イニシャルはQ【爆上・大也】
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ロックグルマ―は街中に現れると、体から鍵を放出して人々の体に刺していった。ダメージはないのか刺された人々は一瞬戸惑ったが、体からもう一人の自分が現れたことにより混乱が走った。
「本当は医大なんて目指したくないんだー!」
「ちょっと可愛いからって調子乗らないでくれる!?」
「あの時の言い方何!?めっちゃムカついたんだけど!」
現れたもう一人の自分は、まるでトイレグルマ―に水洗ジャーを掛けられたかのように本体が思っている本音を言い始めた。するとその発言に友人や恋人が「どういうこと!?」と突っかかり、掴み合いの喧嘩を始める。本音の為否定することもできず、本体はただその場でオロオロするか、喧嘩を止めようとして突き飛ばれるかのどちらかだった。
「良いじゃな~い。おトイレの時とちょっと能力被ってるけど…」
「所詮、地球人なんてこんなモンだろ!」
苦魔獣はギャーソリンをどんどん吸収していく。しかしそこにブンブンジャーの五人が駆け付けてきた。各々変身道具を取り出し、ブンブンジャーへと姿を変える。それを見たクイーンが我先にと前へ飛び出し、珍しく苦魔獣を庇うように傘を構えた。
「来たわね、ブンブンジャー」
「…クイーン…」
「悪いけど、あなた達とのレースも今日が最後。覚悟してもらうわよ!」
そう言うと、クイーンは銃撃を放ってその硝煙を目隠しにレッドへ接近した。傘で殴りつけ、よろけたところに蹴りを入れる。そこまでされれば応戦することもやむを得ず、レッドはブンブンハンドルをロッドモードへと切り替えた。レイピアのように突いてくる傘の先端を上手く受け流し、どうにかしてクイーンの手から傘を離そうと画策している。
「鍵を、開けろー!!」
苦魔獣も黙ってはおらず、大量の鍵を放出する。今度はダメージが通るのか当たれば被弾扱いになっており、避けきれなかったブルーとブラックがダメージを負った。その隙を逃がさず、苦魔獣はもう一度鍵を放つ。
それを庇おうとレッドが動くと、ロッドモードの先と石突が絡んだのかクイーンまで体が動いてしまった。苦魔獣が出した鍵はレッドではなくクイーンの方に刺さり、あっという間にもう一人のクイーン、クイーン2号が現れてしまった。
「…ッな、何してるのよ!?狙うのは私じゃなくてあっちでしょ!?」
動揺のあまりクイーンは思わず傘で苦魔獣の頭部をぶん殴ろうとした。しかしその腕をクイーン2号が掴み、「ダメ!」と真っ直ぐな目をして離さない。
「ミスくらい誰にでもあるでしょ!だから殴らないで!」
「ッ~!!あなた何してくれてんの!?あなたはクイーン!ハシリヤンなのよ!?ブンブンジャーの味方をするっていうの!?」
クイーン2号さえも殴ろうとした腕をレッドが掴み、止めた。暴れるクイーンに構わず、2号は「大也!」と嬉しそうに名前を呼んだ。記憶をなくしている筈のクイーンがそんな表情をするのかとブンブンジャーが驚き、「どういうこと…?」とピンクが頭を抱える。
「やっぱり、私を助けてくれるのは大也だった。昔もそうだったもの」
クイーン2号はふっと微笑んだ。どう見てもいつものクイーンではない。本体であるクイーン自身も困惑しているのか、抵抗する力がどんどん弱まっていった。レッドが掴んでいた手を離し、2号の元へ駆け寄る。
「大也…」
「…柚葉」
「遅い!何でもっと早く助けてくれないの!?私が好きでこんなことしてると思う!?」
「…それが、お前の本音なのか?」
