お姉様ナンバーワン!【50・ブーケ】
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
女王様が「生成」と言うと、空間に黒い稲妻のような光が現れた。
「一体何が始まるんだ?」
「私が以前から女王様にお願いしていたんです。戦力強化のための新たなブライダンの生成を」
少しだけくぐもった声を出した後、ノイズのようなものが走った。唸り声と共にフリルとリボンで構成された、フードを被ったようなデザインのブライダンが誕生する。
「破壊のリボン。ブーケ、そなたの妹だ」
「え」
「よろしくお願いします、ブーケお姉ちゃん!」
「は?」
あたしはお姉様の顔を見たあと、リボンを見た。こんなのが…お姉様の、妹?いや、確かに可愛らしい見た目ではあるが…そもそも人間の姿をしていない。妹分とかならまだしも、正当な妹だなんて。
あたしがいるのに、という思いは口にしなかった。自分が妹じゃないし、お姉様からもそう思われてはいないのはよく理解しているからだ。それでも──ずきりと、心のどこかがひどく痛んだ。
「か…かわいい~~~!!私、前から妹が欲しかったんです!」
ああ、これは前に見た光景とよく似ている。陸王を見たときのお姉様だ。勿論陸王程の衝撃は流石に無いだろう。それでも、あの時の記憶が過ってしまった。
「お姉ちゃんこそラブい!はい、ラブマーク!」
「これは…?」
「私、ラブいものがだ~い好きなの!」
お姉様に軽々と抱きつき、リボンは楽しそうにそう言った。こ、このブライダン…ひょっとしたら陸王以上に目の上のたん瘤かもしれない。
「お初にお目にかかる。私はMr.シャイニングナイフと…」
「Mrs.スイートケークだよ~」
「ん~?何でこの人達、お胸にお牙があるの?」
二人のボディにベタベタと触れたリボンは次にファイヤキャンドルの所へ向かい、「こっちはお顔に変な落書き!ラブくな~い!」と指差した。そしてあたしの元へとやって来て、「ん~…?」と首を傾げる。人に指を差すなと言おうとしたところ、リボンはあたしの袖にラブマークとやらをぺたりと貼った。
「お姉ちゃんのお洋服変だけど、ピンクでお花が書いててラブい!」
「なっ…あ、あたしの着物に勝手に…!」
「もっとラブいもの探しに行っちゃお!」
「えっ!?リボンちゃーん!」
リボンが人間界へ行くと、お姉様も慌ててその後を追った。シャイニングナイフ&スイートケークと顔を見合わせたファイヤキャンドルは、あたしの肩にぽん、と手を置いた。
「お、おい…大丈夫か…?」
「ふざけるな…ふざけるな……!」
「うおお…燃えてんな…」
テーブルを拳で力強く叩いた。燭台が飛び上がり、元の位置に戻る。怒りを理性で抑えながらラブマークを外し、ベシン!と床に叩きつける。草履で踏みにじるようなことは流石にやらなかったが、怒りのレベルで言えば陸王に負けず劣らずだった。
「…あんなのが…お姉様の妹…?人間の姿でもない奴が…ベタベタ触って…」
「ま、まあまあ。まだ生まれたばかりだし、見守ってやろうぜ」
「…この世には、お姉様に近付く害虫が多過ぎる…」
レオン。あと…熊手真白。お姉様にベタベタしやがった男。
人間界への入り口を作った。どこに行くんだよ、と止めようとするファイヤキャンドルに「熊手」と短い言葉で答える。
「一先ずあいつを殴ってストレス発散する」
「えええ…」
*
確か、人間界にはテガソードの里というこれでもかというくらいゴジュウジャーのにおいがする場所があった筈だ。前の世界では、シャイニングナイフ&スイートケークが苺を入手しに来たと聞いている。前の世界に戻ったのなら、そこも以前と同じ場所になっている筈だ。
「ブライダンだ!早く開けろゴラァ!」
とは言いつつも、入口はまさかの出入り自由である。荒々しくスイングドアを開け、店の中に入る。灯りは一応点いているがやはり薄暗く、店員らしき人間は誰一人いない。というか、店に入ったあたしを出迎えたのは──床に寝そべっている熊手真白だった。
「えっ…え?」
「誰ぇ…?大きな声出さなくてもいるよん…」
「き、気持ち悪……!な、なに!?」
「ハピネス熊手だよ~ん」
「ハピネス熊手!?ゴッドネスは!?」
「んふふ…今はハピネス熊手だもん…」
何だこの…ふにゃふにゃで、クネクネした男。とても成人男性が見せていい姿ではない。情けないを通り越して、気持ち悪い。不気味だ。ある意味スプラッター映画よりグロテスクである。
「な…し、しっかりして!君はそんな男じゃないでしょ…!」
「ええ~…?俺にゃんはずっとこんな感じだし…。ていうか、君誰…?」
「…そうか、名乗ったことはなかった…。あたしは…”幸福の柚葉”。ブライダンの補給隊長」
「幸福…。俺にゃんと同じなの…?」
「一緒にはしないで…」
ぶん殴ったら直るかな…と思い、平手打ちをしようとしたが、そのクネクネさからは想像できない程俊敏な動きで回避された。嘘だろ君。
