閃光【怪警・高尾ノエル】
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席に着き、国際警察の三人に私の素性を明かした。アマチュアの写真家…というのは聞こえの良い言い方で、実際はフリーターみたいなもの。ノエルとはギャングラ―に襲われたところを助けてもらってからの仲だということも。
「ノエル、お前まさか…」
「彼女も怪盗業のことは知ってるよ」
「お前…守秘義務はないのか?」
「状況が状況だったんだ。そう怒らないで、つかささん」
凛々しい美人は明神つかさ。終始表情が硬いのは朝加圭一郎。人懐こく距離感が近いのは陽川咲也。凸凹といった印象だが、それはジュレの三人も同じな気がする。凸凹だが、それ故に補い合えてる。
「どんな写真を撮ってるんですか?」
「えっと…今お見せできるのはこの辺ですね…」
ごそごそと持っていた写真を見せる。しまった。…万人受けするような、明るい写真がない。廃墟、枯れた花、誰もいない夜の公園のベンチ。
──変な趣味の人だと思われたらどうしよう…。私だけがそう思われるのはいいけど、私のせいでノエルへの評価が落ちるのは嫌だな…。
「…こういうの…」
「…」
「退廃的な美、って言うんでしたっけ…?」
「!」
「咲也。お前、写真の良さがわかるのか?」
「はい。カメラも出来たらモテるかなあって思ってた時期があったので、ちょっとだけわかります!」
「…ふしだらな理由だ……」
眉間にシワを寄せる圭一郎。つかさはあまり写真に惹かれていないようだったが、圭一郎と咲也は私の感性に近いものを持っているようだった。
「…可愛い写真も、見たいな…」
つかさがそう呟く。ありますよ、と言って以前撮った猫の写真をカメラの方で見せると目の色が変わった。しかも、決して万人受けするような猫ではなく、模様がちょっと変わっていたり何だか太々しい顔をしている猫で、だ。
「…良い……!」
「良かった…。ごめんなさい、色々写真は撮ってるんですけど今日はたまたまそういうのしか持っていなくて…」
「いや、こちらこそワガママを言ってしまいすみません」
「…あの、職場でのノエルはどんな感じなんでしょうか…?」
彼女に尋ねると、三人がかたまった。そして咲也が「やっぱり付き合っているんじゃ」と小声でつかさに囁いている。丸聞こえだが。
「付き合っていません」
「ええ!?でも今の言い方、完全に彼氏の職場での姿を聞く彼女さんでしたよ!?」
「えっ、い、いや、そういう不埒な意味では!」
「ハッ…もしかして美人なつかさ先輩にヤキモチをう”っ」
一人で妄想の世界に浸りそうになる咲也の脇腹をつかさが拳で殴った。すみません、と彼女は困ったように笑っているが咲也には鋭い視線を向けている。
「ノエルは職場でも普段と変わらないですよ。良い意味で場の雰囲気をコントロールしてくれます」
「確かに、普段の彼は遊びが目立ちますが…警察官としての役目を全うしてくれているとは、思います」
つかさと圭一郎はそう言ってくれた。つかさは微笑を浮かべており、圭一郎も…彼なりに微笑んでくれているのだと思いたい。恐らく不器用な人なのだろう。
「…ノエルは、何でもそつなく出来るので、職場でも上手くやっているだろうとは思っていましたが…本当にその通りみたいで安心しました」
「何でもそつなくできる、ねえ。柚葉さん、コイツのこと随分信頼してるね」
「…信頼してるよ、恩人なんだから。沢山助けてもらったんだよ」
「…ふーん」
魁利は何か思うところがあるようだったが、またスマホいじりに戻ってしまった。自分の話をされても何も感じていないようで、当事者であるノエルはニコニコとしている。
「…何だその顔は」
「やだなあ圭一郎君。僕は、柚葉ちゃんがみんなと仲良くなれたみたいで嬉しいんだよ」
「はあ…本当に掴めない男だな、お前は…」
圭一郎とノエルは何だか腹の探り合いをしているようにも見える。大丈夫かな、とチラチラ二人の方を見ていると離れたところにある椅子に腰掛けた魁利が爆弾を投げてきた。
「え~じゃあ柚葉さんって今フリー?彼氏募集中?」
「こら魁利!」
「だってそうじゃん、彼氏でもない男と随分仲良くしてるってことは今彼氏いないんでしょ?あ、俺とかどう?」
「ごめんね、歳下は好みじゃないから。それに…恋愛ってそんなに大事?」
…マズイ。ちょっと言い方きつかったかな、と自省する。元カレとの別れ方が最悪な為、どうしてもこの手の話を振られるのは苦手だ。…ノエルとの関係をつつかれたりするのは、ちょっと楽しいけど。
