イニシャルはQ【爆上・範道大也】
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大也の家の風呂は広い。足を伸ばしてもまだバスタブの面積が余るくらいには。足を伸ばし、組み、顔に湯水をかける。ポタポタと前髪から水滴が落ちた。
未来の話が引っ掛かっていた。望まない結婚式から助けてくれたという話。どうにも、何かが羨ましくて仕方なかった。そしてその核が何であるのかと問われれば、大也だと答えざるを得ない。
──もし、もし。望まない結婚式のもとから連れ出してくれるのが、大也だったら。タキシードじゃなくてもいいから、いつもの服で、颯爽と現れて助けてくれたなら。
想像した瞬間顔が熱くなるのを感じた。風呂のせいだろうと思い慌てて温度を下げる。依然顔は熱いままだった。
「…私、未来にヤキモチ妬いてるのかしら……」
*
大也に用意してもらった部屋は、以前私が住んでいた家の「総面積」と同じくらいの広さだった。壁際にダブルサイズのベッドが置かれており、どこで調達してきたのやらミントグリーンのクッションや赤い目をしたウサギのぬいぐるみ等がベッドやソファに置かれている。
「……私、一生ここで暮らせるかも…」
「俺は構わないぞ」
「ひっ」
突然後ろから出て来た大也。今から入浴に行くのか、ラフなTシャツに着替えている。
「い、いや、一生は…その…勢いで言っただけだから…」
「柚葉となら、ずっと一緒に過ごしても楽しそうだ」
「……そういうこと、平気で言うのやめて」
「ん?何でだ?」
「…」
天然なのか、分かっていて言っているのか分からない。ただニヤニヤと笑っており、とにかく掴み所が無かった。
「……大也って、みんなに対してそう言ってるの?」
「みんな?」
「射士郎とか…未来とか、錠とか、玄蕃とか」
「…一緒に暮らすのは、そんなに簡単じゃないぞ。柚葉となら飽きないだろうなって思っただけだ」
「何それ。…変なの」
「まあ、幼馴染だしな」
「……あっそ」
彼が私に対してやたらと距離間が近いのは、幼馴染だからなのか。それならまあ、納得はできる。しかし、「幼馴染だからだけなのか」というガッカリした気持ちもあった。
「…逆に、柚葉はよく付いてこれるな?」
「何が?」
「普通の女の子だったら、幼馴染だったとしても男二人と一つ屋根の下なんて嫌だろ?」
「……大也だから、別にいい」
「…ふーん」
「ぶ、ブンドリオのことはそういう存在だと思ってないし。マスコットみたいなもんでしょ」
「じゃあ、俺のことは一応男として見てくれているんだな」
「ッ!!」
しまった。自分で墓穴を掘ってしまった。
はくはくと口を動かし、ようやく「ちが、別に、そんなんじゃ、」と言い訳をしたがまともな言葉にならなかった。当事者の大也は楽しそうに見つめてくる。
「ッ~!!あなたって、本当に…!」
「ズルい、か?」
「…良い性格してる」
「…へえ、柚葉はそうくるのか」
「…他にも、こういうこと言うヤツがいるの?」
「ああ。シャーシロには、よくズルいって言われるよ」
「ああ、確かに言いそう…」
観念した顔をして大也に「ズルい」と言う射士郎の顔が思い浮かんだ。何度も言わされていそうだ。それくらい、範道大也はズルい。カリスマ性や愛嬌とは違う何かを持っており、彼に惚れられ、彼に惚れた私達は皆それに逆らえない。
「まあ、俺も柚葉のことはちゃんと女の子だと思ってるよ」
「な、ッ…!」
「…ただの幼馴染だとは思ってない、ってことさ」
おやすみ、と言って彼はこの場を去っていく。言いたいことを言うだけ言って行ってしまった。
私はポカンとしていたが、内心大暴れしていた。頬を押さえてのたうち回り、「大也のバカぁぁ~!!」と叫んでいる。
”ちゃんと女の子だと思ってるよ”、”ただの幼馴染だとは思ってないってことさ”。
心の中で復唱した瞬間、様々な疑問が思い浮かぶ。
──ちゃんと女の子だと思ってるって、どういう意味?男女故の違いを考慮してるってこと?私って、大也からすればただの幼馴染じゃないってこと?ただの幼馴染じゃないって、どういう幼馴染なの?
