イニシャルはQ【爆上・範道大也】
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
駐車場までやって来ると、柚葉は愛おしく感じた筈の大也の手を振り解いた。足を止めた彼女に合わせて大也も立ち止まり、振り返る。地面を見つめる柚葉は、拳を握り締めていた。
「柚葉?」
「バカ!!」
「えっ」
「バカ!バカ!バカ!大也のバカ!!」
小学生と同レベルの罵倒を連呼され流石に混乱し、大也は次にどういう行動をとるべきか考えた。しかし答えを出す前に柚葉が動く。大也の胸をドン、と叩いた。
「期待させないでよ!!」
八つ当たりだった。勝手に大也を自分の尺度で測り、勝手に怒っているのだ。怒りを向けられている大也は何のことかさっぱり分からず、困っている。
「女慣れしてるって分かってたなら…こんなに大也のこと、好きになんてならなかった!!」
「………は?」
「バカ大也!!浮気者!!破廉恥!!どうせ他の女も連れ込んでたんでしょ!?だから私のこともあんなに、」
「柚葉」
喚き散らす彼女を一言で大也は黙らせた。いつも見せるような飄々とした態度は無く、笑みは一切浮かべていない。その様子に柚葉はブル、と身震いした。──いつもの大也じゃない。
「…帰って、ちゃんと落ち着いてから話そう」
「……」
「ほら、歩けるか?」
「……うん…」
少しよろめきながら歩く彼女を華麗にエスコートする。助手席のドアを開けて彼女を乗せ、ドアをパタリと閉めた。
*
帰って来た後、大也は柚葉に水を飲ませて「もう今日は寝よう」と促した。泥酔状態の彼女を風呂に入れる訳にもいかず、メイクを落として部屋まで運ぶ。おやすみ、と言って特に会話をすることもなく彼は扉を閉めた。
千鳥足でベッドに倒れ込み、柚葉は「はあぁ……」と大きく息を吐いた。
「大也の…バカ……」
クッションを手繰り寄せ、抱きしめる。背中を丸めてまるでアンモナイトのように寝転がった。
今の彼女の頭の中では大也=女慣れしたどうしようもない幼馴染ということになっている。自分のことをただの幼馴染だとは思っていないと言ったのは単に女の頭数として見ているからだと解釈しているのである。
──大也に特別な存在として見られたかった。幼馴染だというだけでもアドバンテージになるが、他の人間とは一線を画したかった。それを、彼は遊んだ女の一人としてしか見てくれていない。
勘違いで不貞腐れているが、実を言うと柚葉はそれどころではない。酒の勢いに任せて色々言ってしまったが、何を言ったかまでは覚えていないのである。
”「こんなに大也のこと、好きになんてならなかった」”。
これをただの友愛と捉えるか、恋愛と捉えるか。大也次第ではあるが、前後の会話からして後者と受け取られるのが普通である。
もう逃げられないところまで来ていた。しかしそんなことを考えている余裕もなく、彼女は寝息を立て始めた。明日の朝記憶があるかどうかは不明だ。
「柚葉?」
「バカ!!」
「えっ」
「バカ!バカ!バカ!大也のバカ!!」
小学生と同レベルの罵倒を連呼され流石に混乱し、大也は次にどういう行動をとるべきか考えた。しかし答えを出す前に柚葉が動く。大也の胸をドン、と叩いた。
「期待させないでよ!!」
八つ当たりだった。勝手に大也を自分の尺度で測り、勝手に怒っているのだ。怒りを向けられている大也は何のことかさっぱり分からず、困っている。
「女慣れしてるって分かってたなら…こんなに大也のこと、好きになんてならなかった!!」
「………は?」
「バカ大也!!浮気者!!破廉恥!!どうせ他の女も連れ込んでたんでしょ!?だから私のこともあんなに、」
「柚葉」
喚き散らす彼女を一言で大也は黙らせた。いつも見せるような飄々とした態度は無く、笑みは一切浮かべていない。その様子に柚葉はブル、と身震いした。──いつもの大也じゃない。
「…帰って、ちゃんと落ち着いてから話そう」
「……」
「ほら、歩けるか?」
「……うん…」
少しよろめきながら歩く彼女を華麗にエスコートする。助手席のドアを開けて彼女を乗せ、ドアをパタリと閉めた。
*
帰って来た後、大也は柚葉に水を飲ませて「もう今日は寝よう」と促した。泥酔状態の彼女を風呂に入れる訳にもいかず、メイクを落として部屋まで運ぶ。おやすみ、と言って特に会話をすることもなく彼は扉を閉めた。
千鳥足でベッドに倒れ込み、柚葉は「はあぁ……」と大きく息を吐いた。
「大也の…バカ……」
クッションを手繰り寄せ、抱きしめる。背中を丸めてまるでアンモナイトのように寝転がった。
今の彼女の頭の中では大也=女慣れしたどうしようもない幼馴染ということになっている。自分のことをただの幼馴染だとは思っていないと言ったのは単に女の頭数として見ているからだと解釈しているのである。
──大也に特別な存在として見られたかった。幼馴染だというだけでもアドバンテージになるが、他の人間とは一線を画したかった。それを、彼は遊んだ女の一人としてしか見てくれていない。
勘違いで不貞腐れているが、実を言うと柚葉はそれどころではない。酒の勢いに任せて色々言ってしまったが、何を言ったかまでは覚えていないのである。
”「こんなに大也のこと、好きになんてならなかった」”。
これをただの友愛と捉えるか、恋愛と捉えるか。大也次第ではあるが、前後の会話からして後者と受け取られるのが普通である。
もう逃げられないところまで来ていた。しかしそんなことを考えている余裕もなく、彼女は寝息を立て始めた。明日の朝記憶があるかどうかは不明だ。