First Contact
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学園の制服は、皆新調したばかりだからまだまだ体に馴染んでいるとは言えないが
それでも煉獄くんはその特異な髪色にも関わらず、
制服を自然と着こなしているように見えていた。
他のクラスメイトの男の子たちは、ほんの数週間まで
Tシャツに短パンといった服装の小学生だったことを思い起こさせるくらい
正直まだまだ制服に着られている感が強いのに。
煉獄くんはそんな周りの子たちとは全く異なって見えて、
小学生の頃の煉獄くんってどういう服を着ていたんだろう…と
興味を持ってしまったほどだ。
だが、そう感じていた制服姿より更に今の道着姿の方が馴染んでいる。
何だか…
「百戦錬磨の剣士みたい…」
「!?」
「…。」
「…。」
ぼうっと煉獄くんの道着姿を眺めていたら
こちらを見ている煉獄くんの目が大きく開かれ
その瞳に傾いた黄金色の陽が反射してキラキラと光った。
(キレイな瞳…)
「っはは!百戦錬磨とは!瀬尾、それは言い過ぎだな!」
吸い込まれるように、その輝く瞳を見ていたら
突然煉獄くんが目を細めて笑い出した。
(いいすぎ…?…っ!?)
「っえ!私、今、口に出してた!?!?」
心の中で思っただけだと思っていた台詞を
どうやら口に出していたようで、カァッと頬が熱くなる。
クラスメイトになって1週間と少し。
これが初めての会話だったのに、ぼうっとしてしまったせいで
そんなことを口走ってしまうなんて…
変な奴だと思われたかも知れないと澪は何だか泣きたくなった。