンジャーこそが敵という声が大きくなっています」
内藤が笑ってそう言うと、もうひと押し必要だとスピンドーは念を押した。
「スピンドー様、ご所望のものはこちらに」
グランツがディスレースの所有していたフランクを床に置くと、スピンドーは自らの帽子をそれに被せた。サルカーが鳴くと部屋に光が走り、フランクを肩に乗せたディスレース…いや、ディスレース2000がそこに立っていた。彼は内藤や舞美、柚葉等に気さくに挨拶をしていき、ようやく目の前にスピンドーがいる現実を知る。
「ボス!!」
「よう、ディス!お前のおかげで、アタシゃやっとブンの字に落とし前つけることができた。お礼に戻してやったのはよ、仕事を頼みたいからなんだなあ」
「なんなりと!バキッと2000分で片ぁ付けてやりますよ!」
「言うじゃねえか」
グランツはディスレースの顔にマスクのようなものを押し付けて装着させた。復活のささやかな贈り物だとスピンドーは言い、ディスレースもそれに対して感謝を述べる。
「2000分でお前じゃなきゃできねえ芸当やってもらうよ。…そこの、クイーンも一緒にな」
「クイーン…?新入りですかい、ボス?」
「まあ、そんなところさね」
クイーン時代のことを知らないディスレース2000は首を傾げたが、「シクヨロ!」と彼女の肩に手を置いた。しかし柚葉はそれを嫌そうに払いのける。
「ハハッ、嫌われてんなあ。クイーン、お前はブンブンジャーが来たら逃げていい。アタシのもとへ帰ってきな」
「…宜しいのですか?戦わなければならないのでは…」
「何も、武力だけが戦い方な訳じゃない。お前がブンブンジャーから被害を受けたって震えて言えば、地球人は勝手に同情してくれるのさ」
「…わかりました」
*
「プレゼーーーーンテーション!これからの地球は宇宙多様性の時代。乗り遅れるな、地球人よ!」
ステージの上でマイクを持ち、ディスレース2000は派手な演説を行う。その後ろで日傘代わりに傘を差す柚葉は、少しだけ退屈そうにしている。
「…しかし地球大転換点の今、この進化を邪魔する輩がいる!だーれーだー!?」
「えっ、誰…?」
「いたっけ…?」
戸惑う民衆の方を向き、フランクの目が光った。すると戸惑っていた筈の民衆の中から「ブンブンジャー!」という声が上がり、それは次々に広がっていく。
「ブンブンジャー!」
「そうだブンブンジャーだ!」
「ピンポーン!ブンブンジャーは、地球の発展を邪魔する敵だ!そんな奴らを許していいわけないよな?」
「そうだそうだ!」
「ブンブンジャーを捜し出せ!」
「世界よ!我らの敵、ブンブンジャーを捜し出せ~!!」
「おーッ!!」
「さあ地球人よ拡散せよ!ブンブンジャーの情報を集めろ!捜せ!暴け!地球の敵を叩き潰せ~!」
瞬く言う間に情報が拡散されていき、世論は「ブンブンジャーこそが悪」という方向へ進んでいく。ディスレース2000は盛り上がる民衆の前に、柚葉を出した。
「かくいうこの地球人も、ブンブンジャーの本性を知る一人だ!!」
「…私は、元々はハシリヤンにいました。でも、ブンブンジャーに脅されて彼らと行動を共にするようになり…私の力では従うことしか出来ず……」
ぷるぷると震える柚葉。誰がどう見ても被害者の姿だった。民衆の声はヒートアップしていき、ディスレース2000の煽りに応えていく。異様な光景に水を差す者はいない──かと思いきや、そこに紫の閃光が走った。
「ブンブンジャーならここにいるぜ!」
先斗だった。ビュンディーと共に民衆の前に姿を現した彼は、簡単に心を変えてしまう民衆に愕然としたが、「上等だ!」と不敵な笑みを浮かべた。そして大股で民衆の中に分け入っていく。
「俺のことを悪と呼ぶなら呼べばいい!俺は地球、とっくに捨ててんだ。どう呼ばれようが構わねえ!けどな、あいつらを…悪党呼ばわりするのは我慢ならねえ!」
「先斗…」
「俺達は…」
「「宇宙の揉め事秘め事汚れの仕事、表も裏も始末をつける」」
一瞬でバイオレットに変身し、跳び蹴りをディスレース2000に食らわせた。
「宇宙一の始末屋!ブーン!バイオレット!」
「同じく!ビュン・ディーゼル!」
「おのれ!お前も俺のオモチャにしてやる!」
ディスレースの投げた札はバイオレットの射撃により粉砕された。そのまま接近戦に持ち込んでいく。
”ブンブンジャーが来たら逃げていい”。そう言われていた柚葉はそっとその場から離れようとした。しかし彼女の手をビュンディーが掴み、「柚葉!」と名前を呼ぶ。
「帰るぞ、柚葉!もうお前がハシリヤンといる必要はない!」
「誰、あなた。触らないでくれる?」
ビュンディーに蹴りを入れ、柚葉は差していた傘を閉じた。石突を向け、敵意を表す。
「柚葉…!?どうした!?まさか脅されているのか!?」
「柚葉って誰よ。私はクイーン。ハシリヤン…ワルイド・スピンドー様直下のレースクイーンよ!」
「クイーン!?まさか…!」
何かを悟ったビュンディーに激しい射撃が行われる。硝煙と共に柚葉は姿を消し、あっという間にビュンディーの前からいなくなった。
*
