イニシャルはQ【爆上・範道大也】
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※バクアゲ44捏造かなりあります
*
巴柚葉にとって、範道大也は光だった。
人付き合いが上手く出来ず、他者を拒んでしまう幼い柚葉。孤立していた彼女に幼い頃の大也は手を差し伸べた。自分もそういう人間だったからこそ、彼女の気持ちが理解できたのだ。
そして、それは大人になっても変わらなかった。ハシリヤンに囚われていた柚葉を大也は助け出し、再び彼女のヒーローになった。柚葉の仲で、ブンレッド──範道大也は、幼馴染とはまた違う特別な存在として確立していった。
巨大化したブンドリオは、ブンブンキラーロボに乗ったスピンドーと死闘を繰り広げた。しかしそれもブンブンキラーロボの一方的な攻撃が続き、ブンドリオはどんどん窮地へと追い込まれて行く。
立ち上がろうとする大也をグランツが押さえつけた。そして、内藤が冷たく言い放つ。
「力なき者に自分のハンドルを握る自由はない」
以前子供達の為にという理由でブンブンカーを借りた際、ブンブンカーに細工をしておいたことも白状した。ブンブンカーは、ブンドリオではなくブンブンキラーロボと合体している。
「己の武器に裏切られる…。裏切り者には相応しい」
「彼を助けられる可能性はここにある」
内藤は承認という文字が映された端末を大也に見せた。承認ボタンを押せば、大也の資産や権利は全て内藤に譲渡される。それと引き換えに、ブンブンチェンジャーを大也に返してブンドリオを助けに行かせてやる。最早脅迫と変わらない取引だった。
ブンドリオはこの間も攻撃を受け続けていた。彼の悲鳴と金属のぶつかる音が響き渡る。
「選択肢は二つだ」
大也には過去の記憶が蘇っていた。あの日、自分にだけ聞こえていた悲鳴。駆け付けられなかった悲鳴。それが、ブンドリオの悲鳴と重なる。──早く、大人になりたい。そう願ったのは、今駆け付けることができるように。
「ッ…ボタンを押せ。全部くれてやる!!」
内藤が笑った。
「バクアゲだなあ!!!…少年」
ボタンが押された。範道大也は資産家からただの範道大也に戻り、グランツの手が離された瞬間ブンブンチェンジャーを握って変身した。高速でブンドリオのもとに行こうとする。
「ブンブン!!!」
「あ…大也……」
二人は手を伸ばした。
「ゲキトツバスター!!」
手が触れる前に、強大なエネルギー光線がブンドリオを貫く。大きな爆発音が響き、大量のギャーソリンが溢れ出た。そして白い光が世界を包み込んでいき、「大也…」というブンドリオの最期の呟きさえも消えていく。
白い光は収束した。そして残ったギャーソリンは全てスピンドーが吸収していき、彼は姿を赤から白へと変える。マフィアのボスは、ボスらしい姿から皮肉にも天使のような姿になった。
「たまんねえ!裏切り者のギャーソリンは…うめえ!」
*
地上に降り立ったスピンドーのもとに、一人の女がやって来た。傘を引き摺っている為、地面はジリジリと音を立てている。ミントグリーンの、チャンピオンジャケットに酷似した白いジャケットを羽織っていた。
「…あ?」
ブンドリオを殺して絶頂に達していたスピンドーは、満身創痍の大也達を更に苦しめてギャーソリンを搾り取ろうとしていた。スピンドーから遮るように、ブンブンジャーや大也を守るように、女は身を差し出した。
「やめて」
巴柚葉は、ひどく冷静にそう言った。機能、いや生命活動が停止したブンドリオには見向きもせず、スピンドーを見据えている。
「もう……これ以上彼らを…大也を、傷付けないで」
「…そりゃあ、お前次第だな、クイーン」
大也には、薄っすらとだが見えていた。ただ、目の前でブンドリオが殺されたことのショックが大きすぎてそれどころではなかったのだ。駆け付ける余裕が無かった。
「…わかってんだろ?」
「…ええ」
「こっちに来な、じゃじゃ馬」
スピンドーに近付いた柚葉の首元に、ナンバープレートのようなシルバーの首飾りが付けられた。真ん中にハシリヤンのマークが付いており、彼女がハシリヤンのモノになったことが象徴された。
「別れの言葉はいいのか?」
「…」
柚葉は大也の傍にそっと駆け寄った。大也は虚ろな目で彼女を見上げる。もう、何もかもがめちゃくちゃだった。
相棒が目の前で殺された。仲間も蹂躙された。恋人は、自ら仇の手中に収まった。
「柚葉……」
「…私、大也のこと支えたいって言ったでしょ?だから、これが私の精一杯」
大也には触れなかった。本当は今すぐにでも抱きしめてあげたいところを、彼女は我慢していた。自分から汚しにいった手で彼に触れる権利はないと、線引きをしたのだ。
「大好きよ。世界で一番…ううん、宇宙で一番愛してるわ、大也」
バイバイ、と言って彼女はスピンドーの方に歩いて行った。白い影が二つ、グランツや内藤と共に消えていく。
大也は感情を上手く処理出来なかった。彼が物事を考えられるようになる頃には雨が降り始めていて、ブンブンジャーとブンドリオの亡骸を濡らした。