「そうよ、これが私の本音。本当はこんなことしたくない…でも、体が勝手に動いてしまって…」
クイーンは黙ってその様子を見ていた。気付かないうちに抱えていた自分の本音を吐き出す2号を見て、「もしかして過去の自分について何か知っているのではないだろうか」と様子を伺っている。そしてレッドと仲良さげに話す2号に視線を移した後、レッドに向き直った。
「…柚葉?それが私の名前なの…?」
「…ああ。君は巴柚葉。俺の──」
「クイーン、何をしているのです?もう一人の自分が現れたくらいで動揺してはいけません。早く彼らを倒しなさい」
インカムからキャノンボーグの指示を聞いたクイーンは、レッドの言葉を遮る為に石突を向けた。レッドの言葉はそこで途切れ、再び攻撃態勢に入ったクイーンを警戒する。
「…私は、命令に従うだけ…。邪魔をするなら、私の片割れごとあなたを倒す」
「…俺は、君とは戦いたくない」
「私は戦わないといけない」
「でも、本音では望んでないんだろ?」
「……あなたに何がわかるって言うの!?」
「俺には君の悲鳴が聞こえる!」
レッドの言葉を聞いて「もう喋らないで」とだけ吐き捨て、彼女は走り出す。2号ごとレッドを傘で吹っ飛ばそうとした彼女の動きを読み、レッドは2号の手を引いて身代わりになった。背中に強い衝撃が走り、呻き声と共に倒れ込む。庇われた2号は「大也!」と叫んで駆け寄ろうとするが、近付けば戦闘に巻き込まれる為ピンクに押さえ込まれた。
「離して!やめて!!大也を傷付けないで!!」
「っ…どいつもこいつも、馬鹿ばっかりでイライラする…!ロックグルマ―!加勢しなさい!」
苦魔獣が前に出て戦闘を始めた。レッドが狙われないように他の三人が相手をし、クイーンは何とか体勢を立て直したレッドにゆっくりと近付く。
「…ッ、柚葉…!」
「…私はそんな名前じゃない。私はクイーン。地球を侵略する為にやって来たハシリヤンよ」
「……今の君じゃ、話にならない」
傘と剣がぶつかり、火花が散った。
「本当は医大なんて目指したくないんだー!」
「ちょっと可愛いからって調子乗らないでくれる!?」
「あの時の言い方何!?めっちゃムカついたんだけど!」
現れたもう一人の自分は、まるでトイレグルマ―に水洗ジャーを掛けられたかのように本体が思っている本音を言い始めた。するとその発言に友人や恋人が「どういうこと!?」と突っかかり、掴み合いの喧嘩を始める。本音の為否定することもできず、本体はただその場でオロオロするか、喧嘩を止めようとして突き飛ばれるかのどちらかだった。
「良いじゃな~い。おトイレの時とちょっと能力被ってるけど…」
「所詮、地球人なんてこんなモンだろ!」
苦魔獣はギャーソリンをどんどん吸収していく。しかしそこにブンブンジャーの五人が駆け付けてきた。各々変身道具を取り出し、ブンブンジャーへと姿を変える。それを見たクイーンが我先にと前へ飛び出し、珍しく苦魔獣を庇うように傘を構えた。
「来たわね、ブンブンジャー」
「…クイーン…」
「悪いけど、あなた達とのレースも今日が最後。覚悟してもらうわよ!」
そう言うと、クイーンは銃撃を放ってその硝煙を目隠しにレッドへ接近した。傘で殴りつけ、よろけたところに蹴りを入れる。そこまでされれば応戦することもやむを得ず、レッドはブンブンハンドルをロッドモードへと切り替えた。レイピアのように突いてくる傘の先端を上手く受け流し、どうにかしてクイーンの手から傘を離そうと画策している。
「鍵を、開けろー!!」
