おちたツキ【暴太郎・ソノイ】
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
その後も、私の前に何かと怪物は現れた。大半は、仲良くしていた子達だ。みんな私を求めて、怪物の姿になってしまった。
気が付いたことがある。ソノイさんが助けてくれる時と、カラフルな6人組が助けてくれる時がある。彼らはドンブラザーズと名乗っており、見事な連携をしている時もあれば、何故か味方同士で衝突していることもあった。ドンブラザーズについて喫茶どんぶらで聞きこみをしてみたが特に分かったことはなく、マスターがドラゴンファイヤーズの長官である情報だけをネットで得た。不毛だ。
ソノイさんの日、ドンブラザーズの日。今日はどっちかなあと呑気に考えられるようにまでなった頃、私はようやくソノイさんとまともなお話が出来たのだ。
「そ、ソノイさん。少しでもいいので…お、お話したいです…」
「…いつも思うのですが、何故あなたはヒトツ鬼に狙われるのですか?」
「ヒトツ鬼…?」
「あの欲に塗れた汚らわしい存在のことです。何故あなたの前にはヒトツ鬼が必ず現れるのか…気になっていたんです」
「…私も、分からなくて…。でもみんな、私を憎んだり…求めたり…私のことで悲しんだりして、ああなってしまうんです」
「なるほど…」
ソノイさんは剣を直し、ふ、と呆れたような微笑を浮かべた。
「あなたは…ファム・ファタールですね。そこにいるだけで人々を狂わせ、破滅させる…魔性の存在だ」
「私、そんなつもり…ありません…」
「ええ。あなたに罪はない。だが、私にはどうも…あなたの瞳は、欲望の色を纏っているように見える」
「え……」
青い目が、私を射抜く。怖いのに、目が離せない。この人の前にいると、全て見透かされているような気がする。…私は、ソノイさんに欲望を向けている?彼には、それが視えている?
「私を、求めるのか」
「あ…」
頬を、冷たい手で撫でられた。冷たくて、心地が良い。今まで触れられた中でも一番、いや、比べ物にならない程、心が満たされる。こんなに冷たい眼差しが、気持ち良い。
「何があなたをそうさせる?」
「…ソノイさんが…私に執着しないから……」
「他者を望まずに狂わせておきながら、狂わない者がいれば自ら歩み寄るのか…。恐ろしい人だ」
「そんな…ちが……私、ただ本当にソノイさんと仲良くなりたいだけで…」
そう言いながらも、拒否されていることがひしひしと伝わってきた。涙が頬を伝い、ポタポタと服の上に落ちていく。
「ご、ごめんなさい…でも…こんなに私を求めない人、初めてで…」
「……」
「ソノイさんのこと…知りたいんです。私、人間が好きだから…。あなたのことも…どういう人なのか、何を考えてるのか……全部、知りたい……」
「…ここまで大きな欲望を持っていながら、ヒトツ鬼にならないとは…。何という強靭な精神力…いや、それとも……」
涙が溜まって、前が見えない。ソノイさんの顔も、唇も、瞳も、何もかもが滲んで見える。世界が歪んで、私を置き去りにしていく。
くらくらして前に倒れそうになると、抱き留められた。嫌な筈だろうに、泣き続ける私を受け止めてくれている。ソノイさんの匂いと温もりが伝わってくる。
「…浅ましい欲は、捨てなさい。あなたは誠実に生きるべきだ」
「せい、じつに…?」
「そう、ですね…。例えば…ご両親を敬いなさい。殺人、姦淫、窃盗、偽証をしてはいけない…そして、他人の物を欲しがってはいけません」
「…」
「そうすれば…また、私と会えるでしょう」
私の頭を撫で、彼はそう言い聞かせた。
「…本当に…?本当に、会ってくれますか…?」
「あなたが掟を破らなければ、必ず会います」
「…わかりました。私、悪いことしません…」
少しでも彼を味わうように強く抱きしめると、ソノイさんはそれを許してくれた。そして私を離し、見て、微笑む。
「それでいい」
