おちたツキ【暴太郎・ソノイ】
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獣人の問題とジロウの一件が解決したドンブラザーズ。そしてソノイは許しの輪を回し、消去された人間を解放した。ソノイ一人がやったこととはいえ、脳人三人衆はそれなりの誠意を見せたのである。
次に彼らが目指すことは、脳人三人衆がドンブラザーズに入ることを可決するかどうかだった。
喫茶どんぶらにて、各々が注文したものを受け取ったあと。猿原が「会議の前に一ついいか」と柚葉に向き直った。
「え…何?」
「何故君はソノイの隣にいる?」
どこからか丸椅子を持って来て、当たり前のような態度でソノイの隣に陣取っていた。猿原に指摘された彼女は「えへ」と誤魔化すようにして笑い、丸椅子を持って移動して更にソノイと距離を縮めている。
「ラブだから。気にしないで、私脳人でもドンブラザーズでもないし」
「ややこしいだろう!」
「うるさいぞお供」
猿原が更に追撃しようとしたのをタロウが一言で押さえ、雉野が元に戻ったことについて礼を述べた。ヒトツ鬼になるのは三度目か…と猿原が呆れ、はるかが煽ると雉野が激昂する。
「ソノイに礼を言え雉野」
「ッ、誰が助けてくれって頼んだ!断っておくけど、みほちゃんが帰ってこない限り僕は四度でも五度でもヒトツ鬼になってやるぞ!」
「繰り返しのギャグは三回までだ。そうだな?はるか」
「はい!その通りです編集長!」
「勝手にギャグにするな!こっちは大真面目なんだ!」
雉野の怒り様に柚葉は若干ドン引きし、「ちょっと変な人だとは思っていたけどここまでとは…」というゲンナリした顔をしてアップルジュースを飲んでいる。
「ならお前は永遠にヒトツ鬼になり続けることになる。何度も言うが、みほはいない。あれは獣人だ」
「お前は何度も馬鹿な嘘を吐くな!」
「いや、犬塚翼の言葉は本当だ」
「その通り。みほは獣人だ」
「ッ…お前まで嘘を吐くのか!」
「タロウは嘘を吐けない!知っているだろう!?」
猿原に押さえられた雉野は愕然とし、「もしそうなら自分は獣人と結婚したというのか」とショックで座り込んでしまった。そんな彼を置いて会議は進んでいく。
タロウが獣人の森の話題を口にすると、どこからか守り人である陣がやって来た。お誕生日席、つまり柚葉の隣に腰掛け、プーアル茶と共に話を進めていく。
ソノイが獣人の森へ行くことができたのは陣の協力であったことが説明され、改めてソノイは陣に礼を言う。陣は気にするなとでも言いたげに手を挙げたが、その時柚葉の姿を見てハッとしたような素振りを見せた。
「…君は…」
「?何か…?」
「…いや、何でもない」
ソノイと視線を交え、陣は大体のことを理解したようである。ソノイはまだ、彼女の生まれがイデオンである真実を伝えていない。ソノイが言っていないのであれば自分が言うこともないだろうと判断し、再び本題へと戻った。
*
脳人三人衆がドンブラザーズに入れるかどうかについて何度も揉めていると、タロウが「もういい!」と会話の流れをぶった切った。
「俺の一票は百票だ。これで決まりだ」
「待て。私としてはみんなに納得してもらいたい。第一、君のそういう態度はどうかと思うが」
「ほう。俺に逆らうのか?」
「やはりここにいたのね」
タロウが立ち上がった瞬間、ソノシが喫茶どんぶらの暖簾をくぐった。ソノゴ、ソノロクも引き連れている。慌てて席を立つドンブラザーズと脳人三人衆。加えて柚葉も、ちゃっかりソノイの影に隠れていた。
「何故戦いに来ない?散々街で暴れてやったのに」
「まあそれほどでもねえんだけどな!」
「褒めてないわ。ねっ?」
「うるせえよ」
統率のとれていないソノシゴロク。
「俺達をドンブラザーズに入れるかどうかで多数決をしたんだが決着がつかないのだ」
「うーん…なら、私達も決に入ってあげるからさっさと決めちゃいなさい。ほら、賛成の人」
タロウ、ソノイ、はるか、ソノニ。そしてソノシゴロクが手を挙げる。
「決まりね。過半数」
ソノゴがふっと笑い、あれ程揉めていた議題は一瞬にして可決したのだった。
安心したのか「良かった…」と柚葉が呟く。そこで存在に気が付いたのか、ソノシが彼女を見て「げっ」と声を出した。
「やだソノイ君、まだそんな趣味の悪い女とつるんでたの?」
「ひっ…」
ソノシに慄いて、更にソノイの影へ隠れる柚葉。
「あんまりその子信用しちゃダメよ。なんせ、あっつあつの食べ物を私の顔に押し付けたんだから」
彼の言葉に「無様ね」とソノゴが小さくツッコミを入れるがそれをソノシは無視する。ドンブラザーズと脳人三人衆は柚葉の方を向き、ソノイが「本当にそんなことを…?」と彼女に尋ねた。
否定する為首を横に振ろうとした柚葉だったが、がくん、と寝落ちするかのように首が前に垂れた。そして顔を上げ、「ふん」とソノシを鼻で笑う。
「貴様は何か勘違いをしているようだな」
「勘違いですって?」
「我々は共に上流貴族という身分に分類されるそうだ。私と…貴様がだぞ?」
「柚葉、あなたは……」
