イニシャルはQ【爆上・大也】
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「「「バクアゲ、ハンドリングドライブ!」」」
『バクアゲフィニッシュ!』
レッドが車両通行止のマークを描くことで生成した瞬間、クイーンは手から傘を離して飛び退いた。傘を囮にすることで、身の安全を確保したのだ。
ピンクとブルー、そしてレッドに切り付けられ、斬撃を受けた傘は跡形もなく粉々に砕け散った。武器を失ったクイーンは顔面蒼白になり、「どうしよう」と珍しく取り乱す。2号はそれを見て「私が大也達に勝てる訳ないでしょ」と誇らしげに胸を張り、本体の元へと駆け寄った。
「もう無理よ。大人しく降参した方がいいわ」
「っ…!!」
諭すように畳みかけた2号の鳩尾に拳を突き入れた。呻き声を上げた2号は意識を失ったのか本体にもたれ掛かり、手をブランと垂れさせる。
「………帰る」
それだけ言い、2号を腕に抱いてクイーンは足を引きずりながら戦場を後にした。レッドは尚も引き留めようとしていたがそれを苦魔獣が阻止し、戦闘に持ち込む。ブンブンジャーが苦魔獣から放たれた大量の鍵を避けているうちに完全に離脱し、現場には傘の残骸だけが残った。
*
「本気を出せばブンブンジャーを圧倒できる、というのは虚言だったようですね」
「……」
「武器まで壊されて敗走とは…情けない」
苦魔獣が倒されたことにより、分裂したクイーン2号は本体の中に戻っていった。自分で自分の肩を抱きながらクイーンはぷるぷると震えており、キャノンボーグの方は見向きもしない。
「…聞いていますか?クイーン」
「……私は、一体…何者なの…?」
縋るような目で彼を見つめる。クイーンにとっての最後の記憶にはキャノンボーグしかいない。自分が誰であるのかを知っていて、黙っているのではないだろうかという疑念を抱き始めたのだ。
探るような視線を向けてくるクイーンにキャノンボーグは何も言わない。所々破れたバトルスーツに目を向け、「改造しましょう」とだけ答えた。
「改造…?」
「あなたには新しい武器が必要です。ついでにバトルスーツのスペックも向上させておきましょう。思う存分ブンブンジャーと戦えるように」
「……」
「あなたには戦う選択しか残されていないのですよ、クイーン」
キャノンボーグがそう言うと、クイーンの目が一瞬虚ろになった。そして「はい…」とぼんやりとした返事をし、立ち上がってキャノンボーグに連れて行かれる。
その様子を物陰から見ていたのは、サンシーター達だった。
「お、おいおい…。あれは本当にやばいヤツなんじゃねえか…?」
「……あの子、もしかして洗脳されてるのかしら」
「洗脳?」
「”私奴”ならやりかねないでしょ?それに、さっきのどう見ても様子が変だったわよ。クイーンが敬語なんて使う訳ないじゃない」
「た、確かに…。アイツ、マッドレックス様にすらタメだったもんな…」
しかし、それを知ったところでサンシーターが出来ることは限られている。いくらキャノンボーグがマッドレックスと比べて嫌な上司だったとしても、真向から歯向かうのは無謀で、危険だ。
サンシーターもそれは理解しているのか、歯痒そうに見ているだけだった。真実に近付いたところで彼らに出来ることは少ない。
『バクアゲフィニッシュ!』
レッドが車両通行止のマークを描くことで生成した瞬間、クイーンは手から傘を離して飛び退いた。傘を囮にすることで、身の安全を確保したのだ。
ピンクとブルー、そしてレッドに切り付けられ、斬撃を受けた傘は跡形もなく粉々に砕け散った。武器を失ったクイーンは顔面蒼白になり、「どうしよう」と珍しく取り乱す。2号はそれを見て「私が大也達に勝てる訳ないでしょ」と誇らしげに胸を張り、本体の元へと駆け寄った。
「もう無理よ。大人しく降参した方がいいわ」
「っ…!!」
諭すように畳みかけた2号の鳩尾に拳を突き入れた。呻き声を上げた2号は意識を失ったのか本体にもたれ掛かり、手をブランと垂れさせる。
「………帰る」
それだけ言い、2号を腕に抱いてクイーンは足を引きずりながら戦場を後にした。レッドは尚も引き留めようとしていたがそれを苦魔獣が阻止し、戦闘に持ち込む。ブンブンジャーが苦魔獣から放たれた大量の鍵を避けているうちに完全に離脱し、現場には傘の残骸だけが残った。
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「本気を出せばブンブンジャーを圧倒できる、というのは虚言だったようですね」
「……」
「武器まで壊されて敗走とは…情けない」
苦魔獣が倒されたことにより、分裂したクイーン2号は本体の中に戻っていった。自分で自分の肩を抱きながらクイーンはぷるぷると震えており、キャノンボーグの方は見向きもしない。
「…聞いていますか?クイーン」
「……私は、一体…何者なの…?」
縋るような目で彼を見つめる。クイーンにとっての最後の記憶にはキャノンボーグしかいない。自分が誰であるのかを知っていて、黙っているのではないだろうかという疑念を抱き始めたのだ。
探るような視線を向けてくるクイーンにキャノンボーグは何も言わない。所々破れたバトルスーツに目を向け、「改造しましょう」とだけ答えた。
「改造…?」
「あなたには新しい武器が必要です。ついでにバトルスーツのスペックも向上させておきましょう。思う存分ブンブンジャーと戦えるように」
「……」
「あなたには戦う選択しか残されていないのですよ、クイーン」
キャノンボーグがそう言うと、クイーンの目が一瞬虚ろになった。そして「はい…」とぼんやりとした返事をし、立ち上がってキャノンボーグに連れて行かれる。
その様子を物陰から見ていたのは、サンシーター達だった。
「お、おいおい…。あれは本当にやばいヤツなんじゃねえか…?」
「……あの子、もしかして洗脳されてるのかしら」
「洗脳?」
「”私奴”ならやりかねないでしょ?それに、さっきのどう見ても様子が変だったわよ。クイーンが敬語なんて使う訳ないじゃない」
「た、確かに…。アイツ、マッドレックス様にすらタメだったもんな…」
しかし、それを知ったところでサンシーターが出来ることは限られている。いくらキャノンボーグがマッドレックスと比べて嫌な上司だったとしても、真向から歯向かうのは無謀で、危険だ。
サンシーターもそれは理解しているのか、歯痒そうに見ているだけだった。真実に近付いたところで彼らに出来ることは少ない。