おちたツキ【暴太郎・ソノイ】
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最近柚葉は本を読むようになった。本屋に入る機会も増えているようで、買い物に出た時はかなりの頻度で本屋にも立ち寄っている。字を読む習慣がついたのは良いことだ。これから更に彼女との会話が有意義なものになるだろう。何を読んでいるのかが分からない、という不安点が残っているが。
「…柚葉、以前よりも本を読むようになりましたが…何を読んでいるんですか?」
「少女漫画だよ」
「少女漫画…」
「ティーンズラブの…」
「ティーンズラブとは…?」
「…ちょ、ちょっと…エッチな描写がある女の子向け漫画、的な…」
「…」
前言撤回である。あまり高尚なものを読んでいる訳ではないらしい。
「な、何その目…。いいじゃん…私だっていい歳なんだから…」
「いえ…てっきり哲学書や専門書を読むようになったのかと思い…」
「あ~…恋愛漫画のことバカにしてる?ソノイさんこういうの読んだことないでしょ?読んでもいないのに悪く言うのは良くないと思うよ」
「まあ、それは一理あるが…」
漫画を一冊手渡された。随分派手な表紙である。物は試し、と言い聞かせてとりあえず読んでみる。
──数分で読了した。私自身文字を読むペースが速く、尚且つ漫画である為読み解くことは簡単だった。ただ、幾つか分からないところがある。
「大方理解しました」
「もう読んだの!?はや…」
「量はあまり無いので。ところで…何故この男は、好いた相手を監禁するのですか?」
「え、ええ~…。うーん…大好きだから誰とも関わってほしくない、みたいな感情かなあ…」
「それにしても、相手を物理的に繋ぎとめるのはどうかと思うが…。女性の間ではこういう話が流行っているのですか?」
「まあ、定番ではあるかな…。イケメンに執着されるのは恋愛漫画あるあるだし…」
執着というか、監禁は普通に犯罪だろう。何故こういった内容のものが店頭に平然として並べられるのか理解し難い。こんな暴力的な内容で恋愛物語と呼ばれるのも謎である。恋愛はもっと、健全であるべきではないだろうか。
「…柚葉は、私に監禁されたら嬉しいですか?」
「!?な…何でそうなるの…!?」
「いえ、こういう話が万人受けするのであれば実際に同じようなことをされるのも受け入れられるのかと思いまして」
柚葉は少し頬を赤く染めてモジモジしたあと、「う、う~ん…」と唸った。だが、悩んでいる素振りの割には何だか満更でもなさそうな顔をしている。
「…か、監禁してくれる程ソノイさんに愛されるっていうのは…嬉しいと言えば嬉しいけど…」
「けど?」
「…好きな人を監禁するソノイさんは解釈違いなので、ダメ!」
ブブ―!と腕を前でクロスし、バツを作る。とはいえ、執着になる程の愛情を抱えられること自体は別に良いというのが…不安になる。彼女を想ってヒトツ鬼になった者達は、間違いなく彼女に執着していたのだから。勿論、今の彼女からすれば「好きな人に沢山愛されるのは嬉しい」という意味なのだろうが。
「…私への理解が正確なのは、恋人として非常に嬉しいです」
「でしょ~」
「……脳人としての力を使えば、閉じ込めるくらいは簡単に出来ますし」
「わあ、凄く不穏」
「…本当に、閉じ込めてしまいましょうか?」
「か、かっこいい顔で言わないで…!流されそうになる…♡」
「冗談です」
そう言うと、彼女は少し不満そうな顔で私にくっ付いてきた。ぐりぐりと頭を押し付けたあと、こちらにもたれかかってくる。どうしていいのか分からず手が宙で止まってしまうと、「抱き寄せて」と強請られた。要望通り抱き寄せると、機嫌は直ったのか満足そうに微笑む。
「じゃあ私がソノイさんのこと閉じ込めようかな?」
「出来るとは思いませんが…」
「いやいや、私だって脳人だし…もしかしたら、いつか不思議な力が使えるようになるかも」
「…そんな日は、訪れなくていい。君は人間として育てられ、こんなにも立派に育ったのだから…そのままでいる方が、私としては安心します」
「…そっかあ。でも、本当に大変な時は…私も頑張るからね」
「…そんなことを、私が許すとでも?」
「今まで沢山助けてもらったんだから、私にもお返しさせてほしいよ」
「君を助けるのは…恩を返させる為ではないのだが」
「…そうだとしても、私にとってソノイさんは恩人だから」