「あの謝罪と証言は大きな効果がありました。対して、ブンブンジャーこそが敵という声が大きくなっています」
内藤が笑ってそう言うと、もうひと押し必要だとスピンドーは念を押した。
「スピンドー様、ご所望のものはこちらに」
グランツがディスレースの所有していたフランクを床に置くと、スピンドーは自らの帽子をそれに被せた。サルカーが鳴くと部屋に光が走り、フランクを肩に乗せたディスレース…いや、ディスレース2000がそこに立っていた。彼は内藤や舞美、柚葉等に気さくに挨拶をしていき、ようやく目の前にスピンドーがいる現実を知る。
「ボス!!」
「よう、ディス!お前のおかげで、アタシゃやっとブンの字に落とし前つけることができた。お礼に戻してやったのはよ、仕事を頼みたいからなんだなあ」
「なんなりと!バキッと2000分で片ぁ付けてやりますよ!」
「言うじゃねえか」
グランツはディスレースの顔にマスクのようなものを押し付けて装着させた。復活のささやかな贈り物だとスピンドーは言い、ディスレースもそれに対して感謝を述べる。
「2000分でお前じゃなきゃできねえ芸当やってもらうよ。…そこの、クイーンも一緒にな」
「クイーン…?新入りですかい、ボス?」
「まあ、そんなところさね」
クイーン時代のことを知らないディスレース2000は首を傾げたが、「シクヨロ!」と彼女の肩に手を置いた。しかし柚葉はそれを嫌そうに払いのける。
「ハハッ、嫌われてんなあ。クイーン、お前はブンブンジャーが来たら逃げていい。アタシのもとへ帰ってきな」
「…宜しいのですか?戦わなければならないのでは…」
「何も、武力だけが戦い方な訳じゃない。お前がブンブンジャーから被害を受けたって震えて言えば、地球人は勝手に同情してくれるのさ」
「…わかりました」
*
「プレゼーーーーンテーション!これからの地球は宇宙多様性の時代。乗り遅れるな、地球人よ!」
ステージの上でマイクを持ち、ディスレース2000は派手な演説を行う。その後ろで日傘代わりに傘を差す柚葉は、少しだけ退屈そうにしている。
「…しかし地球大転換点の今、この進化を邪魔する輩がいる!だーれーだー!?」
「えっ、誰…?」
「いたっけ…?」
戸惑う民衆の方を向き、フランクの目が光った。すると戸惑っていた筈の民衆の中から「ブンブンジャー!」という声が上がり、それは次々に広がっていく。
「ブンブンジャー!」
「そうだブンブンジャーだ!」
「ピンポーン!ブンブンジャーは、地球の発展を邪魔する敵だ!そんな奴らを許していいわけないよな?」
「そうだそうだ!」
「ブンブンジャーを捜し出せ!」
「世界よ!我らの敵、ブンブンジャーを捜し出せ~!!」
「おーッ!!」
「さあ地球人よ拡散せよ!ブンブンジャーの情報を集めろ!捜せ!暴け!地球の敵を叩き潰せ~!」
瞬く言う間に情報が拡散されていき、世論は「ブンブンジャーこそが悪」という方向へ進んでいく。ディスレース2000は盛り上がる民衆の前に、柚葉を出した。
「かくいうこの地球人も、ブンブンジャーの本性を知る一人だ!!」
「…私は、元々はハシリヤンにいました。でも、ブンブンジャーに脅されて彼らと行動を共にするようになり…私の力では従うことしか出来ず……」
ぷるぷると震える柚葉。誰がどう見ても被害者の姿だった。民衆の声はヒートアップしていき、ディスレース2000の煽りに応えていく。異様な光景に水を差す者はいない──かと思いきや、そこに紫の閃光が走った。
「ブンブンジャーならここにいるぜ!」
先斗だった。ビュンディーと共に民衆の前に姿を現した彼は、簡単に心を変えてしまう民衆に愕然としたが、「上等だ!」と不敵な笑みを浮かべた。そして大股で民衆の中に分け入っていく。
「俺のことを悪と呼ぶなら呼べばいい!俺は地球、とっくに捨ててんだ。どう呼ばれようが構わねえ!けどな、あいつらを…悪党呼ばわりするのは我慢ならねえ!」
「先斗…」
「俺達は…」
「「宇宙の揉め事秘め事汚れの仕事、表も裏も始末をつける」」
一瞬でバイオレットに変身し、跳び蹴りをディスレース2000に食らわせた。
「宇宙一の始末屋!ブーン!バイオレット!」
「同じく!ビュン・ディーゼル!」
「おのれ!お前も俺のオモチャにしてやる!」
ディスレースの投げた札はバイオレットの射撃により粉砕された。そのまま接近戦に持ち込んでいく。
”ブンブンジャーが来たら逃げていい”。そう言われていた柚葉はそっとその場から離れようとした。しかし彼女の手をビュンディーが掴み、「柚葉!」と名前を呼ぶ。
「帰るぞ、柚葉!もうお前がハシリヤンといる必要はない!」
「誰、あなた。触らないでくれる?」
ビュンディーに蹴りを入れ、柚葉は差していた傘を閉じた。石突を向け、敵意を表す。
「柚葉…!?どうした!?まさか脅されているのか!?」
「柚葉って誰よ。私はクイーン。ハシリヤン…ワルイド・スピンドー様直下のレースクイーンよ!」
「クイーン!?まさか…!」
何かを悟ったビュンディーに激しい射撃が行われる。硝煙と共に柚葉は姿を消し、あっという間にビュンディーの前からいなくなった。