約束の日
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約束の恋人_約束の日
「約束の日、だね。杏寿郎くん。」
「…あぁ!澪。…君には本当に感謝している!だが…、やはり君を友人以上に思うことはできない。…すまない。」
「…そっか。…わかった。長い間私の我がままを聞いてくれて、本当にありがとう。」
そう言って澪が深々と頭を下げると、絹糸のような黒髪がサラサラっと
肩から落ちる。
「いや、顔を上げてくれないか!この1年半俺もとても楽しかったし、ある意味でとても助かっていたことも事実だ!」
「そう言ってもらえると、私も少し気持ちが軽くなるかな。無茶なお願いを聞いてくれて本当にありがとう。」
「俺も助かった部分があると言ったろう?それに…気持ちに応えることが出来ないのは申し訳ないが、君の気持ちは嬉しかった!だから、もう御礼を言うのは無しだ!」
「ふふっ…分かった。」
「友人以上に想うことはできなかったが、これからも友人として親しくしてくれると嬉しい!」
「…うん。ありがとう、杏寿郎くん。私、不器用だから少しぎこちない態度になってしまうかもしれないけど…ごめんね。」
「君を不器用だと思ったことは無いが、承知した!」
「なるべく早く普通に接することができるように頑張るね。じゃあ…これからはお友達だから…例の件ももう意識してくれなくて大丈夫だからね?」
「例の件…?」
「あの約束の内容のことだよ。3つだけ意識してやってねってお願いした…」
「…あぁ!あれか!はははっ最近はすっかり意識していなかったようだ、すまない!」
「っ、…そ、れは…、…。いえ、何でもない。…杏寿郎くん、最後にもう1つだけ我がままを言ってもいいかな?」
「ん?なんだ!」
「制服…きっと千寿郎くんが数年後に使うんだと思うけど。第二ボタン。もらえないかな?と思って…この1年半の想い出に。」
「なんだ、そんなことか!構わないぞ、ボタンは予備を母に付け直してもらうからな!(ブチっ)」
「…ありがとう、大事にするね。」
「また礼を言ったな!」
「あ…。ふふっ、これは今起きたことへのお礼だもん、見逃して。…それじゃあ、杏寿郎くん。卒業おめでとう!また新学期でね。」
「あぁ、君も卒業おめでとう!澪!良い春休みをな!」
そうして、キメツ学園中等部卒業式の日。
人知れず、ひと組のカップルが別々の道を歩むことを決めた。
「約束の日、だね。杏寿郎くん。」
「…あぁ!澪。…君には本当に感謝している!だが…、やはり君を友人以上に思うことはできない。…すまない。」
「…そっか。…わかった。長い間私の我がままを聞いてくれて、本当にありがとう。」
そう言って澪が深々と頭を下げると、絹糸のような黒髪がサラサラっと
肩から落ちる。
「いや、顔を上げてくれないか!この1年半俺もとても楽しかったし、ある意味でとても助かっていたことも事実だ!」
「そう言ってもらえると、私も少し気持ちが軽くなるかな。無茶なお願いを聞いてくれて本当にありがとう。」
「俺も助かった部分があると言ったろう?それに…気持ちに応えることが出来ないのは申し訳ないが、君の気持ちは嬉しかった!だから、もう御礼を言うのは無しだ!」
「ふふっ…分かった。」
「友人以上に想うことはできなかったが、これからも友人として親しくしてくれると嬉しい!」
「…うん。ありがとう、杏寿郎くん。私、不器用だから少しぎこちない態度になってしまうかもしれないけど…ごめんね。」
「君を不器用だと思ったことは無いが、承知した!」
「なるべく早く普通に接することができるように頑張るね。じゃあ…これからはお友達だから…例の件ももう意識してくれなくて大丈夫だからね?」
「例の件…?」
「あの約束の内容のことだよ。3つだけ意識してやってねってお願いした…」
「…あぁ!あれか!はははっ最近はすっかり意識していなかったようだ、すまない!」
「っ、…そ、れは…、…。いえ、何でもない。…杏寿郎くん、最後にもう1つだけ我がままを言ってもいいかな?」
「ん?なんだ!」
「制服…きっと千寿郎くんが数年後に使うんだと思うけど。第二ボタン。もらえないかな?と思って…この1年半の想い出に。」
「なんだ、そんなことか!構わないぞ、ボタンは予備を母に付け直してもらうからな!(ブチっ)」
「…ありがとう、大事にするね。」
「また礼を言ったな!」
「あ…。ふふっ、これは今起きたことへのお礼だもん、見逃して。…それじゃあ、杏寿郎くん。卒業おめでとう!また新学期でね。」
「あぁ、君も卒業おめでとう!澪!良い春休みをな!」
そうして、キメツ学園中等部卒業式の日。
人知れず、ひと組のカップルが別々の道を歩むことを決めた。
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