*
巴柚葉にとって、範道大也は光だった。
人付き合いが上手く出来ず、他者を拒んでしまう幼い柚葉。孤立していた彼女に幼い頃の大也は手を差し伸べた。自分もそういう人間だったからこそ、彼女の気持ちが理解できたのだ。
そして、それは大人になっても変わらなかった。ハシリヤンに囚われていた柚葉を大也は助け出し、再び彼女のヒーローになった。柚葉の仲で、ブンレッド──範道大也は、幼馴染とはまた違う特別な存在として確立していった。
巨大化したブンドリオは、ブンブンキラーロボに乗ったスピンドーと死闘を繰り広げた。しかしそれもブンブンキラーロボの一方的な攻撃が続き、ブンドリオはどんどん窮地へと追い込まれて行く。
立ち上がろうとする大也をグランツが押さえつけた。そして、内藤が冷たく言い放つ。
「力なき者に自分のハンドルを握る自由はない」
以前子供達の為にという理由でブンブンカーを借りた際、ブンブンカーに細工をしておいたことも白状した。ブンブンカーは、ブンドリオではなくブンブンキラーロボと合体している。
「己の武器に裏切られる…。裏切り者には相応しい」
「彼を助けられる可能性はここにある」
内藤は承認という文字が映された端末を大也に見せた。承認ボタンを押せば、大也の資産や権利は全て内藤に譲渡される。それと引き換えに、ブンブンチェンジャーを大也に返してブンドリオを助けに行かせてやる。最早脅迫と変わらない取引だった。
ブンドリオはこの間も攻撃を受け続けていた。彼の悲鳴と金属のぶつかる音が響き渡る。
「選択肢は二つだ」
大也には過去の記憶が蘇っていた。あの日、自分にだけ聞こえていた悲鳴。駆け付けられなかった悲鳴。それが、ブンドリオの悲鳴と重なる。──早く、大人になりたい。そう願ったのは、今駆け付けることができるように。
「ッ…ボタンを押せ。全部くれてやる!!」
内藤が笑った。
「バクアゲだなあ!!!…少年」
ボタンが押された。範道大也は資産家からただの範道大也に戻り、グランツの手が離された瞬間ブンブンチェンジャーを握って変身した。高速でブンドリオのもとに行こうとする。
「ブンブン!!!」
「あ…大也……」
二人は手を伸ばした。
「ゲキトツバスター!!」
手が触れる前に、強大なエネルギー光線がブンドリオを貫く。大きな爆発音が響き、大量のギャーソリンが溢れ出た。そして白い光が世界を包み込んでいき、「大也…」というブンドリオの最期の呟きさえも消えていく。
白い光は収束した。そして残ったギャーソリンは全てスピンドーが吸収していき、彼は姿を赤から白へと変える。マフィアのボスは、ボスらしい姿から皮肉にも天使のような姿になった。
「たまんねえ!裏切り者のギャーソリンは…うめえ!」
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地上に降り立ったスピンドーのもとに、一人の女がやって来た。傘を引き摺っている為、地面はジリジリと音を立てている。ミントグリーンの、チャンピオンジャケットに酷似した白いジャケットを羽織っていた。
「…あ?」
ブンドリオを殺して絶頂に達していたスピンドーは、満身創痍の大也達を更に苦しめてギャーソリンを搾り取ろうとしていた。スピンドーから遮るように、ブンブンジャーや大也を守るように、女は身を差し出した。
「やめて」
巴柚葉は、ひどく冷静にそう言った。機能、いや生命活動が停止したブンドリオには見向きもせず、スピンドーを見据えている。
「もう……これ以上彼らを…大也を、傷付けないで」
「…そりゃあ、お前次第だな、クイーン」
大也には、薄っすらとだが見えていた。ただ、目の前でブンドリオが殺されたことのショックが大きすぎてそれどころではなかったのだ。駆け付ける余裕が無かった。
「…わかってんだろ?」
「…ええ」
「こっちに来な、じゃじゃ馬」
スピンドーに近付いた柚葉の首元に、ナンバープレートのようなシルバーの首飾りが付けられた。真ん中にハシリヤンのマークが付いており、彼女がハシリヤンのモノになったことが象徴された。
「別れの言葉はいいのか?」
「…」
柚葉は大也の傍にそっと駆け寄った。大也は虚ろな目で彼女を見上げる。もう、何もかもがめちゃくちゃだった。
相棒が目の前で殺された。仲間も蹂躙された。恋人は、自ら仇の手中に収まった。
「柚葉……」
「…私、大也のこと支えたいって言ったでしょ?だから、これが私の精一杯」
大也には触れなかった。本当は今すぐにでも抱きしめてあげたいところを、彼女は我慢していた。自分から汚しにいった手で彼に触れる権利はないと、線引きをしたのだ。
「大好きよ。世界で一番…ううん、宇宙で一番愛してるわ、大也」
バイバイ、と言って彼女はスピンドーの方に歩いて行った。白い影が二つ、グランツや内藤と共に消えていく。
大也は感情を上手く処理出来なかった。彼が物事を考えられるようになる頃には雨が降り始めていて、ブンブンジャーとブンドリオの亡骸を濡らした。