ヨシ!【爆上・振騎玄蕃】
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柚葉がガレージにやって来ると、玄蕃が一人でソファに座っていた。いつも通り飴を舐めていたが、彼女を見ると、パキ、と飴を噛み砕く。
「あ、玄蕃さん。こんにちは」
「こんにちは」
「今日はお一人ですか?」
「みんな仕事のようでね。ブンドリオも、ビュンディーと共に飲みに行ってしまったよ」
「飲み…。良いですね…お酒…」
「おや。なら、今度宇宙に関する者同士で飲みにでも行こうか」
「ふふ。楽しみです」
柚葉が玄蕃の隣に座りに来ると、机の上にとある物が置かれていることに気付いた。白いヘアバンドと、ポーチ。どちらも猫耳のようなものが付いている。
「?何ですか?これ…」
「ああ、船を整理していたら出て来たんだ。父が昔、遊びで作ったものなんだが……その名も、”ブレキご当地グッズ”」
「ぶ、ブレキご当地グッズ…!?」
玄蕃は得意げな顔をして解説をし始めたが、柚葉はガン無視でグッズを手に取った。白い、もふもふのポーチ。目は開かれており、非常にブレキ人…というか、猫である。
「かっ…可愛い……」
「……」
(恐らく)デザインのモデルであろうゲンバード本人は少し照れ臭そうにしている。もふもふの手触りを楽しむ柚葉は、最早本物の猫を触るかのように扱っている。耳を撫でたり、頬のペイントのようなものを触ったり。愛おしそうに触れていた。
「…ヘアバンドも見てほしいんだけどねえ」
「あっ…す、すみません。こっちも可愛いですね…ふにゃっとしたお顔で…」
ヘアバンドに手を伸ばす。だが、玄蕃が奪って無理矢理柚葉の頭に装着した。暗い茶色の髪に白いヘアバンドがよく映えている。
「…付けたら見えませんよ…?」
「良いんだよ、これで」
可愛い女の子の頭に、ふにゃふにゃの顔をしたブレキ人のヘアバンド。ややシュールな絵面の為、付けた本人が吹き出してしまった。
「わ、笑ってるじゃないですか!」
「ふふっ…よく似合ってるからつい…」
「玄蕃さんが付けてくださいよ~…」
「私は付けなくともその姿になれるからねえ」
クスクスと笑いながらヘアバンドの耳をつつく。生えている訳ではない為感覚は無いのだが、頭を撫でられているような錯覚をして柚葉は頬を赤くした。
「気に入ったようなら差し上げるよ」
「い、いいんですか?思い出の品なんじゃ…」
「故郷を奪還した時に、また手に入れればいいさ。熱心なリピーターが出来たと聞けば、父も喜ぶだろう」
そう言って柚葉の耳裏を撫でる。あたたかく、しっかりした指で触れられて彼女は目がとろんとした。とても外では見せられない表情に玄蕃が焦り、慌てて触れるのを止める。だが、彼の手を握って柚葉が距離を詰めた。少し不服そうにしている。
「…撫でてくださらないんですか?」
「…ここでするのは、流石にダメだろう…?」
「撫でるだけですよ?」
「…」
撫でる、で済むかわからないから──と言いそうになったのを堪える。柚葉、というか彼女の種族にとって撫でるということはそこまでセンシティブな行為ではない。勿論玄蕃にとっても、軽いスキンシップ程度である。だが、いやらしい意味合いを含んで撫で始めたら?我慢できなくなったら?……その後は、ご想像にお任せ、というものである。
「…私は、深いスキンシップはそういうことをして良い場所でしかしたくないんだ。勿論、君が今から家だったり…そういう場所に移動するなら、存分に撫でてあげるが…」
「…?」
「…とにかく。大也の家でやるのは流石に宜しくない。ここも監視カメラがついているからね」
「わかり…ました…?」
ヘアバンドを取って再びポーチを撫で始める。ポーチをじっと見つめながら、彼女はぽつりと呟いた。
「…これ…何だかそういう動物みたいですね」
「そうかい?」
「何だか、このポーチの前で着替えるのは恥ずかしいです…。見られているような気がして…」
「私はそんな風に考えたことはなかったな…」
「あ…でも、ぬいぐるみみたいに持ち歩くと可愛いかもしれないですね。最近はそういうのも流行っていますし…」
ブレキご当地ポーチを持ち歩き、写真を撮る柚葉を想像してみる。非常にエンジョイしているが、何だかそれを始められると自分の居場所が取られたような気がして仕方なかった。
「……私を連れて行けば、ポーチを持ち歩く必要もないだろう?」
「…でも、いつも玄蕃さんがいる訳じゃないですし…」
「いつだって共にいるよ。もしも本当に私と会えなくなったときにだけ持ち歩くといいさ」