微妙な空気が流れた。やってしまった。ノエルの友人として紹介してもらったのに、彼の顔に泥を塗ってしまったかもしれない。
滝汗をかきながら水を飲んで誤魔化していると、「大事なことは、人それぞれだよね」と柔らかい声色でノエルがその場を取り持ってくれた。
「みんなそれぞれ価値観がある。咲也君みたいに恋愛に積極的な人もいれば、柚葉ちゃんみたいに恋愛を重要視していない人もいる。色んな人がいるから、人と人が出会って仲良くなるのはとてもトレビアンなことだね」
「…ノエル……」
「僕は、みんなの価値観を尊重しているよ。その上で、みーんな大好きなんだ。だから、大好きな人達がこうして集まってくれたのは凄く幸せだよ」
ふふふ、と心底幸せそうに微笑む。その顔を見ると、何だかこっちまで幸せな気持ちになってきた。つられて他の人も笑っており、無事に和やかな空気が戻ってきた。
彼は、好きなものを沢山持っている。素敵なものを沢山知っている。それは彼自身が身をもって知ったこともあるだろうし、誰かに教えてもらったことも当然あるのだろう。…彼にとって世界は、一体どう見えているのだろう。
──知りたい。見てみたい。撮りたい。
「あ、あの!良かったら…集合写真、撮りませんか?」
「あ、良いですねそれ!」
「真ん中誰行く?」
「そこは勿論、ノエルさんと柚葉さんでしょ~」
「トレビアン!柚葉ちゃん、カメラの設定をしたらここにおいで」
「ありがとう。ちょっと待ってて」
「初美花ちゃん!隣いいかな!?」
「え!?あ…ど、どうぞ!」
「透真も出て来いって」
「…まあ、写真くらいなら」
「圭一郎、笑えるか?」
「…写真の時は、いつも笑っているつもりだ」
「はい皆さんもっと寄ってくださーい。咲也さん、初美花ちゃんの方見すぎです。圭一郎さん、表情は無理しなくていいですよ。皆さんが一番リラックスできる表情で大丈夫です。じゃあ撮りますよー…」
真ん中に、ぎこちない笑みを浮かべる私といつも通りの微笑を浮かべるノエル。凛々しくも、少し口元は緩めているつかさ。笑ってはいないが、おすまし顔の透真。初美花にデレデレな咲也と、恥ずかしそうに笑う初美花。やはり表情が険しい圭一郎と、悪戯っ子のような表情なのに、どこか格好つけている魁利。
現像したら、ちゃんとしたアルバムに入れよう。これはきっと、一生の宝物になるから。
「ノエル、お前まさか…」
「彼女も怪盗業のことは知ってるよ」
「お前…守秘義務はないのか?」
「状況が状況だったんだ。そう怒らないで、つかささん」
凛々しい美人は明神つかさ。終始表情が硬いのは朝加圭一郎。人懐こく距離感が近いのは陽川咲也。凸凹といった印象だが、それはジュレの三人も同じな気がする。凸凹だが、それ故に補い合えてる。
「どんな写真を撮ってるんですか?」
「えっと…今お見せできるのはこの辺ですね…」
ごそごそと持っていた写真を見せる。しまった。…万人受けするような、明るい写真がない。廃墟、枯れた花、誰もいない夜の公園のベンチ。
──変な趣味の人だと思われたらどうしよう…。私だけがそう思われるのはいいけど、私のせいでノエルへの評価が落ちるのは嫌だな…。
「…こういうの…」
「…」
「退廃的な美、って言うんでしたっけ…?」
「!」
「咲也。お前、写真の良さがわかるのか?」
「はい。カメラも出来たらモテるかなあって思ってた時期があったので、ちょっとだけわかります!」
「…ふしだらな理由だ……」
眉間にシワを寄せる圭一郎。つかさはあまり写真に惹かれていないようだったが、圭一郎と咲也は私の感性に近いものを持っているようだった。
「…可愛い写真も、見たいな…」
つかさがそう呟く。ありますよ、と言って以前撮った猫の写真をカメラの方で見せると目の色が変わった。しかも、決して万人受けするような猫ではなく、模様がちょっと変わっていたり何だか太々しい顔をしている猫で、だ。
「…良い……!」
「良かった…。ごめんなさい、色々写真は撮ってるんですけど今日はたまたまそういうのしか持っていなくて…」
「いや、こちらこそワガママを言ってしまいすみません」
「…あの、職場でのノエルはどんな感じなんでしょうか…?」
彼女に尋ねると、三人がかたまった。そして咲也が「やっぱり付き合っているんじゃ」と小声でつかさに囁いている。丸聞こえだが。
「付き合っていません」
「ええ!?でも今の言い方、完全に彼氏の職場での姿を聞く彼女さんでしたよ!?」
「えっ、い、いや、そういう不埒な意味では!」
