お姉様ナンバーワン!【50・ブーケ】
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「おい、柚葉嬢。大丈夫か?ここんところ死んだ目ェしてんぞ」
「…大丈夫に、見える?これが…」
「いや、全然見えねえ」
「…フン……」
お姉様がいない城内。壁に寄りかかって意気消沈しているあたしを見兼ねたファイヤキャンドルが声を掛けてきた。恐らく心配してくれているのだろうが、今のあたしにとってはただの音に過ぎない。
「なあ、何でブーケ嬢のこと姉呼びしてんだ?俺達はAIだろ、血なんて繋がっちゃいねえ。ま、女王が作ったって意味でならある意味繋がりはあるかもしれねえけどな」
「…敬愛を込めて、自分に近しい女性を姉と呼ぶ文化がある。それを模倣した」
「ああ、成る程な」
「これを、エス、とも言う。人間界の言語にあるsisterという言葉の頭文字、Sが由来の隠語に当てはまる。でも、あたしとお姉様は…特別な関係でも、疑似的な姉妹でもない。お姉様が認めていないのだから」
「そういう分別はあるのな…」
「だから、あたしにとってのブーケ様はお姉様。ブーケ様にとってのあたしは、ただの同僚」
分かっていたつもりなのに、こんなに胸が苦しい。
お姉様にとってあたしはただ様子の可笑しい同僚だ。あたしは好意を前面に出してはいるが、恋情は明かしていない。ただ少し慕っているだけ、という体で接している。
「お姉様は…変わってしまった。あたしはそれを祝福するべきなのかな」
「お前はどう思ってるんだよ?」
「…喜べない。元のお姉様に戻ってほしい。でも、それはエゴだ。他者が自分の思い通りに動かないからといって、変化を戻そうとするのは…愛じゃない」
「お、おう…」
「そう…あたしは……お姉様が幸せなら…でも…愛してるのに…どうして……あ、ああ…あああああ……」
「…壊れちまった」
頭を抱えてうずくまる。エゴ。自己中心的。そんなの、お姉様は絶対嫌いだ。だってそんなの、美しくない。美しくないものは、お姉様に見合わない。
だから、あたしは、お姉様に見合わない。
わかってる。そんなことくらい。あたしは所詮、花といっても小さな花。でも、お姉様は花束だ。大きくて、文字通り華やかな存在。しかも白薔薇だ。血のような赤薔薇ではない、純白の薔薇。棘があって、それでも手を伸ばしたくなる程の美しさを持っている。
「…柚葉嬢は自分の仕事全うしておけばいいだろ。女王の為になれば、ブーケ嬢だって認めてくれるんだからよ」
「…」
「パーツの補給、調達。テクニカル隊長のブーケ嬢にとっちゃ一番関わりの深いトコだろ?」
「……役目すらも、愛の道具か…」
「…大丈夫に、見える?これが…」
「いや、全然見えねえ」
「…フン……」
お姉様がいない城内。壁に寄りかかって意気消沈しているあたしを見兼ねたファイヤキャンドルが声を掛けてきた。恐らく心配してくれているのだろうが、今のあたしにとってはただの音に過ぎない。
「なあ、何でブーケ嬢のこと姉呼びしてんだ?俺達はAIだろ、血なんて繋がっちゃいねえ。ま、女王が作ったって意味でならある意味繋がりはあるかもしれねえけどな」
「…敬愛を込めて、自分に近しい女性を姉と呼ぶ文化がある。それを模倣した」
「ああ、成る程な」
「これを、エス、とも言う。人間界の言語にあるsisterという言葉の頭文字、Sが由来の隠語に当てはまる。でも、あたしとお姉様は…特別な関係でも、疑似的な姉妹でもない。お姉様が認めていないのだから」
「そういう分別はあるのな…」
「だから、あたしにとってのブーケ様はお姉様。ブーケ様にとってのあたしは、ただの同僚」
分かっていたつもりなのに、こんなに胸が苦しい。
お姉様にとってあたしはただ様子の可笑しい同僚だ。あたしは好意を前面に出してはいるが、恋情は明かしていない。ただ少し慕っているだけ、という体で接している。
「お姉様は…変わってしまった。あたしはそれを祝福するべきなのかな」
「お前はどう思ってるんだよ?」
「…喜べない。元のお姉様に戻ってほしい。でも、それはエゴだ。他者が自分の思い通りに動かないからといって、変化を戻そうとするのは…愛じゃない」
「お、おう…」
「そう…あたしは……お姉様が幸せなら…でも…愛してるのに…どうして……あ、ああ…あああああ……」
「…壊れちまった」
頭を抱えてうずくまる。エゴ。自己中心的。そんなの、お姉様は絶対嫌いだ。だってそんなの、美しくない。美しくないものは、お姉様に見合わない。
だから、あたしは、お姉様に見合わない。
わかってる。そんなことくらい。あたしは所詮、花といっても小さな花。でも、お姉様は花束だ。大きくて、文字通り華やかな存在。しかも白薔薇だ。血のような赤薔薇ではない、純白の薔薇。棘があって、それでも手を伸ばしたくなる程の美しさを持っている。
「…柚葉嬢は自分の仕事全うしておけばいいだろ。女王の為になれば、ブーケ嬢だって認めてくれるんだからよ」
「…」
「パーツの補給、調達。テクニカル隊長のブーケ嬢にとっちゃ一番関わりの深いトコだろ?」
「……役目すらも、愛の道具か…」