躑躅の純真
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「ご馳走様でした。」
「ごちそうさまでした!」
「うむ、馳走になった!」
「…お粗末様でございました。」
杏寿郎につられるように、
久しぶりにめいっぱい食べた蜜璃は
満腹の満足感をもって食事を終えた。
すると、目の前に澪と並んで食事をしていた
杏寿郎が蜜璃に向かってにこやかに告げる。
「いやはや、君も実に気持ちの良い食べっぷりだったな!」
ぺしっ
「?なんだ、澪!」
「…女子の食事量に言及するなど配慮に欠けております。」
「?俺は褒めているのだが!」
「…ふぅ、全く…そういうところですよ、杏寿郎さん。蜜璃さん、すみません。」
「いえ、あのっ…私、小さい頃からすごく良く食べるんです。お恥ずかしいんですけどっ…」
「恥ずかしいだなんて…身体が必要としているということなのですから気にすることないですよ。」
「うむ!身体のためには、食も大事だからな!」
「澪さん、煉獄さん…っ。…ありがとうございますっ!…ふえぇん~~~(泣)」
自分の食べっぷりを見ても引いたりはせずに
優しい笑顔で蜜璃を見ている澪と杏寿郎を見て
蜜璃は安心感から泣き出してしまった。
「…ひぐっ…うぇっ…澪さん、煉獄さんっ、私の話、聞いてもらえますかっ!?」
そう言って、蜜璃は最近あった出来事を二人に話す。
お見合いで髪の色や、力の強さ、大食いなことを蔑まれたこと。
それからは髪を染め粉で黒に染め、
食べる量を減らして常に空腹の状態で過ごしていること。
力が強いこともとても気を付けて隠していること。
そのおかげで、結婚してくれると言ってくれる人が現れたこと。
でも、このままで良いのか?と悩んでいること。
澪も杏寿郎も、静かに真剣に蜜璃の話を聞いてくれた。