おちたツキ【暴太郎・ソノイ】
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
タロウ君の誕生日パーティーを提案したのはマスターだった。急なことにみんな驚いていたが、タロウ君のあずかり知らぬところでその用意は着々と進んで行った。
「猿原さん、その飾りつけ指示通りじゃないんじゃ…」
「いや、こうした方が侘び寂びがある」
「駄目ですよ、ちゃんと指示通りにしなきゃ!」
「お花の色って何が良いんだろう…やっぱりタロウだから赤一色?」
「はるか、色が一つだけだと物足りないぞ!」
「あ…ペン先が服についてしまった…」
「汚れがついたところを擦るな、悪化するぞ」
新生ドンブラザーズが仲良くしていると、こちらまで嬉しくなる。微笑ましいものを見る目でそれを見守っていると、「どうした?」とソノイさんに声をかけられた。
「あ…いえ、平和だなあって…」
「たまには、こんな時間があってもいいだろう」
「そうですね…うん、平和が一番です」
ソノイさんは、以前よりも敬語がとれる場面が多くなった。恐らく意図的にそういう話し方をしている。距離感が縮まった感じがして、個人的にはこちらの話し方も好きだ。勿論、敬語もそれはそれで好きなのだが。
「…そういえば、タロウ君への贈り物は何を用意されたんですか?」
「私達三人からは箸を用意しました。…そういう君は、何を?」
「あ、奇遇ですね。私は箸置きです」
私達は顔を見合わせて思わず吹き出してしまった。箸と、箸置き。これで1セットだ。
「タロウ君、お箸と箸置きを使っておでん食べてくれると良いですね」
「ええ」
*
タロウ君が喫茶どんぶらに入って来た瞬間、はるかちゃんが立ち上がつて「ハッピーバースデー、タロウ!」と告げた。その瞬間全員でクラッカーを鳴らし、真っ赤な幕を下ろす。おめでとう、とみんなに祝われる中タロウ君は困惑した様子で「いやちょっと待て」と祝うのを制する。
「俺の誕生日はまだ先だが…」
「えっ?マスターから聞いたんだけど…」
「すまない。どうやら勘違いだったようだ」
「…?まあせっかくだ、別にいいだろ」
「前倒しの誕生日だ」
「ここでやめるのも白けるしな」
犬塚さんが椅子を持って来る。その間に雉野さんが祝いの言葉を伝え、席に誘う。あれよあれよという間にタロウ君は真ん中の席に着き、彼の目の前に誕生日ケーキが運ばれてくる。
「おめでとうございます!」
ロウソクの火をふうと息で吹き消せば、拍手が沸き起こった。はるかちゃんが「私達からのプレゼント」と赤い包みを手渡す。中からは、ドンブラザーズのマークが入った枕が出てきた。
「いい夢が見れるように」
次に、ソノイさんが黒く細長い、赤いリボンが施された箱を手渡す。
「これは私達からだ」
中には真っ赤な箸が入っていた。「それでおでんを食ってくれ」とソノザさんが言い、ソノニさんも頷く。
「これは私の分」
タロウ君にプレゼントを渡した。箱の中には桃の形をした箸置きが入っている。これでも一応百貨店で選んだものだ。それなりに値段はしている。
「ありがとう。ありがたく使わせてもらう」
みんなを見渡してタロウ君はそう言った。心から嬉しそうな表情をしている。演技はできない、嘘も吐けない彼がここまで喜んでいるということは、相当嬉しかったのだろう。みんなで準備をした甲斐があったというものだ。
「そういえばさ。タロウ、前に言ってたよね。”幸せの意味がわからない”って」
「その後どうかな?少しは幸せがわかったかな?」
「…ああ。少しわかった」
「何何?」
「それは…」
彼が何かを言う前に、「あっわかった!」とはるかちゃんが元気な声を上げた。
「私達と一緒にいること…でしょ?」
「バ…バカなことを言うな!誰が、そんな…」
首が真っ赤になっていき、バタン!と床に倒れるタロウ君。雉野さんが脈を測り、「脈がない…死んでます!」と嬉しそうに宣言する。うん…言葉だけ聞いたら大分やばいね。
「やったー!」
「やりました!」
