おちたツキ【暴太郎・ソノイ】
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自分は脳人だから、好意には応えられない。
理屈は分からないが…所謂禁断の恋とか、そういう話なのだろうか。異種族が人間を愛すればロクなことにならない、というのは童話でも定番だ。
「ご、ごめんなさい。じゃあ…迷惑、でしたよね…私…」
「…迷惑だと感じたことはありませんが…応えてくれない相手に尽くすのは、辛いのでは?」
「え?全然辛くないです…。むしろ、ソノイさんに絡むの楽しいっていうか…」
…私を求める人達が、どうしてしつこく話しかけてきたり、触れ合うことを望むのか何となく分かってきた。私も同じだ。ソノイさんに話しかけたり…触れたり、したい。どれだけ応えてくれないと分かっていても、追い求めたい。
「…不愉快でなければ、ソノイさんとは…良い関係を続けていたいんです。例え、深い仲になれなくても構わないので…」
少し強引過ぎるだろうかと内省しつつ、そう提案する。彼との縁を断ち切りたくはない。
「…それは、構いませんが…」
「!本当ですか!?良かった~…!」
「…しかし、私は脳人として務めを果たします。あなたがヒトツ鬼になるようなことがあれば、すぐに消去する…」
「はい!その時は一思いにどうぞ!」
喜んでと言わんばかりの勢いで私は受け入れた。ソノイさんは若干引いたような目で見ていたが、その視線すらも嬉しい。
「…一つ警告をしておきます。獣人にお気を付けください」
「ジュート?」
「その名の通り…獣です。人間、脳人…ひいては、敵と判断すれば同じ獣人まで襲う。もしも出会ったら、すぐに立ち去ることを勧めます」
「?わかりました…?」
何にせよ、ソノイさんに拒否されるようなことにはならなくて良かった。いや、遠回しに拒否されてるのかもしれないが。しかし、ソノイさんは関係を続けることを許してくれた。それがただの優しさなのか、何か思惑があるのかは謎である。
「あの。一つだけ質問してもいいですか…?」
「?何か?」
「こ…恋人は、いますか…?」
「いえ、そのような相手はいません。我々脳人はそういう欲望に近い感情を抱くことも殆どないので…」
「…愛は、欲望とは違いますよ?」
愛とは、見返りを求めないことだ。何も得られなくても、相手に尽くすことである。勿論欲望由来の…愛欲という概念もあるが、それは愛とは別物だと、少なくとも私はそう考えている。
「…理解できない」
ぽつりと彼はそう呟く。どこか寂しそうだ。私は何か、彼を傷付けるようなことを言ってしまったのだろうか。
「…まあ、愛も人それぞれですからね。私は、こうやってお喋りしたりするだけでも十分愛情表現できるタイプの人間です!…この程度なら、浅ましい欲望にはなりませんか?」
「…まあ、そのくらいなら…」
やはり、彼は禁欲主義のようだ。異常なまでに欲を嫌っている。もしかしたら、完璧主義も入っているのかもしれない。
「…今日は、この辺で失礼します」
「はい。また今度、ソノイさん」
「ええ。また今度会いましょう…柚葉」
うん?
……今、柚葉って…私の名前…。
「ええええ~~っ!??」
理屈は分からないが…所謂禁断の恋とか、そういう話なのだろうか。異種族が人間を愛すればロクなことにならない、というのは童話でも定番だ。
「ご、ごめんなさい。じゃあ…迷惑、でしたよね…私…」
「…迷惑だと感じたことはありませんが…応えてくれない相手に尽くすのは、辛いのでは?」
「え?全然辛くないです…。むしろ、ソノイさんに絡むの楽しいっていうか…」
…私を求める人達が、どうしてしつこく話しかけてきたり、触れ合うことを望むのか何となく分かってきた。私も同じだ。ソノイさんに話しかけたり…触れたり、したい。どれだけ応えてくれないと分かっていても、追い求めたい。
「…不愉快でなければ、ソノイさんとは…良い関係を続けていたいんです。例え、深い仲になれなくても構わないので…」
少し強引過ぎるだろうかと内省しつつ、そう提案する。彼との縁を断ち切りたくはない。
「…それは、構いませんが…」
「!本当ですか!?良かった~…!」
「…しかし、私は脳人として務めを果たします。あなたがヒトツ鬼になるようなことがあれば、すぐに消去する…」
「はい!その時は一思いにどうぞ!」
喜んでと言わんばかりの勢いで私は受け入れた。ソノイさんは若干引いたような目で見ていたが、その視線すらも嬉しい。
「…一つ警告をしておきます。獣人にお気を付けください」
「ジュート?」
「その名の通り…獣です。人間、脳人…ひいては、敵と判断すれば同じ獣人まで襲う。もしも出会ったら、すぐに立ち去ることを勧めます」
「?わかりました…?」
何にせよ、ソノイさんに拒否されるようなことにはならなくて良かった。いや、遠回しに拒否されてるのかもしれないが。しかし、ソノイさんは関係を続けることを許してくれた。それがただの優しさなのか、何か思惑があるのかは謎である。
「あの。一つだけ質問してもいいですか…?」
「?何か?」
「こ…恋人は、いますか…?」
「いえ、そのような相手はいません。我々脳人はそういう欲望に近い感情を抱くことも殆どないので…」
「…愛は、欲望とは違いますよ?」
愛とは、見返りを求めないことだ。何も得られなくても、相手に尽くすことである。勿論欲望由来の…愛欲という概念もあるが、それは愛とは別物だと、少なくとも私はそう考えている。
「…理解できない」
ぽつりと彼はそう呟く。どこか寂しそうだ。私は何か、彼を傷付けるようなことを言ってしまったのだろうか。
「…まあ、愛も人それぞれですからね。私は、こうやってお喋りしたりするだけでも十分愛情表現できるタイプの人間です!…この程度なら、浅ましい欲望にはなりませんか?」
「…まあ、そのくらいなら…」
やはり、彼は禁欲主義のようだ。異常なまでに欲を嫌っている。もしかしたら、完璧主義も入っているのかもしれない。
「…今日は、この辺で失礼します」
「はい。また今度、ソノイさん」
「ええ。また今度会いましょう…柚葉」
うん?
……今、柚葉って…私の名前…。
「ええええ~~っ!??」