円満な別れ
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約束の恋人_円満な別れ
「「「澪、澪、澪、澪~~~~~~~っ!!!」」」
「?…わ、みんな、どうしたの?すごい勢いだね。」
「っど、ど、…ぜぇはぁっ…」
「ちょっ、ちょっと待っ…はぁはぁ」
「う、うん。大丈夫…?」
そう言って澪は首を傾げる。
「…っく!あざと可愛いなっ!…はぁはぁ。」
「いや、澪の場合っ…て、天然でやってんの。それが怖いとこだわ、ほんとっはぁっ…」
「はぁっ…、ちょっと澪!聞いたわよ、山田くんから!」
「やまだ…?」
誰のことだ?という風に目をパチパチと瞬かせる澪に、
友人たちはくわっと詰め寄る。
「さっき澪に告白した外部編入生よ!筍組の!!」
「…あぁ!あの人、山田くんって名前だったのね。」
「何よ、あいつ告白したくせに名乗ってもないわけ!?ってそうじゃない!」
「ねぇ、皆…、ちょっと話伝わるの早すぎない?その、山田くん…?と話をしてから30分ちょっとしか経ってないよ?」
「当り前でしょうが!こんな衝撃的な話!!」
「そうよ!!」
「その話聞いて、すぐここに来たのっ!!」
「…衝撃的な話…?」
「「「澪っ!煉獄くんと別れたの!?!?」」」
「!…え、えっと、どうして…」
「だって!澪、これまで玉砕覚悟というか…ある意味度胸試しみたいな感覚で告白されてた時はいつも『彼氏がいるから』って断ってたじゃない!」
「それなのに今日は山田くんのこと『よく知らないから』って言って断ったんでしょ!?」
「あぁ…なるほど~…。(そういうところでバレたのかぁ…)」
「『なるほど~』じゃなくて!どうなのよ、澪!!」
「…ねぇ、そんなことより見て見て、皆。今年もチューリップ、きれいに咲いたと思わない?」
「「「澪っ!!!」」」
「おい、煉獄いたかっ!?」
「いたぞ!」
「けど、あいつ話しかけても全然反応しねぇ!」
「くそっ今日に限ってゾーン入ってる日かよ!」
「いや、あいつ部活中は8割方そんな感じだろーが。」
バタバタバタッ
「ぉい!最新情報、最新情報!女子たちが澪に確認したら、やっぱ別れてたって!!」
「「「なにぃっ!?」」」
「マジかよ!なんで!」
「いや、別れたタイミングも理由も全部『秘密』って言われたって」
「はぁ!?でもあいつら、別にずっと普通に接してたよな?」
「オレ、3日前に話してるところ見たぞ?」
「「「「…一体何で別れたんだ…??」」」」
*****************************
「なんだ!ずいぶん騒がしいと思っていたら、それで皆集まっていたのか!」
「煉獄、お前騒がしいことには気が付いてたのかよ!話しかけても全然反応しなかっただろう!?」
「話しかけていたのか?それはすまなかったな!道場内の空気がザワザワと騒がしかったことは何となく気付いてはいたんだが、話しかけられていることまでは気付かなかった!」
「ったく、相変わらずだなぁ。そんで、本当の話なのかよ?澪と別れたっていうのは。」
「ん?そうだな、もう澪は彼女ではなくて友達だな!」
「な、なんで別れたんだ!?仲良かったよな!?いつの間にかケンカしてたのか?」
「いや、ケンカはしてないぞ!」
「だったら何が原因で別れたんだよ!?澪は『秘密』だって言ってたみたいだけど…」
「ふむ…そうか、なら俺も『秘密』だな!」
「なんだよ、ソレ!」
「というかそろそろ帰らせてもらっていいか?今日は母に頼まれて帰りにスーパーに寄って帰らなくてはならないんだが、急がねばもう閉まってしまいそうな時間だ!ではな、皆、また明日!」
「あっおい!…全く何なんだよ、結局何にも分からず仕舞いだったな?」
「まぁそもそもあの2人がケンカなんてしてるところ想像もつかないから、ケンカしたわけじゃないだろうとは思ってたけどなぁ…。」
「ていうか澪も煉獄もいつも通りすぎじゃね?ケンカ別れじゃないならどっちかがフッたってことだろうけど、それにしてはどっちも全然落ち込んでいる素振りもないし…何ていうか…円満な別れ?」
「いや、円満な別れってなんだよ。円満なら普通別れねぇだろうが。」
「そりゃそうだ(笑)じゃあ一体原因は何なんだろうなぁ…?」
彼らは知らない。
否定した「円満な別れ」こそが正解だったことを。
そもそも、煉獄杏寿郎と瀬尾澪の付き合い自体、
ある意味「円満な別れ」が予定された付き合いであったことを、
