イニシャルはQ【爆上・範道大也】
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「タイヤー!!」
「「!?」」
タイヤグルマ―。文字通りタイヤを模した苦魔獣はタイヤを高速で回転させ、決闘中のブルート柚葉に突っ込んできた。流石にマズイと思った観戦していた面子が即座に変身するが、苦魔獣の突撃はあまりにも速く、間に合わない。
「シャーシロ!!」
「柚葉!!」
二人は戦闘をやめ、向かってくる苦魔獣に向き直った。武器を構え、突進してきた苦魔獣を──フルスイングするように二人で呼吸を合わせて打ち返す。
「「邪魔するなーッ!!」」
「タイヤ~~~ッ!!?」
「あと鳴き声もややこしい!大也の名前鳴き声にしないでよ気持ち悪い!」
「柚葉」
「わかってる!フルスロットルで行くわよ!」
打ち返され吹っ飛んだ苦魔獣にブルーは高速で接近し、もう一度柚葉の方へ打ち返した。野球回での出来事が何故かここにきて活かされている。
「出オチのくせにしゃしゃってんじゃないわよ~~ッ!!!!!」
大きく振りかぶり、ブルーのバッティングでパスされた苦魔獣を傘で力強く打った。見事なホームランだった。最早これ以上の攻撃はいらず、空中で苦魔獣は爆発する。
ふうと汗を拭う柚葉。ブルーが駆け寄り、「良いホームランだった」と声を掛ける。
「ありがと。あなたも、良いバッティングだったわよ」
「…フッ」
レッド達が駆け付けた頃には既に二人の間に敵対関係は無くなっていた。むしろ、共通の敵を倒したことによりより強固な仲間意識…いや、友情が芽生えていた。
「さ、後は巨大戦よ。私の出る幕は終わりだから、あなた達に任せるわ」
「ああ、こっちは任せろ」
*
「「お疲れ~!」」
かんぱーい、とジュースや酒でグラスを合わせた。良い音が鳴り、飲み物が喉を通る音がよく聞こえる。
「お二人が仲直りできて良かったです!」
「そうだねぇ。案外、相性は悪くないのかもしれないね」
「冗談はやめろ、調達屋」
「そうよ、寒気がするわ」
「仲良いと思うけどなあ…」
以前大暴れした経験のある柚葉は禁酒をしており、アップルジュースを飲んでいた。射士郎もウーロン茶を飲んでおり、アルコールには手をつけていない。
「ね、それでさ!柚葉っていつから大也のこと好きだったの?」
「……昔、から…だけど」
「大也は!?」
「……昔から惚れてるよ」
「小さい時から両想い!?わ~~~ロマンチック!」
アルコールの入った未来が大袈裟にはしゃいで笑う。アップルジュースを飲んでいる錠が「大也さんと再会できたのも、運命だったんですね」と素直な言葉を口にした。それを聞いて柚葉は頬が赤くなり、それを隠すように俯く。
「柚葉照れてる~!可愛い~!」
「未来にお酒はまだ早かったようだねぇ」
「そういう若旦那は酔わないのか?」
「地球のアルコール程度じゃ酔わないよ。ブレキ人は地球人より丈夫だからね」
「ビュンディー、俺も飲んでいいか?」
「先斗には…まだ早い」
「いや俺もう28歳だぞ!?」
射士郎と大也は目を合わせた。そして立ち上がり、盛り上がっているところから少し離れた場所で話をする。
「……悪かった」
「ん?何がだ?」
「…あいつの…柚葉のハンドルを、握ろうとしたことだ」
「気にするな。シャーシロに悪意がないことくらい分かっているからな」
「…信じていたのか?柚葉を」
「…柚葉だけじゃない。シャーシロも信じてた。勝っても俺達に別れろなんて理不尽なことは言わないだろうってさ」
「……大也は、身内に甘すぎる」
「…自覚はある」
みんな好きなんだ、と大也は悪気のない笑顔でそう呟いた。
柚葉。ブンドリオ。玄蕃。射士郎。未来。錠。調。先斗。ビュンディー。全員、大也の惚れこんだ仲間である。大也は平等に愛しており、その中から恋人という特異なポジションに柚葉を選んだだけのことだった。
「シャーシロ、安心してくれ。柚葉は恋人だが、友人よりも恋人の方が優先されるのはフィクションの中だけだ。俺は、相棒も仲間も、恋人も選ぶ」
「…フ、強欲だな」
「ああ。それくらいの器量が無いと、ブンブンジャーはまとめられない。みんな個性が強いからな」
