イニシャルはQ【爆上・範道大也】
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※バクアゲ27
大也達が戻って来たと聞いたのでガレージに降りると、そこには只ならぬ空気が漂っていた。段差のところで俯いた玄蕃が飴を舐めており、その奥のテーブルスペースにみんなが集まっている。
「いくら調べてもあなたの素性が分からなかった筈です。まさか宇宙人だったなんて…」
「あの姿、惑星ブレキの出身だな」
玄蕃の横を通り過ぎるのも何だか気が引けた為、とりあえず入口のあたりで立ち止まっておく。
「…ああ」
「…知っていたのか?」
射士郎が大也に視線を向けた。
「地球人じゃないだろうな…とは」
「え、玄蕃が宇宙人…?惑星ブレキ…?」
流石に困惑して戸惑っていると、私には目もくれず玄蕃は(先斗とビュンディーの補足も入れつつ)身の上話を語り始めた。本名はゲンバード・デ・リバリー二世で、父親は銀河通販王であること。彼は息子、所謂若旦那という立場だが、今はその父親も無実の罪で投獄されており失脚していること。惑星ブレキはハシリヤンに乗っ取られ、それを指揮していたのはディスレースという奴であること。命からがら地球にやって来て大也と出会い、擬態を維持する為に必要な糖分──飴を貰ったこと。いつも調達してくるパーツは自分の宇宙船を少しずつ崩していること。
「よし、決めた!」
「何を?」
「みんなで惑星ブレキを取り戻す!一緒にやるよ、玄蕃!」
「そうですよ!ハシリヤンの奴ら許せません!」
未来と錠の提案に玄蕃は少し口角を緩めたが、どこか少し憂いを帯びた表情だった。嬉しいような、素直には喜べないような、そんな顔だ。彼はみんなの顔を見つめた後私の顔も見て、悲しげに頷く。
「…ああ」
どうも腑に落ちない返事だった。
*
次の日、大也と玄蕃が苦魔獣を倒しに向かった。そして大也がいつも通り帰って来た。どこか寂しそうな表情で、「ただいま」と言ったまま流れるようにモニターの方へ向かい、黙って向き合っている。何があったのか尋ねるか躊躇い、そして決めた。
「…何かあったの?大也」
「……はは、柚葉に隠し事はできないな」
「…大也は、嘘を吐くのが下手なのよ」
「…玄蕃がブンブンジャーを抜けた」
「えっ…」
モニターを眺めたまま淡々と彼はそう告げた。玄蕃が、ブンブンジャーを抜けた?誰よりもブンブンジャーを好いていた、彼が?
「復讐に俺達を巻き込みたくないらしい。…アイツらしいよな」
「…止めなかったの、彼を」
「…あくまでも、玄蕃の意思を尊重しただけだ」
「っ、どうして!?そこは普通…少しくらい引き留めたって…!」
「他人のハンドルは握れないからな」
「……」
確かに、彼のポリシーに則るならそうなのかもしれない。大也自身もバクアゲだの何だの言う割に、一途な熱血キャラではない。そう考えれば、大也が引き留めないことも一理ある…というか納得できた。
「…どうするの、ブンブンジャーは」
「今の内は、そのまま走るさ」
「…もし、復讐を果たすか…果たせないまま、二度と戻って来なかったら?」
「……俺は信じているんだ、玄蕃を」
「大也…」
彼はいつだってそうだ。周りを明るく引っ張ってくれるのに、致命的に言葉が足りない。相手に主導権を委ねすぎているせいで、時たま何かを見落としてしまう。
「…キュウリがないサンドイッチみたいね」
「ん?何がだ?」
「…玄蕃のいないブンブンジャーよ」
「…そうだな」
大也達が戻って来たと聞いたのでガレージに降りると、そこには只ならぬ空気が漂っていた。段差のところで俯いた玄蕃が飴を舐めており、その奥のテーブルスペースにみんなが集まっている。
「いくら調べてもあなたの素性が分からなかった筈です。まさか宇宙人だったなんて…」
「あの姿、惑星ブレキの出身だな」
玄蕃の横を通り過ぎるのも何だか気が引けた為、とりあえず入口のあたりで立ち止まっておく。
「…ああ」
「…知っていたのか?」
射士郎が大也に視線を向けた。
「地球人じゃないだろうな…とは」
「え、玄蕃が宇宙人…?惑星ブレキ…?」
流石に困惑して戸惑っていると、私には目もくれず玄蕃は(先斗とビュンディーの補足も入れつつ)身の上話を語り始めた。本名はゲンバード・デ・リバリー二世で、父親は銀河通販王であること。彼は息子、所謂若旦那という立場だが、今はその父親も無実の罪で投獄されており失脚していること。惑星ブレキはハシリヤンに乗っ取られ、それを指揮していたのはディスレースという奴であること。命からがら地球にやって来て大也と出会い、擬態を維持する為に必要な糖分──飴を貰ったこと。いつも調達してくるパーツは自分の宇宙船を少しずつ崩していること。
「よし、決めた!」
「何を?」
「みんなで惑星ブレキを取り戻す!一緒にやるよ、玄蕃!」
「そうですよ!ハシリヤンの奴ら許せません!」
未来と錠の提案に玄蕃は少し口角を緩めたが、どこか少し憂いを帯びた表情だった。嬉しいような、素直には喜べないような、そんな顔だ。彼はみんなの顔を見つめた後私の顔も見て、悲しげに頷く。
「…ああ」
どうも腑に落ちない返事だった。
*
次の日、大也と玄蕃が苦魔獣を倒しに向かった。そして大也がいつも通り帰って来た。どこか寂しそうな表情で、「ただいま」と言ったまま流れるようにモニターの方へ向かい、黙って向き合っている。何があったのか尋ねるか躊躇い、そして決めた。
「…何かあったの?大也」
「……はは、柚葉に隠し事はできないな」
「…大也は、嘘を吐くのが下手なのよ」
「…玄蕃がブンブンジャーを抜けた」
「えっ…」
モニターを眺めたまま淡々と彼はそう告げた。玄蕃が、ブンブンジャーを抜けた?誰よりもブンブンジャーを好いていた、彼が?
「復讐に俺達を巻き込みたくないらしい。…アイツらしいよな」
「…止めなかったの、彼を」
「…あくまでも、玄蕃の意思を尊重しただけだ」
「っ、どうして!?そこは普通…少しくらい引き留めたって…!」
「他人のハンドルは握れないからな」
「……」
確かに、彼のポリシーに則るならそうなのかもしれない。大也自身もバクアゲだの何だの言う割に、一途な熱血キャラではない。そう考えれば、大也が引き留めないことも一理ある…というか納得できた。
「…どうするの、ブンブンジャーは」
「今の内は、そのまま走るさ」
「…もし、復讐を果たすか…果たせないまま、二度と戻って来なかったら?」
「……俺は信じているんだ、玄蕃を」
「大也…」
彼はいつだってそうだ。周りを明るく引っ張ってくれるのに、致命的に言葉が足りない。相手に主導権を委ねすぎているせいで、時たま何かを見落としてしまう。
「…キュウリがないサンドイッチみたいね」
「ん?何がだ?」
「…玄蕃のいないブンブンジャーよ」
「…そうだな」