何とも言えない感情の波が押し寄せ、柚葉は迷わず玄蕃に抱きついた。くっ付くの嫌かな、引かれないかな、という迷いは無かった。ただ、玄蕃を強く感じたくなったのである。何も言わずに抱きついて鼓動を感じる彼女の頭を、玄蕃は優しく撫でた。
「あ、玄蕃さん。こんにちは」
「こんにちは」
「今日はお一人ですか?」
「みんな仕事のようでね。ブンドリオも、ビュンディーと共に飲みに行ってしまったよ」
「飲み…。良いですね…お酒…」
「おや。なら、今度宇宙に関する者同士で飲みにでも行こうか」
「ふふ。楽しみです」
柚葉が玄蕃の隣に座りに来ると、机の上にとある物が置かれていることに気付いた。白いヘアバンドと、ポーチ。どちらも猫耳のようなものが付いている。
「?何ですか?これ…」
「ああ、船を整理していたら出て来たんだ。父が昔、遊びで作ったものなんだが……その名も、”ブレキご当地グッズ”」
「ぶ、ブレキご当地グッズ…!?」
玄蕃は得意げな顔をして解説をし始めたが、柚葉はガン無視でグッズを手に取った。白い、もふもふのポーチ。目は開かれており、非常にブレキ人…というか、猫である。
「かっ…可愛い……」
「……」
(恐らく)デザインのモデルであろうゲンバード本人は少し照れ臭そうにしている。もふもふの手触りを楽しむ柚葉は、最早本物の猫を触るかのように扱っている。耳を撫でたり、頬のペイントのようなものを触ったり。愛おしそうに触れていた。
「…ヘアバンドも見てほしいんだけどねえ」
「あっ…す、すみません。こっちも可愛いですね…ふにゃっとしたお顔で…」
ヘアバンドに手を伸ばす。だが、玄蕃が奪って無理矢理柚葉の頭に装着した。暗い茶色の髪に白いヘアバンドがよく映えている。
「…付けたら見えませんよ…?」
「良いんだよ、これで」
可愛い女の子の頭に、ふにゃふにゃの顔をしたブレキ人のヘアバンド。ややシュールな絵面の為、付けた本人が吹き出してしまった。
「わ、笑ってるじゃないですか!」
「ふふっ…よく似合ってるからつい…」
「玄蕃さんが付けてくださいよ~…」
「私は付けなくともその姿になれるからねえ」
クスクスと笑いながらヘアバンドの耳をつつく。生えている訳ではない為感覚は無いのだが、頭を撫でられているような錯覚をして柚葉は頬を赤くした。
「気に入ったようなら差し上げるよ」
「い、いいんですか?思い出の品なんじゃ…」
「故郷を奪還した時に、また手に入れればいいさ。熱心なリピーターが出来たと聞けば、父も喜ぶだろう」
そう言って柚葉の耳裏を撫でる。あたたかく、しっかりした指で触れられて彼女は目がとろんとした。とても外では見せられない表情に玄蕃が焦り、慌てて触れるのを止める。だが、彼の手を握って柚葉が距離を詰めた。少し不服そうにしている。
「…撫でてくださらないんですか?」
「…ここでするのは、流石にダメだろう…?」
「撫でるだけですよ?」
「…」
撫でる、で済むかわからないから──と言いそうになったのを堪える。柚葉、というか彼女の種族にとって撫でるということはそこまでセンシティブな行為ではない。勿論玄蕃にとっても、軽いスキンシップ程度である。だが、いやらしい意味合いを含んで撫で始めたら?我慢できなくなったら?……その後は、ご想像にお任せ、というものである。
「…私は、深いスキンシップはそういうことをして良い場所でしかしたくないんだ。勿論、君が今から家だったり…そういう場所に移動するなら、存分に撫でてあげるが…」
「…?」
「…とにかく。大也の家でやるのは流石に宜しくない。ここも監視カメラがついているからね」
「わかり…ました…?」
ヘアバンドを取って再びポーチを撫で始める。ポーチをじっと見つめながら、彼女はぽつりと呟いた。
「…これ…何だかそういう動物みたいですね」
「そうかい?」
「何だか、このポーチの前で着替えるのは恥ずかしいです…。見られているような気がして…」
「私はそんな風に考えたことはなかったな…」
「あ…でも、ぬいぐるみみたいに持ち歩くと可愛いかもしれないですね。最近はそういうのも流行っていますし…」
ブレキご当地ポーチを持ち歩き、写真を撮る柚葉を想像してみる。非常にエンジョイしているが、何だかそれを始められると自分の居場所が取られたような気がして仕方なかった。
「……私を連れて行けば、ポーチを持ち歩く必要もないだろう?」
「…でも、いつも玄蕃さんがいる訳じゃないですし…」
「いつだって共にいるよ。もしも本当に私と会えなくなったときにだけ持ち歩くといいさ」
何とも言えない感情の波が押し寄せ、柚葉は迷わず玄蕃に抱きついた。くっ付くの嫌かな、引かれないかな、という迷いは無かった。ただ、玄蕃を強く感じたくなったのである。何も言わずに抱きついて鼓動を感じる彼女の頭を、玄蕃は優しく撫でた。