花色の笑み
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「…さま、…にいさま!」
廊下の最奥にあるその部屋に
吸い寄せられるように近付いた際に聞こえた、
その押し殺した叫びに
胸が刺されたように痛む。
その部屋は
処置の施しようがない者たちを収容する部屋だ。
「にいさま!」
入り口から中を覗くと、
先ほどの少女が寝台に横たわった隊士に必死に声を掛けている。
だが、この部屋にいるということは彼はもう…
「…っ、にいさまっ…、」
(姉さんっ…、姉さん!)
その姿が数日前の自分に重なって見えて
息が詰まる。
呼吸、呼吸をしなければ…全集中の呼吸を…
「…っせ、…」
「「…!」」
「にいさま!?」
「、るせ、って…ぅっ、…み、耳元で…さけぶんじゃねぇよ…」
「に、にいさまっ…!」
寝台の上の隊士が目を開き、少女の方に顔を向ける。