事情を知らないのか、犬塚さんだけがオロオロしていた。今日の主役が死んだ(死んでない)ことに喜ぶなんて、ドンブラザーズは本当に変な集団だと端から見ていても思う。
「猿原さん、その飾りつけ指示通りじゃないんじゃ…」
「いや、こうした方が侘び寂びがある」
「駄目ですよ、ちゃんと指示通りにしなきゃ!」
「お花の色って何が良いんだろう…やっぱりタロウだから赤一色?」
「はるか、色が一つだけだと物足りないぞ!」
「あ…ペン先が服についてしまった…」
「汚れがついたところを擦るな、悪化するぞ」
新生ドンブラザーズが仲良くしていると、こちらまで嬉しくなる。微笑ましいものを見る目でそれを見守っていると、「どうした?」とソノイさんに声をかけられた。
「あ…いえ、平和だなあって…」
「たまには、こんな時間があってもいいだろう」
「そうですね…うん、平和が一番です」
ソノイさんは、以前よりも敬語がとれる場面が多くなった。恐らく意図的にそういう話し方をしている。距離感が縮まった感じがして、個人的にはこちらの話し方も好きだ。勿論、敬語もそれはそれで好きなのだが。
「…そういえば、タロウ君への贈り物は何を用意されたんですか?」
「私達三人からは箸を用意しました。…そういう君は、何を?」
「あ、奇遇ですね。私は箸置きです」
私達は顔を見合わせて思わず吹き出してしまった。箸と、箸置き。これで1セットだ。
「タロウ君、お箸と箸置きを使っておでん食べてくれると良いですね」
「ええ」
*
タロウ君が喫茶どんぶらに入って来た瞬間、はるかちゃんが立ち上がつて「ハッピーバースデー、タロウ!」と告げた。その瞬間全員でクラッカーを鳴らし、真っ赤な幕を下ろす。おめでとう、とみんなに祝われる中タロウ君は困惑した様子で「いやちょっと待て」と祝うのを制する。
「俺の誕生日はまだ先だが…」
「えっ?マスターから聞いたんだけど…」
「すまない。どうやら勘違いだったようだ」
「…?まあせっかくだ、別にいいだろ」
「前倒しの誕生日だ」
「ここでやめるのも白けるしな」
犬塚さんが椅子を持って来る。その間に雉野さんが祝いの言葉を伝え、席に誘う。あれよあれよという間にタロウ君は真ん中の席に着き、彼の目の前に誕生日ケーキが運ばれてくる。
「おめでとうございます!」
ロウソクの火をふうと息で吹き消せば、拍手が沸き起こった。はるかちゃんが「私達からのプレゼント」と赤い包みを手渡す。中からは、ドンブラザーズのマークが入った枕が出てきた。
「いい夢が見れるように」
次に、ソノイさんが黒く細長い、赤いリボンが施された箱を手渡す。
「これは私達からだ」
中には真っ赤な箸が入っていた。「それでおでんを食ってくれ」とソノザさんが言い、ソノニさんも頷く。
「これは私の分」
タロウ君にプレゼントを渡した。箱の中には桃の形をした箸置きが入っている。これでも一応百貨店で選んだものだ。それなりに値段はしている。
「ありがとう。ありがたく使わせてもらう」
みんなを見渡してタロウ君はそう言った。心から嬉しそうな表情をしている。演技はできない、嘘も吐けない彼がここまで喜んでいるということは、相当嬉しかったのだろう。みんなで準備をした甲斐があったというものだ。
「そういえばさ。タロウ、前に言ってたよね。”幸せの意味がわからない”って」
「その後どうかな?少しは幸せがわかったかな?」
「…ああ。少しわかった」
「何何?」
「それは…」
彼が何かを言う前に、「あっわかった!」とはるかちゃんが元気な声を上げた。
「私達と一緒にいること…でしょ?」
「バ…バカなことを言うな!誰が、そんな…」
首が真っ赤になっていき、バタン!と床に倒れるタロウ君。雉野さんが脈を測り、「脈がない…死んでます!」と嬉しそうに宣言する。うん…言葉だけ聞いたら大分やばいね。
「やったー!」
「やりました!」
事情を知らないのか、犬塚さんだけがオロオロしていた。今日の主役が死んだ(死んでない)ことに喜ぶなんて、ドンブラザーズは本当に変な集団だと端から見ていても思う。