ヨシ!【爆上・振騎玄蕃】
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そんなに気に入ったのなら…と玄蕃はおずおずとブレキ人の姿に戻った。柚葉は一瞬目を輝かせて喜び、両手を前に出して構えの体勢をとる。
「…何だいその手は」
「…触っても、良いでしょうか」
「構わないが…」
「じゃあ遠慮なく…」
玄蕃がかがむと、柚葉は耳の付け根をもふ…と触り始めた。優しく撫で始めた手つきは段々と遠慮なくなっていき、最終的には動物を扱うようにわしゃわしゃと白い毛並みを堪能し始めた。
「…ブレキ人の価値観ではセクハラにならないのか?」
「…耳のあたりは、少しなるね」
「えっ」
「構わないよ、恋人同士で同意の下なのだから」
「うっ…!」
そう言われた瞬間パッと手を離し、胸のあたりを押さえる柚葉。改めて恋人、という言葉を聞いて恥ずかしくなったらしい。
「…私だけ触られるのは不公平じゃないかい?」
「え!?……私も、触られるんですか?」
「ストッーープ!!そういうのは二人きりの時にやって!!」
良くない気配を察した未来が二人の間に入った。残念そうに玄蕃は地球人の擬態へと戻り、一瞬元の姿に戻りかけていた柚葉も耳ヒレが消えていく。
「でも、こうやって見ると玄蕃のブレキ人の姿って少女漫画に出て来るイケメン神様みたいだよね」
「イケメン…神様…?」
「ほら、ある日突然神様の花嫁に選ばれちゃいましたみたいなやつ!」
「ああ~…」
「それで通じるのかい、柚葉」
確かにゲンバードの姿は、服装こそ現代的だが和服を着れば和風ファンタジーに出てきそうな出で立ちではあった。少女漫画を読み漁っていた柚葉はうんうんと頷き、着物姿のゲンバードを想像してまた静かに自爆する。
「ご利益ありそうですよね、ゲンバードさんの姿って」
「錠。君までそんなことを言い出すのかい?」
「す、すみません」
「いや、私は構わないんだが…」
そんなに変なのだろうかと玄蕃は自分の耳を触る。彼にとってはむしろこれが本来の姿で、玄蕃の姿こそが偽りの姿だ。いくら宇宙人といえども、コスプレの一言で済ませられる範疇なのではないだろうかと彼なりには思っていたのである。
「柚葉は…魚だけど、人魚って感じじゃないね」
「どっちかっていうと半魚人じゃ」
「コラ先斗!」
「い、いえ、本当のことですから。進化の過程では所謂人魚の姿もあったんですけど、やっぱり二足歩行になっちゃったみたいなんです」
「へ~…」
「でも、私はこの姿で良かったなって思います。だって足があるのなら、声を失うことも、好きな人と離れ離れになることもありませんから」
そう言って彼女は笑った。柚葉にとっては軽いジョークのつもりだったが、過去が過去なだけに正直あまり笑えなかった。反応に困っている一同を差し置いて、当事者である玄蕃はというと、少し真面目な顔をしている。
「そうだね。私も、もう大事な人を失うのは御免だ」
「……私も、そう思います」
故郷を奪われた玄蕃。ブレキ人の友を奪われた柚葉。事情は違えど、何かしら共通するものがあった。お互いの手に触れ、少しだけ指を絡ませ、また離れていく。遠ざかっていく指を愛おしげに玄蕃は見つめた。
「あ、でも…私は玄蕃さんの姿も、ゲンバードさんの姿も可愛くてカッコいいと思っていますよ」
「…柚葉の言う”可愛い”は、大体の人間に言えることだろう?」
「えっ」
自分に向けられる「可愛い」という感情は自分だけのものではない──と玄蕃は言いたいようで、少しむくれている。そんな姿も可愛い、と柚葉は所謂胸がキュンとしたが慌てて否定しようとした。
「そ、そういう”可愛い”とはまた違うんです!玄蕃さんの姿は単純に可愛いんですけども、非力な存在もまた可愛くて…」
「……ブレキ人とエン人が力比べしたら、どっちが勝つんだ?」
大也の素朴な疑問に、先斗とビュンディーが「エン人だ」と即答した。恥ずかしそうに柚葉は俯き、玄蕃は拗ねているが少し口元を綻ばせている。苦笑していた。
「で、でも、カッコいいのは…本当に、その……特定の人だけですから…」
「…」
「…私、玄蕃さんに悪戯っぽい表情でからかわれると…良い意味で、困ります。ドキドキします。他の人にされても、そんなこと思いません」
「つまり?」
「……玄蕃さんは、特別な人です」
彼女に言わせるだけ言わせて満足したのか、玄蕃は「私も同じ気持ちだ」と満足げに笑った。
「ず、ずるいです!私ばっかり、こんなに恥ずかしくて…!」
「そうさ、私はずるい男なんだよ」
「うう~……!」
「……すごい。真冬に食べるおでんみたいに熱々……」
「…調達屋は、気に入った相手には随分と甘くなるんだな……」
「今の玄蕃…俺も割と初めて見る顔をしているぞ」
未来、射士郎、大也が二人の熱い空気にあてられる。恋愛に対してそれなりに理解のある三人は「ああ、この二人は付き合うとバカップルになるのか」と受け流していた。ビュンディーはネタ帳を持って興奮した様子でメモをしており、ブンドリオや先斗、錠といった色恋に疎い面子は首を傾げている。
