お姉様ナンバーワン!【50・ブーケ】
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少し時間は飛んで、鬼ごっこノーワンというのが新たに投入された。
「まーたイカした野郎だな!」
「もしかして知らないんですか?ファイヤキャンドルさん」
「あ?何がだよ」
「あのノーワンは特別製なんですよ。大事な大事な女王様の実験材料。いざとなったら…私が出ます」
確か、お姉様が少し変わったノーワンを作っていたような気がする。まあ、お姉様が作るものに間違いはないだろう。きっと上手くいく筈だ。
惨敗。鬼ごっこノーワンは独自ルールを鬼ごっこの中にねじ込んだゴジュウジャーの前に倒れた。
「鬼ごっこノーワン…。これ以上のダメージは…ダメ!」
戦況が苦しいことを即座に判断したお姉様はカレンデウスの元へと向かい、人間界に降り立つ。鬼ごっこノーワンに退くよう命じる彼女の前に、黒いテガソードが立ち塞がった。
「…ドレスガード、あたしも欲しい……」
「作ってもらえばいいじゃねえか」
「…あたしには、補給隊長としての役目があるから戦闘は避けるようにと言われた」
「まあ、そりゃあ後方支援担当が前線に出て来てもな」
「……あたしは、お姉様を守りたいだけなのに」
あたし専用のドレスガードがあれば、お姉様が私物を壊されることだって無かったかもしれない。生身での戦闘データが組み込まれているのも、ただの防衛機能としてだ。破壊の為ではない。
黒いテガソードとカレンデウスが殴り合う。両者共に譲らず、互角の戦いが繰り広げられる。
その間に鬼ごっこノーワンが撃破された。最早これまでかと思ったとき──鬼ごっこノーワンの中から、別のノーワンが現れた。一本角を生やした、まさしく「鬼」のようなノーワンだ。
「?何、あれ……」
それを見た瞬間、ガオレッドのユニバース戦士だった男が何かを叫び一目散に走り出した。
「瑠菜を……俺の瑠菜を返せえぇぇっ!!」
こうなった際の対応策は考えていたのか、お姉様は銃を乱射するとそれを目くらましに退却してきた。
*
「あの鬼が解き放たれたか…」
「女王陛下。この知略のシャイニングナイフ、すぐさま回収作戦を立案します」
「よしなに。あのノーワンは貴重だ。逃がすでないぞ」
「はーい!わかってまーす!」
「ちょっと…!勝手に顔を上げたらいけないよハニー!」
城内にはシャイニングナイフとスイートケーク、クオン、そしてあたしがいた。クオンは椅子に腰掛け、この状況に疑問符を浮かべている。
「ノーワンから出た鬼…。聞いたことがないな」
そこへ、お姉様がやって来た。お帰りなさいませ、と頭を下げるあたしに会釈をし、「あれは鬼ノーワン。…だった何かです」とクオンの疑問に答える。どうやらあれの素体…というか、取り込まれた人間は既に絶命してしまったらしい。
「最早あれはノーワンではありませんでした。恨みと邪気にまみれたイレギュラー…。そこで私は、近い構成要素を持った鬼ごっこノーワンにあれを取り込ませようとしました!」
嬉々として語るお姉様。流石はテクニカル隊長だ。こういう話をするのは楽しいのだろう。
「実験は成功。ノーワンとして安定したんです」
「つまり死から生まれたノーワンか…。死人がどんな願いを持つのか興味深いな」
「流石はお姉様。お見事です」
気味の悪い笑みを浮かべるクオンを無視し、うふふと微笑むお姉様に見惚れる。
しかし、そのノーワンにユニバース戦士が執着するのは気がかりだった。まあ、大方その死んだ人間が知り合いだったのだろう。今はお姉様の実験成功を喜ぶべきだ。
「まーたイカした野郎だな!」
「もしかして知らないんですか?ファイヤキャンドルさん」
「あ?何がだよ」
「あのノーワンは特別製なんですよ。大事な大事な女王様の実験材料。いざとなったら…私が出ます」
確か、お姉様が少し変わったノーワンを作っていたような気がする。まあ、お姉様が作るものに間違いはないだろう。きっと上手くいく筈だ。
惨敗。鬼ごっこノーワンは独自ルールを鬼ごっこの中にねじ込んだゴジュウジャーの前に倒れた。
「鬼ごっこノーワン…。これ以上のダメージは…ダメ!」
戦況が苦しいことを即座に判断したお姉様はカレンデウスの元へと向かい、人間界に降り立つ。鬼ごっこノーワンに退くよう命じる彼女の前に、黒いテガソードが立ち塞がった。
「…ドレスガード、あたしも欲しい……」
「作ってもらえばいいじゃねえか」
「…あたしには、補給隊長としての役目があるから戦闘は避けるようにと言われた」
「まあ、そりゃあ後方支援担当が前線に出て来てもな」
「……あたしは、お姉様を守りたいだけなのに」
あたし専用のドレスガードがあれば、お姉様が私物を壊されることだって無かったかもしれない。生身での戦闘データが組み込まれているのも、ただの防衛機能としてだ。破壊の為ではない。
黒いテガソードとカレンデウスが殴り合う。両者共に譲らず、互角の戦いが繰り広げられる。
その間に鬼ごっこノーワンが撃破された。最早これまでかと思ったとき──鬼ごっこノーワンの中から、別のノーワンが現れた。一本角を生やした、まさしく「鬼」のようなノーワンだ。
「?何、あれ……」
それを見た瞬間、ガオレッドのユニバース戦士だった男が何かを叫び一目散に走り出した。
「瑠菜を……俺の瑠菜を返せえぇぇっ!!」
こうなった際の対応策は考えていたのか、お姉様は銃を乱射するとそれを目くらましに退却してきた。
*
「あの鬼が解き放たれたか…」
「女王陛下。この知略のシャイニングナイフ、すぐさま回収作戦を立案します」
「よしなに。あのノーワンは貴重だ。逃がすでないぞ」
「はーい!わかってまーす!」
「ちょっと…!勝手に顔を上げたらいけないよハニー!」
城内にはシャイニングナイフとスイートケーク、クオン、そしてあたしがいた。クオンは椅子に腰掛け、この状況に疑問符を浮かべている。
「ノーワンから出た鬼…。聞いたことがないな」
そこへ、お姉様がやって来た。お帰りなさいませ、と頭を下げるあたしに会釈をし、「あれは鬼ノーワン。…だった何かです」とクオンの疑問に答える。どうやらあれの素体…というか、取り込まれた人間は既に絶命してしまったらしい。
「最早あれはノーワンではありませんでした。恨みと邪気にまみれたイレギュラー…。そこで私は、近い構成要素を持った鬼ごっこノーワンにあれを取り込ませようとしました!」
嬉々として語るお姉様。流石はテクニカル隊長だ。こういう話をするのは楽しいのだろう。
「実験は成功。ノーワンとして安定したんです」
「つまり死から生まれたノーワンか…。死人がどんな願いを持つのか興味深いな」
「流石はお姉様。お見事です」
気味の悪い笑みを浮かべるクオンを無視し、うふふと微笑むお姉様に見惚れる。
しかし、そのノーワンにユニバース戦士が執着するのは気がかりだった。まあ、大方その死んだ人間が知り合いだったのだろう。今はお姉様の実験成功を喜ぶべきだ。