私の言うことを聞くつもりはないらしい。柚葉は私の体に手を回して抱きつくと、「死んでも離さないもんね」と冗談交じりに言って笑った。どこまでが本音で、どこからが冗談なのかは、恐ろしくてとても聞けなかった。
「…柚葉、以前よりも本を読むようになりましたが…何を読んでいるんですか?」
「少女漫画だよ」
「少女漫画…」
「ティーンズラブの…」
「ティーンズラブとは…?」
「…ちょ、ちょっと…エッチな描写がある女の子向け漫画、的な…」
「…」
前言撤回である。あまり高尚なものを読んでいる訳ではないらしい。
「な、何その目…。いいじゃん…私だっていい歳なんだから…」
「いえ…てっきり哲学書や専門書を読むようになったのかと思い…」
「あ~…恋愛漫画のことバカにしてる?ソノイさんこういうの読んだことないでしょ?読んでもいないのに悪く言うのは良くないと思うよ」
「まあ、それは一理あるが…」
漫画を一冊手渡された。随分派手な表紙である。物は試し、と言い聞かせてとりあえず読んでみる。
──数分で読了した。私自身文字を読むペースが速く、尚且つ漫画である為読み解くことは簡単だった。ただ、幾つか分からないところがある。
「大方理解しました」
「もう読んだの!?はや…」
「量はあまり無いので。ところで…何故この男は、好いた相手を監禁するのですか?」
「え、ええ~…。うーん…大好きだから誰とも関わってほしくない、みたいな感情かなあ…」
「それにしても、相手を物理的に繋ぎとめるのはどうかと思うが…。女性の間ではこういう話が流行っているのですか?」
「まあ、定番ではあるかな…。イケメンに執着されるのは恋愛漫画あるあるだし…」
執着というか、監禁は普通に犯罪だろう。何故こういった内容のものが店頭に平然として並べられるのか理解し難い。こんな暴力的な内容で恋愛物語と呼ばれるのも謎である。恋愛はもっと、健全であるべきではないだろうか。
「…柚葉は、私に監禁されたら嬉しいですか?」
「!?な…何でそうなるの…!?」
「いえ、こういう話が万人受けするのであれば実際に同じようなことをされるのも受け入れられるのかと思いまして」
柚葉は少し頬を赤く染めてモジモジしたあと、「う、う~ん…」と唸った。だが、悩んでいる素振りの割には何だか満更でもなさそうな顔をしている。
「…か、監禁してくれる程ソノイさんに愛されるっていうのは…嬉しいと言えば嬉しいけど…」
「けど?」
「…好きな人を監禁するソノイさんは解釈違いなので、ダメ!」
ブブ―!と腕を前でクロスし、バツを作る。とはいえ、執着になる程の愛情を抱えられること自体は別に良いというのが…不安になる。彼女を想ってヒトツ鬼になった者達は、間違いなく彼女に執着していたのだから。勿論、今の彼女からすれば「好きな人に沢山愛されるのは嬉しい」という意味なのだろうが。
「…私への理解が正確なのは、恋人として非常に嬉しいです」
「でしょ~」
「……脳人としての力を使えば、閉じ込めるくらいは簡単に出来ますし」
「わあ、凄く不穏」
「…本当に、閉じ込めてしまいましょうか?」
「か、かっこいい顔で言わないで…!流されそうになる…♡」
「冗談です」
そう言うと、彼女は少し不満そうな顔で私にくっ付いてきた。ぐりぐりと頭を押し付けたあと、こちらにもたれかかってくる。どうしていいのか分からず手が宙で止まってしまうと、「抱き寄せて」と強請られた。要望通り抱き寄せると、機嫌は直ったのか満足そうに微笑む。
「じゃあ私がソノイさんのこと閉じ込めようかな?」
「出来るとは思いませんが…」
「いやいや、私だって脳人だし…もしかしたら、いつか不思議な力が使えるようになるかも」
「…そんな日は、訪れなくていい。君は人間として育てられ、こんなにも立派に育ったのだから…そのままでいる方が、私としては安心します」
「…そっかあ。でも、本当に大変な時は…私も頑張るからね」
「…そんなことを、私が許すとでも?」
「今まで沢山助けてもらったんだから、私にもお返しさせてほしいよ」
「君を助けるのは…恩を返させる為ではないのだが」
「…そうだとしても、私にとってソノイさんは恩人だから」
私の言うことを聞くつもりはないらしい。柚葉は私の体に手を回して抱きつくと、「死んでも離さないもんね」と冗談交じりに言って笑った。どこまでが本音で、どこからが冗談なのかは、恐ろしくてとても聞けなかった。