「…何だいその手は」
「…触っても、良いでしょうか」
「構わないが…」
「じゃあ遠慮なく…」
玄蕃がかがむと、柚葉は耳の付け根をもふ…と触り始めた。優しく撫で始めた手つきは段々と遠慮なくなっていき、最終的には動物を扱うようにわしゃわしゃと白い毛並みを堪能し始めた。
「…ブレキ人の価値観ではセクハラにならないのか?」
「…耳のあたりは、少しなるね」
「えっ」
「構わないよ、恋人同士で同意の下なのだから」
「うっ…!」
そう言われた瞬間パッと手を離し、胸のあたりを押さえる柚葉。改めて恋人、という言葉を聞いて恥ずかしくなったらしい。
「…私だけ触られるのは不公平じゃないかい?」
「え!?……私も、触られるんですか?」
「ストッーープ!!そういうのは二人きりの時にやって!!」
良くない気配を察した未来が二人の間に入った。残念そうに玄蕃は地球人の擬態へと戻り、一瞬元の姿に戻りかけていた柚葉も耳ヒレが消えていく。
「でも、こうやって見ると玄蕃のブレキ人の姿って少女漫画に出て来るイケメン神様みたいだよね」
「イケメン…神様…?」
「ほら、ある日突然神様の花嫁に選ばれちゃいましたみたいなやつ!」
「ああ~…」
「それで通じるのかい、柚葉」
確かにゲンバードの姿は、服装こそ現代的だが和服を着れば和風ファンタジーに出てきそうな出で立ちではあった。少女漫画を読み漁っていた柚葉はうんうんと頷き、着物姿のゲンバードを想像してまた静かに自爆する。
「ご利益ありそうですよね、ゲンバードさんの姿って」
「錠。君までそんなことを言い出すのかい?」
「す、すみません」
「いや、私は構わないんだが…」
そんなに変なのだろうかと玄蕃は自分の耳を触る。彼にとってはむしろこれが本来の姿で、玄蕃の姿こそが偽りの姿だ。いくら宇宙人といえども、コスプレの一言で済ませられる範疇なのではないだろうかと彼なりには思っていたのである。
「柚葉は…魚だけど、人魚って感じじゃないね」
「どっちかっていうと半魚人じゃ」
「コラ先斗!」
「い、いえ、本当のことですから。進化の過程では所謂人魚の姿もあったんですけど、やっぱり二足歩行になっちゃったみたいなんです」
「へ~…」
「でも、私はこの姿で良かったなって思います。だって足があるのなら、声を失うことも、好きな人と離れ離れになることもありませんから」
そう言って彼女は笑った。柚葉にとっては軽いジョークのつもりだったが、過去が過去なだけに正直あまり笑えなかった。反応に困っている一同を差し置いて、当事者である玄蕃はというと、少し真面目な顔をしている。
「そうだね。私も、もう大事な人を失うのは御免だ」
「……私も、そう思います」
故郷を奪われた玄蕃。ブレキ人の友を奪われた柚葉。事情は違えど、何かしら共通するものがあった。お互いの手に触れ、少しだけ指を絡ませ、また離れていく。遠ざかっていく指を愛おしげに玄蕃は見つめた。
「あ、でも…私は玄蕃さんの姿も、ゲンバードさんの姿も可愛くてカッコいいと思っていますよ」
「…柚葉の言う”可愛い”は、大体の人間に言えることだろう?」
「えっ」
自分に向けられる「可愛い」という感情は自分だけのものではない──と玄蕃は言いたいようで、少しむくれている。そんな姿も可愛い、と柚葉は所謂胸がキュンとしたが慌てて否定しようとした。
「そ、そういう”可愛い”とはまた違うんです!玄蕃さんの姿は単純に可愛いんですけども、非力な存在もまた可愛くて…」
「……ブレキ人とエン人が力比べしたら、どっちが勝つんだ?」
大也の素朴な疑問に、先斗とビュンディーが「エン人だ」と即答した。恥ずかしそうに柚葉は俯き、玄蕃は拗ねているが少し口元を綻ばせている。苦笑していた。
「で、でも、カッコいいのは…本当に、その……特定の人だけですから…」
「…」
「…私、玄蕃さんに悪戯っぽい表情でからかわれると…良い意味で、困ります。ドキドキします。他の人にされても、そんなこと思いません」
「つまり?」
「……玄蕃さんは、特別な人です」
彼女に言わせるだけ言わせて満足したのか、玄蕃は「私も同じ気持ちだ」と満足げに笑った。
「ず、ずるいです!私ばっかり、こんなに恥ずかしくて…!」
「そうさ、私はずるい男なんだよ」
「うう~……!」
「……すごい。真冬に食べるおでんみたいに熱々……」
「…調達屋は、気に入った相手には随分と甘くなるんだな……」
「今の玄蕃…俺も割と初めて見る顔をしているぞ」
未来、射士郎、大也が二人の熱い空気にあてられる。恋愛に対してそれなりに理解のある三人は「ああ、この二人は付き合うとバカップルになるのか」と受け流していた。ビュンディーはネタ帳を持って興奮した様子でメモをしており、ブンドリオや先斗、錠といった色恋に疎い面子は首を傾げている。