誰もが知らなかった。
「「「澪、澪、澪、澪~~~~~~~っ!!!」」」
「?…わ、みんな、どうしたの?すごい勢いだね。」
「っど、ど、…ぜぇはぁっ…」
「ちょっ、ちょっと待っ…はぁはぁ」
「う、うん。大丈夫…?」
そう言って澪は首を傾げる。
「…っく!あざと可愛いなっ!…はぁはぁ。」
「いや、澪の場合っ…て、天然でやってんの。それが怖いとこだわ、ほんとっはぁっ…」
「はぁっ…、ちょっと澪!聞いたわよ、山田くんから!」
「やまだ…?」
誰のことだ?という風に目をパチパチと瞬かせる澪に、
友人たちはくわっと詰め寄る。
「さっき澪に告白した外部編入生よ!筍組の!!」
「…あぁ!あの人、山田くんって名前だったのね。」
「何よ、あいつ告白したくせに名乗ってもないわけ!?ってそうじゃない!」
「ねぇ、皆…、ちょっと話伝わるの早すぎない?その、山田くん…?と話をしてから30分ちょっとしか経ってないよ?」
「当り前でしょうが!こんな衝撃的な話!!」
「そうよ!!」
「その話聞いて、すぐここに来たのっ!!」
「…衝撃的な話…?」
「「「澪っ!煉獄くんと別れたの!?!?」」」
「!…え、えっと、どうして…」
「だって!澪、これまで玉砕覚悟というか…ある意味度胸試しみたいな感覚で告白されてた時はいつも『彼氏がいるから』って断ってたじゃない!」
「それなのに今日は山田くんのこと『よく知らないから』って言って断ったんでしょ!?」
「あぁ…なるほど~…。(そういうところでバレたのかぁ…)」
「『なるほど~』じゃなくて!どうなのよ、澪!!」
「…ねぇ、そんなことより見て見て、皆。今年もチューリップ、きれいに咲いたと思わない?」
「「「澪っ!!!」」」
「おい、煉獄いたかっ!?」
「いたぞ!」
「けど、あいつ話しかけても全然反応しねぇ!」
「くそっ今日に限ってゾーン入ってる日かよ!」
「いや、あいつ部活中は8割方そんな感じだろーが。」
バタバタバタッ
「ぉい!最新情報、最新情報!女子たちが澪に確認したら、やっぱ別れてたって!!」
「「「なにぃっ!?」」」
「マジかよ!なんで!」
「いや、別れたタイミングも理由も全部『秘密』って言われたって」
「はぁ!?でもあいつら、別にずっと普通に接してたよな?」
「オレ、3日前に話してるところ見たぞ?」
「「「「…一体何で別れたんだ…??」」」」
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「なんだ!ずいぶん騒がしいと思っていたら、それで皆集まっていたのか!」
「煉獄、お前騒がしいことには気が付いてたのかよ!話しかけても全然反応しなかっただろう!?」
「話しかけていたのか?それはすまなかったな!道場内の空気がザワザワと騒がしかったことは何となく気付いてはいたんだが、話しかけられていることまでは気付かなかった!」
「ったく、相変わらずだなぁ。そんで、本当の話なのかよ?澪と別れたっていうのは。」
「ん?そうだな、もう澪は彼女ではなくて友達だな!」
「な、なんで別れたんだ!?仲良かったよな!?いつの間にかケンカしてたのか?」
「いや、ケンカはしてないぞ!」
「だったら何が原因で別れたんだよ!?澪は『秘密』だって言ってたみたいだけど…」
「ふむ…そうか、なら俺も『秘密』だな!」
「なんだよ、ソレ!」
「というかそろそろ帰らせてもらっていいか?今日は母に頼まれて帰りにスーパーに寄って帰らなくてはならないんだが、急がねばもう閉まってしまいそうな時間だ!ではな、皆、また明日!」
「あっおい!…全く何なんだよ、結局何にも分からず仕舞いだったな?」
「まぁそもそもあの2人がケンカなんてしてるところ想像もつかないから、ケンカしたわけじゃないだろうとは思ってたけどなぁ…。」
「ていうか澪も煉獄もいつも通りすぎじゃね?ケンカ別れじゃないならどっちかがフッたってことだろうけど、それにしてはどっちも全然落ち込んでいる素振りもないし…何ていうか…円満な別れ?」
「いや、円満な別れってなんだよ。円満なら普通別れねぇだろうが。」
「そりゃそうだ(笑)じゃあ一体原因は何なんだろうなぁ…?」
彼らは知らない。
否定した「円満な別れ」こそが正解だったことを。
そもそも、煉獄杏寿郎と瀬尾澪の付き合い自体、
ある意味「円満な別れ」が予定された付き合いであったことを、
誰もが知らなかった。