お姉様ナンバーワン!【50・ブーケ】
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「生成 !」
ブーケがカレンデショットを生成し、銃撃が放たれた。柚葉は刃でそれを弾き、そのまま鎌を振るう。鮮やかなステップで避けられた為刃が地面に突き刺さり、地面にヒビが入った。地面から引き抜いて振り回すが、感情的になっているからか大振りの攻撃はいとも容易くブーケに回避される。
「柚葉にとって人間と生きることは、そんなに受け入れがたいことなんですか!?」
「ブーケ様こそ!どうして陸王なんかを選んだんですか!?リボンの仇なのに!自分の妹だって!可愛がっていたでしょう!?」
刃をカレンデショット本体で受けとめ、鍔迫り合いになる。単純な腕力では柚葉の方が強いようで、ブーケは苦悶の表情を浮かべていた。拮抗する武器がお互いの力で震えたまま、絞り出すかのようにブーケが言葉を紡ぐ。
「リボンちゃんのことは…確かに今でも悔やんでいます。それでも、陸王様が向けて下さる光から目を逸らしたくなかった!」
「その陸王が殺したのに!どうせあなたは、妹とアイドルを並べて迎合したんでしょう!?」
「違います!私は…自分の愛に嘘を吐きたくなかった!」
ブーケがそう言うと、顔を引き攣らせた柚葉が押し貫こうとしていた鎌をゆっくりと下ろした。だらりと腕を下げ、顔を俯かせる。髪が顔に掛かり、彼女の表情が窺えなくなった。
「…じゃあ…リボンのことは、愛していなかったんですね…」
「そうじゃありません…!リボンちゃんへ向けた愛も、陸王様への愛も全て私の慈愛です!それでも、愛故の憎悪で生きる破壊の世界よりも…誰かを笑顔にしたいという温かい気持ちの世界で生きることが、私の幸せだったことに気付かされたんです!」
リボンへの愛も、陸王への愛も同じもの。それでも、ブーケにとっての幸せは「破壊」ではなく「慈愛」に満ちた世界で生きること。それに気付くことができたのは、彼女が愛した陸王が手を差し伸べてくれたから。陸王という太陽の輝きに照らされることを、彼女は望んだ。
「柚葉だって…誰かを愛することの幸せは分かる筈です。だってあなたは、私に信愛を向けてくれた…」
「…」
「今のあなたにとっての幸せは、何なんですか…?」
「……以前のあたしは…ブーケ様に可愛いって言ってもらえるだけで…幸せでした…。でも、もうあなたにとって特別に可愛い存在になんてなれない…。あたしは、自分の幸福すら見失ってしまった…」
「…見失ったのなら、一緒に探しましょう。この世界のどこかに、きっとある筈です」
柚葉の「幸福」の必要条件は、ブーケの隣にいること。しかし、ブーケにとってリボン以上に可愛がることができる存在は自分ではないと理解していた。どうやっても、誰にも勝てない。陸王の輝きにも、リボンの死にも、自分は太刀打ちできない。
柚葉にとってのブーケは、荒廃した世界で咲き誇る一輪の花。しかし、ブーケにとっての柚葉は、花畑で咲き、埋もれることしかできないただの花。少なくとも、柚葉はそう解釈していた。
「……ブーケ様は、あたしを買い被り過ぎです。あたしは、あなたが思っているような存在じゃない…。ワガママで、陰湿な女なんです」
「…そこも含めて、可愛いと思っているんですよ」
「やめてください…。そんな風に言われたら、あたし……あなたを殺し辛くなる」
武器を構え、ブーケが油断している隙に一瞬で距離を詰めた。彼女の首の後ろに刃を沿わせ、「お願いだから」とまた俯く。
「…もうこれ以上、あたしの愛を奪わないで……」
刃を沿わされているという危機的な状況でブーケはカレンデショットを柚葉に向けた。どちらも次の一手で相手を仕留めかねない。しかし、二人とも手が震えていた。
「…戻ってきてください、ブーケ様。また…ファイヤキャンドル達と一緒にブライダンでいましょう」
「…皆さんと生きることは、人間の世界でも出来ますよ」
「……駄目、なんですね……」
少し思案し、柚葉はブーケに当たらないよう鎌の刃を下に向けて自分の方に引き戻した。戻って来た大鎌を抱きしめ、うう、と唸る。ブーケも銃口を下ろした。
「…ごめんなさい…」
「それは、何に対して──」
「アイアイザー」
彼女がそう呟くと、アイアイザーが飛来した。量産されたアイアイザーの一機ではありそうだったが、所々青い装甲が施されている。ブーケには見覚えがあった。
「カレンデウス……!?」
「爆破した後使えそうなパーツを回収して、量産機に施しました。…もうあなたは、あれに乗ることは無いと判断して」
そう言ってアイアイザー・マーガレットに乗り込んでいく。カレンデウスを所持していないブーケはどうすることも出来ず見上げていたが、戦いを見守っていた陸王がやって来た。
「ブーケちゃん、テガソードブルーで僕が出るよ」
「陸王様…」
「…あの子がああなってしまったのは、僕のせいだ。君を助けたように…僕は何度だって、泣いている子を助けてみせる」
「…私も行きます。一緒に乗せてください!」