苦魔獣も黙ってはおらず、大量の鍵を放出する。今度はダメージが通るのか当たれば被弾扱いになっており、避けきれなかったブルーとブラックがダメージを負った。その隙を逃がさず、苦魔獣はもう一度鍵を放つ。
それを庇おうとレッドが動くと、ロッドモードの先と石突が絡んだのかクイーンまで体が動いてしまった。苦魔獣が出した鍵はレッドではなくクイーンの方に刺さり、あっという間にもう一人のクイーン、クイーン2号が現れてしまった。
「…ッな、何してるのよ!?狙うのは私じゃなくてあっちでしょ!?」
動揺のあまりクイーンは思わず傘で苦魔獣の頭部をぶん殴ろうとした。しかしその腕をクイーン2号が掴み、「ダメ!」と真っ直ぐな目をして離さない。
「ミスくらい誰にでもあるでしょ!だから殴らないで!」
「ッ~!!あなた何してくれてんの!?あなたはクイーン!ハシリヤンなのよ!?ブンブンジャーの味方をするっていうの!?」
クイーン2号さえも殴ろうとした腕をレッドが掴み、止めた。暴れるクイーンに構わず、2号は「大也!」と嬉しそうに名前を呼んだ。記憶をなくしている筈のクイーンがそんな表情をするのかとブンブンジャーが驚き、「どういうこと…?」とピンクが頭を抱える。
「やっぱり、私を助けてくれるのは大也だった。昔もそうだったもの」
クイーン2号はふっと微笑んだ。どう見てもいつものクイーンではない。本体であるクイーン自身も困惑しているのか、抵抗する力がどんどん弱まっていった。レッドが掴んでいた手を離し、2号の元へ駆け寄る。
「大也…」
「…柚葉」
「遅い!何でもっと早く助けてくれないの!?私が好きでこんなことしてると思う!?」
「…それが、お前の本音なのか?」
「そうよ、これが私の本音。本当はこんなことしたくない…でも、体が勝手に動いてしまって…」
クイーンは黙ってその様子を見ていた。気付かないうちに抱えていた自分の本音を吐き出す2号を見て、「もしかして過去の自分について何か知っているのではないだろうか」と様子を伺っている。そしてレッドと仲良さげに話す2号に視線を移した後、レッドに向き直った。
「…柚葉?それが私の名前なの…?」
「…ああ。君は巴柚葉。俺の──」
「クイーン、何をしているのです?もう一人の自分が現れたくらいで動揺してはいけません。早く彼らを倒しなさい」
インカムからキャノンボーグの指示を聞いたクイーンは、レッドの言葉を遮る為に石突を向けた。レッドの言葉はそこで途切れ、再び攻撃態勢に入ったクイーンを警戒する。
「…私は、命令に従うだけ…。邪魔をするなら、私の片割れごとあなたを倒す」
「…俺は、君とは戦いたくない」
「私は戦わないといけない」
「でも、本音では望んでないんだろ?」
「……あなたに何がわかるって言うの!?」
「俺には君の悲鳴が聞こえる!」
レッドの言葉を聞いて「もう喋らないで」とだけ吐き捨て、彼女は走り出す。2号ごとレッドを傘で吹っ飛ばそうとした彼女の動きを読み、レッドは2号の手を引いて身代わりになった。背中に強い衝撃が走り、呻き声と共に倒れ込む。庇われた2号は「大也!」と叫んで駆け寄ろうとするが、近付けば戦闘に巻き込まれる為ピンクに押さえ込まれた。
「離して!やめて!!大也を傷付けないで!!」
「っ…どいつもこいつも、馬鹿ばっかりでイライラする…!ロックグルマ―!加勢しなさい!」
苦魔獣が前に出て戦闘を始めた。レッドが狙われないように他の三人が相手をし、クイーンは何とか体勢を立て直したレッドにゆっくりと近付く。
「…ッ、柚葉…!」
「…私はそんな名前じゃない。私はクイーン。地球を侵略する為にやって来たハシリヤンよ」
「……今の君じゃ、話にならない」
傘と剣がぶつかり、火花が散った。