グルグルと目が回るような思いだった。その場にへなへなと座り込み、洗濯物をぎゅっと抱きしめる。
「……大也って、本当に何なの…」
未来の話が引っ掛かっていた。望まない結婚式から助けてくれたという話。どうにも、何かが羨ましくて仕方なかった。そしてその核が何であるのかと問われれば、大也だと答えざるを得ない。
──もし、もし。望まない結婚式のもとから連れ出してくれるのが、大也だったら。タキシードじゃなくてもいいから、いつもの服で、颯爽と現れて助けてくれたなら。
想像した瞬間顔が熱くなるのを感じた。風呂のせいだろうと思い慌てて温度を下げる。依然顔は熱いままだった。
「…私、未来にヤキモチ妬いてるのかしら……」
*
大也に用意してもらった部屋は、以前私が住んでいた家の「総面積」と同じくらいの広さだった。壁際にダブルサイズのベッドが置かれており、どこで調達してきたのやらミントグリーンのクッションや赤い目をしたウサギのぬいぐるみ等がベッドやソファに置かれている。
「……私、一生ここで暮らせるかも…」
「俺は構わないぞ」
「ひっ」
突然後ろから出て来た大也。今から入浴に行くのか、ラフなTシャツに着替えている。
「い、いや、一生は…その…勢いで言っただけだから…」
「柚葉となら、ずっと一緒に過ごしても楽しそうだ」
「……そういうこと、平気で言うのやめて」
「ん?何でだ?」
「…」
天然なのか、分かっていて言っているのか分からない。ただニヤニヤと笑っており、とにかく掴み所が無かった。
「……大也って、みんなに対してそう言ってるの?」
「みんな?」
「射士郎とか…未来とか、錠とか、玄蕃とか」
「…一緒に暮らすのは、そんなに簡単じゃないぞ。柚葉となら飽きないだろうなって思っただけだ」
「何それ。…変なの」
「まあ、幼馴染だしな」
「……あっそ」
彼が私に対してやたらと距離間が近いのは、幼馴染だからなのか。それならまあ、納得はできる。しかし、「幼馴染だからだけなのか」というガッカリした気持ちもあった。
「…逆に、柚葉はよく付いてこれるな?」
「何が?」
「普通の女の子だったら、幼馴染だったとしても男二人と一つ屋根の下なんて嫌だろ?」
「……大也だから、別にいい」
「…ふーん」
「ぶ、ブンドリオのことはそういう存在だと思ってないし。マスコットみたいなもんでしょ」
「じゃあ、俺のことは一応男として見てくれているんだな」
「ッ!!」
しまった。自分で墓穴を掘ってしまった。
はくはくと口を動かし、ようやく「ちが、別に、そんなんじゃ、」と言い訳をしたがまともな言葉にならなかった。当事者の大也は楽しそうに見つめてくる。
「ッ~!!あなたって、本当に…!」
「ズルい、か?」
「…良い性格してる」
「…へえ、柚葉はそうくるのか」
「…他にも、こういうこと言うヤツがいるの?」
「ああ。シャーシロには、よくズルいって言われるよ」
「ああ、確かに言いそう…」
観念した顔をして大也に「ズルい」と言う射士郎の顔が思い浮かんだ。何度も言わされていそうだ。それくらい、範道大也はズルい。カリスマ性や愛嬌とは違う何かを持っており、彼に惚れられ、彼に惚れた私達は皆それに逆らえない。
「まあ、俺も柚葉のことはちゃんと女の子だと思ってるよ」
「な、ッ…!」
「…ただの幼馴染だとは思ってない、ってことさ」
おやすみ、と言って彼はこの場を去っていく。言いたいことを言うだけ言って行ってしまった。
私はポカンとしていたが、内心大暴れしていた。頬を押さえてのたうち回り、「大也のバカぁぁ~!!」と叫んでいる。
”ちゃんと女の子だと思ってるよ”、”ただの幼馴染だとは思ってないってことさ”。
心の中で復唱した瞬間、様々な疑問が思い浮かぶ。
──ちゃんと女の子だと思ってるって、どういう意味?男女故の違いを考慮してるってこと?私って、大也からすればただの幼馴染じゃないってこと?ただの幼馴染じゃないって、どういう幼馴染なの?
グルグルと目が回るような思いだった。その場にへなへなと座り込み、洗濯物をぎゅっと抱きしめる。
「……大也って、本当に何なの…」