ブーケの言葉を聞いて陸王は少し躊躇いの表情を見せたが、彼女が本気であることを感じ取って力強く頷いた。
ブーケがカレンデショットを生成し、銃撃が放たれた。柚葉は刃でそれを弾き、そのまま鎌を振るう。鮮やかなステップで避けられた為刃が地面に突き刺さり、地面にヒビが入った。地面から引き抜いて振り回すが、感情的になっているからか大振りの攻撃はいとも容易くブーケに回避される。
「柚葉にとって人間と生きることは、そんなに受け入れがたいことなんですか!?」
「ブーケ様こそ!どうして陸王なんかを選んだんですか!?リボンの仇なのに!自分の妹だって!可愛がっていたでしょう!?」
刃をカレンデショット本体で受けとめ、鍔迫り合いになる。単純な腕力では柚葉の方が強いようで、ブーケは苦悶の表情を浮かべていた。拮抗する武器がお互いの力で震えたまま、絞り出すかのようにブーケが言葉を紡ぐ。
「リボンちゃんのことは…確かに今でも悔やんでいます。それでも、陸王様が向けて下さる光から目を逸らしたくなかった!」
「その陸王が殺したのに!どうせあなたは、妹とアイドルを並べて迎合したんでしょう!?」
「違います!私は…自分の愛に嘘を吐きたくなかった!」
ブーケがそう言うと、顔を引き攣らせた柚葉が押し貫こうとしていた鎌をゆっくりと下ろした。だらりと腕を下げ、顔を俯かせる。髪が顔に掛かり、彼女の表情が窺えなくなった。
「…じゃあ…リボンのことは、愛していなかったんですね…」
「そうじゃありません…!リボンちゃんへ向けた愛も、陸王様への愛も全て私の慈愛です!それでも、愛故の憎悪で生きる破壊の世界よりも…誰かを笑顔にしたいという温かい気持ちの世界で生きることが、私の幸せだったことに気付かされたんです!」
リボンへの愛も、陸王への愛も同じもの。それでも、ブーケにとっての幸せは「破壊」ではなく「慈愛」に満ちた世界で生きること。それに気付くことができたのは、彼女が愛した陸王が手を差し伸べてくれたから。陸王という太陽の輝きに照らされることを、彼女は望んだ。
「柚葉だって…誰かを愛することの幸せは分かる筈です。だってあなたは、私に信愛を向けてくれた…」
「…」
「今のあなたにとっての幸せは、何なんですか…?」
「……以前のあたしは…ブーケ様に可愛いって言ってもらえるだけで…幸せでした…。でも、もうあなたにとって特別に可愛い存在になんてなれない…。あたしは、自分の幸福すら見失ってしまった…」
「…見失ったのなら、一緒に探しましょう。この世界のどこかに、きっとある筈です」
柚葉の「幸福」の必要条件は、ブーケの隣にいること。しかし、ブーケにとってリボン以上に可愛がることができる存在は自分ではないと理解していた。どうやっても、誰にも勝てない。陸王の輝きにも、リボンの死にも、自分は太刀打ちできない。
柚葉にとってのブーケは、荒廃した世界で咲き誇る一輪の花。しかし、ブーケにとっての柚葉は、花畑で咲き、埋もれることしかできないただの花。少なくとも、柚葉はそう解釈していた。
「……ブーケ様は、あたしを買い被り過ぎです。あたしは、あなたが思っているような存在じゃない…。ワガママで、陰湿な女なんです」
「…そこも含めて、可愛いと思っているんですよ」
「やめてください…。そんな風に言われたら、あたし……あなたを殺し辛くなる」
武器を構え、ブーケが油断している隙に一瞬で距離を詰めた。彼女の首の後ろに刃を沿わせ、「お願いだから」とまた俯く。
「…もうこれ以上、あたしの愛を奪わないで……」
刃を沿わされているという危機的な状況でブーケはカレンデショットを柚葉に向けた。どちらも次の一手で相手を仕留めかねない。しかし、二人とも手が震えていた。
「…戻ってきてください、ブーケ様。また…ファイヤキャンドル達と一緒にブライダンでいましょう」
「…皆さんと生きることは、人間の世界でも出来ますよ」
「……駄目、なんですね……」
少し思案し、柚葉はブーケに当たらないよう鎌の刃を下に向けて自分の方に引き戻した。戻って来た大鎌を抱きしめ、うう、と唸る。ブーケも銃口を下ろした。
「…ごめんなさい…」
「それは、何に対して──」
「アイアイザー」
彼女がそう呟くと、アイアイザーが飛来した。量産されたアイアイザーの一機ではありそうだったが、所々青い装甲が施されている。ブーケには見覚えがあった。
「カレンデウス……!?」
「爆破した後使えそうなパーツを回収して、量産機に施しました。…もうあなたは、あれに乗ることは無いと判断して」
そう言ってアイアイザー・マーガレットに乗り込んでいく。カレンデウスを所持していないブーケはどうすることも出来ず見上げていたが、戦いを見守っていた陸王がやって来た。
「ブーケちゃん、テガソードブルーで僕が出るよ」
「陸王様…」
「…あの子がああなってしまったのは、僕のせいだ。君を助けたように…僕は何度だって、泣いている子を助けてみせる」
「…私も行きます。一緒に乗せてください!」
ブーケの言葉を聞いて陸王は少し躊躇いの表情を見せたが、彼女が本気であることを感じ取って力強く頷いた。