青鈍の光
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翌朝、俺が目覚めると
すでに隣の布団はもぬけの殻で。
開け放されたままの障子からだけでなく
部屋のあちこちから燦燦と光が降り注いでいた。
そして、杏寿郎はちょうど開け放たれた障子から見える
庭で木刀を振るっていた。
「あねうえー!せんもやります!」
庭の端の方から幼子が駆けていく方向を見て、一瞬身体が強張る。
…昨日の女の子だ。
「おはよう、千寿郎。お手伝いしてくれるのは嬉しいけど、ここはもうそろそろ終わるから」…終わったら一緒にお義母様にお茶をお届けしましょう。ね?」
「はい!」
「よし!それまで千寿郎もここで兄と鍛錬だ!」
「はい!」
三人が三人とも、満面の笑みで
明るい陽の下にいる。
これまで見たことがない光景だった。
温かい光のようなその光景に、
強張っていた身体は少しずつ緩む。
「もう少し腕を高く上げて振りおろすんだ、千寿郎!こうだ!」
「はい!」
「うむ、いいぞ!その調子で頑張れ!!…さて、…!?…むぅ、」
「杏寿郎さん、先ほどは千七百八まで数えていましたよ。」
「!…よもや、よく分かったな、澪!ありがとう!…千七百九!千七百十!」
あぁ…、
なんて眩しい…。