その時、「”ドンブラコ!”」という音と共にドンブラザーズはヒトツ鬼が出た街の方へ召喚されてしまう。柚葉の語りはともかくとして。ソノシは「グッドタイミングね!」とそれに喜び、脳人達も街の方へ行ってしまった。
次に彼らが目指すことは、脳人三人衆がドンブラザーズに入ることを可決するかどうかだった。
喫茶どんぶらにて、各々が注文したものを受け取ったあと。猿原が「会議の前に一ついいか」と柚葉に向き直った。
「え…何?」
「何故君はソノイの隣にいる?」
どこからか丸椅子を持って来て、当たり前のような態度でソノイの隣に陣取っていた。猿原に指摘された彼女は「えへ」と誤魔化すようにして笑い、丸椅子を持って移動して更にソノイと距離を縮めている。
「ラブだから。気にしないで、私脳人でもドンブラザーズでもないし」
「ややこしいだろう!」
「うるさいぞお供」
猿原が更に追撃しようとしたのをタロウが一言で押さえ、雉野が元に戻ったことについて礼を述べた。ヒトツ鬼になるのは三度目か…と猿原が呆れ、はるかが煽ると雉野が激昂する。
「ソノイに礼を言え雉野」
「ッ、誰が助けてくれって頼んだ!断っておくけど、みほちゃんが帰ってこない限り僕は四度でも五度でもヒトツ鬼になってやるぞ!」
「繰り返しのギャグは三回までだ。そうだな?はるか」
「はい!その通りです編集長!」
「勝手にギャグにするな!こっちは大真面目なんだ!」
雉野の怒り様に柚葉は若干ドン引きし、「ちょっと変な人だとは思っていたけどここまでとは…」というゲンナリした顔をしてアップルジュースを飲んでいる。
「ならお前は永遠にヒトツ鬼になり続けることになる。何度も言うが、みほはいない。あれは獣人だ」
「お前は何度も馬鹿な嘘を吐くな!」
「いや、犬塚翼の言葉は本当だ」
「その通り。みほは獣人だ」
「ッ…お前まで嘘を吐くのか!」
「タロウは嘘を吐けない!知っているだろう!?」
猿原に押さえられた雉野は愕然とし、「もしそうなら自分は獣人と結婚したというのか」とショックで座り込んでしまった。そんな彼を置いて会議は進んでいく。
タロウが獣人の森の話題を口にすると、どこからか守り人である陣がやって来た。お誕生日席、つまり柚葉の隣に腰掛け、プーアル茶と共に話を進めていく。
ソノイが獣人の森へ行くことができたのは陣の協力であったことが説明され、改めてソノイは陣に礼を言う。陣は気にするなとでも言いたげに手を挙げたが、その時柚葉の姿を見てハッとしたような素振りを見せた。
「…君は…」
「?何か…?」
「…いや、何でもない」
ソノイと視線を交え、陣は大体のことを理解したようである。ソノイはまだ、彼女の生まれがイデオンである真実を伝えていない。ソノイが言っていないのであれば自分が言うこともないだろうと判断し、再び本題へと戻った。
*
脳人三人衆がドンブラザーズに入れるかどうかについて何度も揉めていると、タロウが「もういい!」と会話の流れをぶった切った。
「俺の一票は百票だ。これで決まりだ」
「待て。私としてはみんなに納得してもらいたい。第一、君のそういう態度はどうかと思うが」
「ほう。俺に逆らうのか?」
「やはりここにいたのね」
タロウが立ち上がった瞬間、ソノシが喫茶どんぶらの暖簾をくぐった。ソノゴ、ソノロクも引き連れている。慌てて席を立つドンブラザーズと脳人三人衆。加えて柚葉も、ちゃっかりソノイの影に隠れていた。
「何故戦いに来ない?散々街で暴れてやったのに」
「まあそれほどでもねえんだけどな!」
「褒めてないわ。ねっ?」
「うるせえよ」
統率のとれていないソノシゴロク。
「俺達をドンブラザーズに入れるかどうかで多数決をしたんだが決着がつかないのだ」
「うーん…なら、私達も決に入ってあげるからさっさと決めちゃいなさい。ほら、賛成の人」
タロウ、ソノイ、はるか、ソノニ。そしてソノシゴロクが手を挙げる。
「決まりね。過半数」
ソノゴがふっと笑い、あれ程揉めていた議題は一瞬にして可決したのだった。
安心したのか「良かった…」と柚葉が呟く。そこで存在に気が付いたのか、ソノシが彼女を見て「げっ」と声を出した。
「やだソノイ君、まだそんな趣味の悪い女とつるんでたの?」
「ひっ…」
ソノシに慄いて、更にソノイの影へ隠れる柚葉。
「あんまりその子信用しちゃダメよ。なんせ、あっつあつの食べ物を私の顔に押し付けたんだから」
彼の言葉に「無様ね」とソノゴが小さくツッコミを入れるがそれをソノシは無視する。ドンブラザーズと脳人三人衆は柚葉の方を向き、ソノイが「本当にそんなことを…?」と彼女に尋ねた。
否定する為首を横に振ろうとした柚葉だったが、がくん、と寝落ちするかのように首が前に垂れた。そして顔を上げ、「ふん」とソノシを鼻で笑う。
「貴様は何か勘違いをしているようだな」
「勘違いですって?」
「我々は共に上流貴族という身分に分類されるそうだ。私と…貴様がだぞ?」
「柚葉、あなたは……」
その時、「”ドンブラコ!”」という音と共にドンブラザーズはヒトツ鬼が出た街の方へ召喚されてしまう。柚葉の語りはともかくとして。ソノシは「グッドタイミングね!」とそれに喜び、脳人達も街の方へ行ってしまった。