「…ソノイさん……」
「決して、欲を増幅させてはいけない。あなたを手に掛けるのは…惜しい」
優しげな瞳が、揺らめく。陽炎のようだった。
気が付いたことがある。ソノイさんが助けてくれる時と、カラフルな6人組が助けてくれる時がある。彼らはドンブラザーズと名乗っており、見事な連携をしている時もあれば、何故か味方同士で衝突していることもあった。ドンブラザーズについて喫茶どんぶらで聞きこみをしてみたが特に分かったことはなく、マスターがドラゴンファイヤーズの長官である情報だけをネットで得た。不毛だ。
ソノイさんの日、ドンブラザーズの日。今日はどっちかなあと呑気に考えられるようにまでなった頃、私はようやくソノイさんとまともなお話が出来たのだ。
「そ、ソノイさん。少しでもいいので…お、お話したいです…」
「…いつも思うのですが、何故あなたはヒトツ鬼に狙われるのですか?」
「ヒトツ鬼…?」
「あの欲に塗れた汚らわしい存在のことです。何故あなたの前にはヒトツ鬼が必ず現れるのか…気になっていたんです」
「…私も、分からなくて…。でもみんな、私を憎んだり…求めたり…私のことで悲しんだりして、ああなってしまうんです」
「なるほど…」
ソノイさんは剣を直し、ふ、と呆れたような微笑を浮かべた。
「あなたは…ファム・ファタールですね。そこにいるだけで人々を狂わせ、破滅させる…魔性の存在だ」
「私、そんなつもり…ありません…」
「ええ。あなたに罪はない。だが、私にはどうも…あなたの瞳は、欲望の色を纏っているように見える」
「え……」
青い目が、私を射抜く。怖いのに、目が離せない。この人の前にいると、全て見透かされているような気がする。…私は、ソノイさんに欲望を向けている?彼には、それが視えている?
「私を、求めるのか」
「あ…」
頬を、冷たい手で撫でられた。冷たくて、心地が良い。今まで触れられた中でも一番、いや、比べ物にならない程、心が満たされる。こんなに冷たい眼差しが、気持ち良い。
「何があなたをそうさせる?」
「…ソノイさんが…私に執着しないから……」
「他者を望まずに狂わせておきながら、狂わない者がいれば自ら歩み寄るのか…。恐ろしい人だ」
「そんな…ちが……私、ただ本当にソノイさんと仲良くなりたいだけで…」
そう言いながらも、拒否されていることがひしひしと伝わってきた。涙が頬を伝い、ポタポタと服の上に落ちていく。
「ご、ごめんなさい…でも…こんなに私を求めない人、初めてで…」
「……」
「ソノイさんのこと…知りたいんです。私、人間が好きだから…。あなたのことも…どういう人なのか、何を考えてるのか……全部、知りたい……」
「…ここまで大きな欲望を持っていながら、ヒトツ鬼にならないとは…。何という強靭な精神力…いや、それとも……」
涙が溜まって、前が見えない。ソノイさんの顔も、唇も、瞳も、何もかもが滲んで見える。世界が歪んで、私を置き去りにしていく。
くらくらして前に倒れそうになると、抱き留められた。嫌な筈だろうに、泣き続ける私を受け止めてくれている。ソノイさんの匂いと温もりが伝わってくる。
「…浅ましい欲は、捨てなさい。あなたは誠実に生きるべきだ」
「せい、じつに…?」
「そう、ですね…。例えば…ご両親を敬いなさい。殺人、姦淫、窃盗、偽証をしてはいけない…そして、他人の物を欲しがってはいけません」
「…」
「そうすれば…また、私と会えるでしょう」
私の頭を撫で、彼はそう言い聞かせた。
「…本当に…?本当に、会ってくれますか…?」
「あなたが掟を破らなければ、必ず会います」
「…わかりました。私、悪いことしません…」
少しでも彼を味わうように強く抱きしめると、ソノイさんはそれを許してくれた。そして私を離し、見て、微笑む。
「それでいい」
「…ソノイさん……」
「決して、欲を増幅させてはいけない。あなたを手に掛けるのは…惜しい」
優しげな瞳が、揺らめく。陽炎のようだった。