甚三紅の想紅
お名前の設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「だが!」
「?」
そういえば最近はなかなか友人とゆっくり話す
時間も取れていなかったな、とぼんやり思っていると
「俺はいつも君には幸せでいてもらいたいんだ!澪!」
力強くそう宣言する杏寿郎さんを見遣る。
と、その手に握っている物が目に入ってしまい、
思わず目が細まる。
「そうお思いでしたら、その木刀を今すぐ床に置いて下さいな杏寿郎さん。あなた今、右腕を骨折しているんですからね。あなたが今一刻だけでも大人しく休んでくださったら私は幸せを感じますよ。」
「っ!よもや!気付かれてしまった!」
杏寿郎さんは先日、任務の最中に
鬼にしつこく狙われていた稀血の少年をかばい
右腕を骨折していた。
お医者様に処置されて帰宅した際には
行き合ったお義父様と
『だからお前には才能など無いと言っているんだ!これ以上無様な姿を晒す前に辞めてしまえ!』
『はい!これから益々精進致します!!』
という全く嚙み合わない親子喧嘩を披露していた。
それにしても、その状態の腕で
結局は杏寿郎さんが鬼の頸を斬ったというのだから
恐れ入る。
もちろん、無茶をした分
怪我の治りは遅くなるようで
お医者様からは安静を厳命されている。
だと言うのに、
その手の木刀を使い隠れて鍛錬をしようと
思っていたのだろう。
その前に、三河屋さんとの会話を聞いて
そのまま木刀を隠すのを忘れてこちらへ来てしまったようだ。