「ハッ…もしかして美人なつかさ先輩にヤキモチをう”っ」
一人で妄想の世界に浸りそうになる咲也の脇腹をつかさが拳で殴った。すみません、と彼女は困ったように笑っているが咲也には鋭い視線を向けている。
「ノエルは職場でも普段と変わらないですよ。良い意味で場の雰囲気をコントロールしてくれます」
「確かに、普段の彼は遊びが目立ちますが…警察官としての役目を全うしてくれているとは、思います」
つかさと圭一郎はそう言ってくれた。つかさは微笑を浮かべており、圭一郎も…彼なりに微笑んでくれているのだと思いたい。恐らく不器用な人なのだろう。
「…ノエルは、何でもそつなく出来るので、職場でも上手くやっているだろうとは思っていましたが…本当にその通りみたいで安心しました」
「何でもそつなくできる、ねえ。柚葉さん、コイツのこと随分信頼してるね」
「…信頼してるよ、恩人なんだから。沢山助けてもらったんだよ」
「…ふーん」
魁利は何か思うところがあるようだったが、またスマホいじりに戻ってしまった。自分の話をされても何も感じていないようで、当事者であるノエルはニコニコとしている。
「…何だその顔は」
「やだなあ圭一郎君。僕は、柚葉ちゃんがみんなと仲良くなれたみたいで嬉しいんだよ」
「はあ…本当に掴めない男だな、お前は…」
圭一郎とノエルは何だか腹の探り合いをしているようにも見える。大丈夫かな、とチラチラ二人の方を見ていると離れたところにある椅子に腰掛けた魁利が爆弾を投げてきた。
「え~じゃあ柚葉さんって今フリー?彼氏募集中?」
「こら魁利!」
「だってそうじゃん、彼氏でもない男と随分仲良くしてるってことは今彼氏いないんでしょ?あ、俺とかどう?」
「ごめんね、歳下は好みじゃないから。それに…恋愛ってそんなに大事?」
…マズイ。ちょっと言い方きつかったかな、と自省する。元カレとの別れ方が最悪な為、どうしてもこの手の話を振られるのは苦手だ。…ノエルとの関係をつつかれたりするのは、ちょっと楽しいけど。
微妙な空気が流れた。やってしまった。ノエルの友人として紹介してもらったのに、彼の顔に泥を塗ってしまったかもしれない。
滝汗をかきながら水を飲んで誤魔化していると、「大事なことは、人それぞれだよね」と柔らかい声色でノエルがその場を取り持ってくれた。
「みんなそれぞれ価値観がある。咲也君みたいに恋愛に積極的な人もいれば、柚葉ちゃんみたいに恋愛を重要視していない人もいる。色んな人がいるから、人と人が出会って仲良くなるのはとてもトレビアンなことだね」
「…ノエル……」
「僕は、みんなの価値観を尊重しているよ。その上で、みーんな大好きなんだ。だから、大好きな人達がこうして集まってくれたのは凄く幸せだよ」
ふふふ、と心底幸せそうに微笑む。その顔を見ると、何だかこっちまで幸せな気持ちになってきた。つられて他の人も笑っており、無事に和やかな空気が戻ってきた。
彼は、好きなものを沢山持っている。素敵なものを沢山知っている。それは彼自身が身をもって知ったこともあるだろうし、誰かに教えてもらったことも当然あるのだろう。…彼にとって世界は、一体どう見えているのだろう。
──知りたい。見てみたい。撮りたい。
「あ、あの!良かったら…集合写真、撮りませんか?」
「あ、良いですねそれ!」
「真ん中誰行く?」
「そこは勿論、ノエルさんと柚葉さんでしょ~」
「トレビアン!柚葉ちゃん、カメラの設定をしたらここにおいで」
「ありがとう。ちょっと待ってて」
「初美花ちゃん!隣いいかな!?」
「え!?あ…ど、どうぞ!」
「透真も出て来いって」
「…まあ、写真くらいなら」
「圭一郎、笑えるか?」
「…写真の時は、いつも笑っているつもりだ」
「はい皆さんもっと寄ってくださーい。咲也さん、初美花ちゃんの方見すぎです。圭一郎さん、表情は無理しなくていいですよ。皆さんが一番リラックスできる表情で大丈夫です。じゃあ撮りますよー…」
真ん中に、ぎこちない笑みを浮かべる私といつも通りの微笑を浮かべるノエル。凛々しくも、少し口元は緩めているつかさ。笑ってはいないが、おすまし顔の透真。初美花にデレデレな咲也と、恥ずかしそうに笑う初美花。やはり表情が険しい圭一郎と、悪戯っ子のような表情なのに、どこか格好つけている魁利。
現像したら、ちゃんとしたアルバムに入れよう。これはきっと、一生の宝物になるから。
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