「それには同意だ」
ふふ、と笑い合い、二人はグラスを軽くぶつけた。
「「!?」」
タイヤグルマ―。文字通りタイヤを模した苦魔獣はタイヤを高速で回転させ、決闘中のブルート柚葉に突っ込んできた。流石にマズイと思った観戦していた面子が即座に変身するが、苦魔獣の突撃はあまりにも速く、間に合わない。
「シャーシロ!!」
「柚葉!!」
二人は戦闘をやめ、向かってくる苦魔獣に向き直った。武器を構え、突進してきた苦魔獣を──フルスイングするように二人で呼吸を合わせて打ち返す。
「「邪魔するなーッ!!」」
「タイヤ~~~ッ!!?」
「あと鳴き声もややこしい!大也の名前鳴き声にしないでよ気持ち悪い!」
「柚葉」
「わかってる!フルスロットルで行くわよ!」
打ち返され吹っ飛んだ苦魔獣にブルーは高速で接近し、もう一度柚葉の方へ打ち返した。野球回での出来事が何故かここにきて活かされている。
「出オチのくせにしゃしゃってんじゃないわよ~~ッ!!!!!」
大きく振りかぶり、ブルーのバッティングでパスされた苦魔獣を傘で力強く打った。見事なホームランだった。最早これ以上の攻撃はいらず、空中で苦魔獣は爆発する。
ふうと汗を拭う柚葉。ブルーが駆け寄り、「良いホームランだった」と声を掛ける。
「ありがと。あなたも、良いバッティングだったわよ」
「…フッ」
レッド達が駆け付けた頃には既に二人の間に敵対関係は無くなっていた。むしろ、共通の敵を倒したことによりより強固な仲間意識…いや、友情が芽生えていた。
「さ、後は巨大戦よ。私の出る幕は終わりだから、あなた達に任せるわ」
「ああ、こっちは任せろ」
*
「「お疲れ~!」」
かんぱーい、とジュースや酒でグラスを合わせた。良い音が鳴り、飲み物が喉を通る音がよく聞こえる。
「お二人が仲直りできて良かったです!」
「そうだねぇ。案外、相性は悪くないのかもしれないね」
「冗談はやめろ、調達屋」
「そうよ、寒気がするわ」
「仲良いと思うけどなあ…」
以前大暴れした経験のある柚葉は禁酒をしており、アップルジュースを飲んでいた。射士郎もウーロン茶を飲んでおり、アルコールには手をつけていない。
「ね、それでさ!柚葉っていつから大也のこと好きだったの?」
「……昔、から…だけど」
「大也は!?」
「……昔から惚れてるよ」
「小さい時から両想い!?わ~~~ロマンチック!」
アルコールの入った未来が大袈裟にはしゃいで笑う。アップルジュースを飲んでいる錠が「大也さんと再会できたのも、運命だったんですね」と素直な言葉を口にした。それを聞いて柚葉は頬が赤くなり、それを隠すように俯く。
「柚葉照れてる~!可愛い~!」
「未来にお酒はまだ早かったようだねぇ」
「そういう若旦那は酔わないのか?」
「地球のアルコール程度じゃ酔わないよ。ブレキ人は地球人より丈夫だからね」
「ビュンディー、俺も飲んでいいか?」
「先斗には…まだ早い」
「いや俺もう28歳だぞ!?」
射士郎と大也は目を合わせた。そして立ち上がり、盛り上がっているところから少し離れた場所で話をする。
「……悪かった」
「ん?何がだ?」
「…あいつの…柚葉のハンドルを、握ろうとしたことだ」
「気にするな。シャーシロに悪意がないことくらい分かっているからな」
「…信じていたのか?柚葉を」
「…柚葉だけじゃない。シャーシロも信じてた。勝っても俺達に別れろなんて理不尽なことは言わないだろうってさ」
「……大也は、身内に甘すぎる」
「…自覚はある」
みんな好きなんだ、と大也は悪気のない笑顔でそう呟いた。
柚葉。ブンドリオ。玄蕃。射士郎。未来。錠。調。先斗。ビュンディー。全員、大也の惚れこんだ仲間である。大也は平等に愛しており、その中から恋人という特異なポジションに柚葉を選んだだけのことだった。
「シャーシロ、安心してくれ。柚葉は恋人だが、友人よりも恋人の方が優先されるのはフィクションの中だけだ。俺は、相棒も仲間も、恋人も選ぶ」
「…フ、強欲だな」
「ああ。それくらいの器量が無いと、ブンブンジャーはまとめられない。みんな個性が強いからな」
「それには同意だ」
ふふ、と笑い合い、二人はグラスを軽くぶつけた。