イニシャルはQ【爆上・範道大也】
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「柚葉、買い物に行くぞ」
「え?」
無理矢理助手席に柚葉を乗せた大也は、百貨店へと車を走らせた。
状況を理解できていない彼女をまずルームウェアを取り扱っている店舗に連れて行く。「彼女に寝巻を何着か見立ててくれ」と言い、あれよあれよという間に柚葉が生活する為に必要な枚数の寝巻をカードで購入した。
次に下着を扱う店舗へ行き、中には入らず「これで好きなものを必要なだけ買って来い」と言ってカードを渡し、店へと柚葉の背中を押した。数十分後に紙袋を持った彼女が出て来ると、いつの間にやって来たのか近くへ控えていたスタッフに荷物をパスする。先程買ったルームウェアの紙袋も手にしていた。
そして更にアパレルの店舗に片っ端から入り、柚葉がちらりと視線を向けただけの物全てをカードの一括払いで購入していく。荷物持ちのスタッフも比例して増えていき、百貨店の中にある飲食店に入った頃ようやく柚葉が大也の肩を掴んだ。
「待って!何か可笑しいわよこれ!?」
「?何がだ?」
「今日いくら使ったの!?怖いんだけど…!」
「はは、今日の柚葉は未来みたいだな」
「……私のこと、どうする気なの…」
「必要な物だから買ってるだけだ」
「欲しいなんて一言も言ってない物を買ってたじゃない…!」
「柚葉に似合いそうだと思ったからな」
「……大也…」
深いため息を吐き、彼女は頭を抱えた。
その後も資産家・範道大也による買い物は続いた。いや、最早買い物と言っていいのか分からない次元だった。
*
何とか車に荷物を詰め込み、入りきらなかった分は百貨店側が届けることになった。大也はポップな洋楽を掛けながらハンドルを握っており、隣には疲弊した柚葉がぐったりと背もたれに背を預けている。
その時、今日受け取って来て設定を終わらせた柚葉のスマホが鳴った。使い方が分からずアワアワする彼女に代わって大也が操作を教え、ようやく彼女は電話のマークをスライドさせる。
「も、もしもし」
『柚葉?あたし!未来!』
「何か用?」
『スマホ契約できたって聞いたから話したくて!そっちはどう?大也と暮らすのってどんな感じ?』
柚葉はちらりと横目で大也を見た。機嫌良さげに安全運転をしている。
「……嫌じゃないけど、金銭感覚が可笑しくて疲れる」
『あはは、でしょ。あたしの時もそうだったな~』
「未来の時?」
『うん。大也と出会ったのって、結婚式場だったの。無理矢理結婚させられそうになってるあたしを依頼だからって助けてくれたのが大也だったんだあ』
「……結婚式」
『その後、ハシリヤンはウェディングドレスを狙ってるから着替えろって言ったの。お店ごと買っちゃってさ』
「…」
店ごと買うこともあるのかとゲンナリした顔で再度大也の方を見つめた。とっくに視線には気づいているが、彼は何も言わない。
『ドレスも捨てていくって言われた。でも、断ったの。お祖母ちゃんの形見だから』
「…そう」
『ドレスは捨てないし、自分のハンドルは自分で握る。だから今、ブンブンジャーやってるの』
「…」
『あっ。あたしばっか喋ってごめん!それでええっと…』
「柚葉、もうすぐ着くぞ」
「…もうすぐ家に着くから、切ってもいいかしら」
『わかった!また今度ゆっくり話したいんだけど、いい?』
「ええ、構わないわ」
そこで通話は途切れた。黙ったままホーム画面を見ている彼女に「どうかしたのか?」と大也が声を掛ける。
「……いいえ、何も」
「?」
「…ねえ、私のことどうするつもりなの?いくら幼馴染だからって、何から何まで面倒見る必要なんてないでしょう。私、お金で返すことなんてできないわよ」
「そんなのいらないさ」
「……体目的?」
あからさまに大也が動揺し、急ブレーキを踏んだ。きゃっ、と柚葉が悲鳴を上げてシートベルトに縋りつく。
「ちょっと!危ないでしょ!」
「……」
「…何、図星?生憎だけど期待されるようなこと出来ないわよ」
「………俺が、そんなのを求めてると思うか?」
大也は淡々とそう言い、再び車を走らせ始めた。柚葉は最初その発言の意味を理解していなかったが、あ、と呟いて口元に手を当てた。
「……ごめん」
「…柚葉」
「失礼なこと言って…ごめんなさい。……でも、不安なの。何で大也にここまでしてもらえるのか、分からなくて」
「言っただろ?俺のバクアゲはお前の笑顔だって」
「…正直、それもよく分からないの。私にとって大也って、何なの?」
「…さあ、何だろうな」