熊手真白は、ゴジュウジャーの中で間違いなく強者に入る男の筈だ。神を名乗る程のことはある。お姉様だって、助けたことがある。なのに今、彼はこんなにも…何というか、ダサい。
「一体何が始まるんだ?」
「私が以前から女王様にお願いしていたんです。戦力強化のための新たなブライダンの生成を」
少しだけくぐもった声を出した後、ノイズのようなものが走った。唸り声と共にフリルとリボンで構成された、フードを被ったようなデザインのブライダンが誕生する。
「破壊のリボン。ブーケ、そなたの妹だ」
「え」
「よろしくお願いします、ブーケお姉ちゃん!」
「は?」
あたしはお姉様の顔を見たあと、リボンを見た。こんなのが…お姉様の、妹?いや、確かに可愛らしい見た目ではあるが…そもそも人間の姿をしていない。妹分とかならまだしも、正当な妹だなんて。
あたしがいるのに、という思いは口にしなかった。自分が妹じゃないし、お姉様からもそう思われてはいないのはよく理解しているからだ。それでも──ずきりと、心のどこかがひどく痛んだ。
「か…かわいい~~~!!私、前から妹が欲しかったんです!」
ああ、これは前に見た光景とよく似ている。陸王を見たときのお姉様だ。勿論陸王程の衝撃は流石に無いだろう。それでも、あの時の記憶が過ってしまった。
「お姉ちゃんこそラブい!はい、ラブマーク!」
「これは…?」
「私、ラブいものがだ~い好きなの!」
お姉様に軽々と抱きつき、リボンは楽しそうにそう言った。こ、このブライダン…ひょっとしたら陸王以上に目の上のたん瘤かもしれない。
「お初にお目にかかる。私はMr.シャイニングナイフと…」
「Mrs.スイートケークだよ~」
「ん~?何でこの人達、お胸にお牙があるの?」
二人のボディにベタベタと触れたリボンは次にファイヤキャンドルの所へ向かい、「こっちはお顔に変な落書き!ラブくな~い!」と指差した。そしてあたしの元へとやって来て、「ん~…?」と首を傾げる。人に指を差すなと言おうとしたところ、リボンはあたしの袖にラブマークとやらをぺたりと貼った。
「お姉ちゃんのお洋服変だけど、ピンクでお花が書いててラブい!」
「なっ…あ、あたしの着物に勝手に…!」
「もっとラブいもの探しに行っちゃお!」
「えっ!?リボンちゃーん!」
リボンが人間界へ行くと、お姉様も慌ててその後を追った。シャイニングナイフ&スイートケークと顔を見合わせたファイヤキャンドルは、あたしの肩にぽん、と手を置いた。
「お、おい…大丈夫か…?」
「ふざけるな…ふざけるな……!」
「うおお…燃えてんな…」
テーブルを拳で力強く叩いた。燭台が飛び上がり、元の位置に戻る。怒りを理性で抑えながらラブマークを外し、ベシン!と床に叩きつける。草履で踏みにじるようなことは流石にやらなかったが、怒りのレベルで言えば陸王に負けず劣らずだった。
「…あんなのが…お姉様の妹…?人間の姿でもない奴が…ベタベタ触って…」
「ま、まあまあ。まだ生まれたばかりだし、見守ってやろうぜ」
「…この世には、お姉様に近付く害虫が多過ぎる…」
レオン。あと…熊手真白。お姉様にベタベタしやがった男。
人間界への入り口を作った。どこに行くんだよ、と止めようとするファイヤキャンドルに「熊手」と短い言葉で答える。
「一先ずあいつを殴ってストレス発散する」
「えええ…」
*
確か、人間界にはテガソードの里というこれでもかというくらいゴジュウジャーのにおいがする場所があった筈だ。前の世界では、シャイニングナイフ&スイートケークが苺を入手しに来たと聞いている。前の世界に戻ったのなら、そこも以前と同じ場所になっている筈だ。
「ブライダンだ!早く開けろゴラァ!」
とは言いつつも、入口はまさかの出入り自由である。荒々しくスイングドアを開け、店の中に入る。灯りは一応点いているがやはり薄暗く、店員らしき人間は誰一人いない。というか、店に入ったあたしを出迎えたのは──床に寝そべっている熊手真白だった。
「えっ…え?」
「誰ぇ…?大きな声出さなくてもいるよん…」
「き、気持ち悪……!な、なに!?」
「ハピネス熊手だよ~ん」
「ハピネス熊手!?ゴッドネスは!?」
「んふふ…今はハピネス熊手だもん…」
何だこの…ふにゃふにゃで、クネクネした男。とても成人男性が見せていい姿ではない。情けないを通り越して、気持ち悪い。不気味だ。ある意味スプラッター映画よりグロテスクである。
「な…し、しっかりして!君はそんな男じゃないでしょ…!」
「ええ~…?俺にゃんはずっとこんな感じだし…。ていうか、君誰…?」
「…そうか、名乗ったことはなかった…。あたしは…”幸福の柚葉”。ブライダンの補給隊長」
「幸福…。俺にゃんと同じなの…?」
「一緒にはしないで…」
ぶん殴ったら直るかな…と思い、平手打ちをしようとしたが、そのクネクネさからは想像できない程俊敏な動きで回避された。嘘だろ君。
熊手真白は、ゴジュウジャーの中で間違いなく強者に入る男の筈だ。神を名乗る程のことはある。お姉様だって、助けたことがある。なのに今、彼はこんなにも…何というか、ダサい。