ふ、と笑うだけで答えは口にしなかった。柚葉は納得がいっていないようで首を傾げていたが、大也がだんまりを貫いた為とうとう諦めることにした。
「え?」
無理矢理助手席に柚葉を乗せた大也は、百貨店へと車を走らせた。
状況を理解できていない彼女をまずルームウェアを取り扱っている店舗に連れて行く。「彼女に寝巻を何着か見立ててくれ」と言い、あれよあれよという間に柚葉が生活する為に必要な枚数の寝巻をカードで購入した。
次に下着を扱う店舗へ行き、中には入らず「これで好きなものを必要なだけ買って来い」と言ってカードを渡し、店へと柚葉の背中を押した。数十分後に紙袋を持った彼女が出て来ると、いつの間にやって来たのか近くへ控えていたスタッフに荷物をパスする。先程買ったルームウェアの紙袋も手にしていた。
そして更にアパレルの店舗に片っ端から入り、柚葉がちらりと視線を向けただけの物全てをカードの一括払いで購入していく。荷物持ちのスタッフも比例して増えていき、百貨店の中にある飲食店に入った頃ようやく柚葉が大也の肩を掴んだ。
「待って!何か可笑しいわよこれ!?」
「?何がだ?」
「今日いくら使ったの!?怖いんだけど…!」
「はは、今日の柚葉は未来みたいだな」
「……私のこと、どうする気なの…」
「必要な物だから買ってるだけだ」
「欲しいなんて一言も言ってない物を買ってたじゃない…!」
「柚葉に似合いそうだと思ったからな」
「……大也…」
深いため息を吐き、彼女は頭を抱えた。
その後も資産家・範道大也による買い物は続いた。いや、最早買い物と言っていいのか分からない次元だった。
*
何とか車に荷物を詰め込み、入りきらなかった分は百貨店側が届けることになった。大也はポップな洋楽を掛けながらハンドルを握っており、隣には疲弊した柚葉がぐったりと背もたれに背を預けている。
その時、今日受け取って来て設定を終わらせた柚葉のスマホが鳴った。使い方が分からずアワアワする彼女に代わって大也が操作を教え、ようやく彼女は電話のマークをスライドさせる。
「も、もしもし」
『柚葉?あたし!未来!』
「何か用?」
『スマホ契約できたって聞いたから話したくて!そっちはどう?大也と暮らすのってどんな感じ?』
柚葉はちらりと横目で大也を見た。機嫌良さげに安全運転をしている。
「……嫌じゃないけど、金銭感覚が可笑しくて疲れる」
『あはは、でしょ。あたしの時もそうだったな~』
「未来の時?」
『うん。大也と出会ったのって、結婚式場だったの。無理矢理結婚させられそうになってるあたしを依頼だからって助けてくれたのが大也だったんだあ』
「……結婚式」
『その後、ハシリヤンはウェディングドレスを狙ってるから着替えろって言ったの。お店ごと買っちゃってさ』
「…」
店ごと買うこともあるのかとゲンナリした顔で再度大也の方を見つめた。とっくに視線には気づいているが、彼は何も言わない。
『ドレスも捨てていくって言われた。でも、断ったの。お祖母ちゃんの形見だから』
「…そう」
『ドレスは捨てないし、自分のハンドルは自分で握る。だから今、ブンブンジャーやってるの』
「…」
『あっ。あたしばっか喋ってごめん!それでええっと…』
「柚葉、もうすぐ着くぞ」
「…もうすぐ家に着くから、切ってもいいかしら」
『わかった!また今度ゆっくり話したいんだけど、いい?』
「ええ、構わないわ」
そこで通話は途切れた。黙ったままホーム画面を見ている彼女に「どうかしたのか?」と大也が声を掛ける。
「……いいえ、何も」
「?」
「…ねえ、私のことどうするつもりなの?いくら幼馴染だからって、何から何まで面倒見る必要なんてないでしょう。私、お金で返すことなんてできないわよ」
「そんなのいらないさ」
「……体目的?」
あからさまに大也が動揺し、急ブレーキを踏んだ。きゃっ、と柚葉が悲鳴を上げてシートベルトに縋りつく。
「ちょっと!危ないでしょ!」
「……」
「…何、図星?生憎だけど期待されるようなこと出来ないわよ」
「………俺が、そんなのを求めてると思うか?」
大也は淡々とそう言い、再び車を走らせ始めた。柚葉は最初その発言の意味を理解していなかったが、あ、と呟いて口元に手を当てた。
「……ごめん」
「…柚葉」
「失礼なこと言って…ごめんなさい。……でも、不安なの。何で大也にここまでしてもらえるのか、分からなくて」
「言っただろ?俺のバクアゲはお前の笑顔だって」
「…正直、それもよく分からないの。私にとって大也って、何なの?」
「…さあ、何だろうな」
ふ、と笑うだけで答えは口にしなかった。柚葉は納得がいっていないようで首を傾げていたが、大也がだんまりを貫いた為とうとう諦めることにした。