約束の終わりとその代償
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約束の恋人_約束の終わりとその代償
高等部へ進級してからもう少しで1ヶ月。
数週間前に学年中を駆け巡った衝撃のニュースは、
謎を残しながらも徐々に騒ぎが終息していった。
「ん?…澪!おはよう!」
「!びっくりした…(笑)おはよ、煉獄くん。」
「っ、…ぁあ。澪は今日、園芸部の当番の日か?」
「うん、そう。今、花壇の水やりが終わったところだよ。」
「そうか!もうそろそろ、チューリップが咲く頃だろう?」
「あはは!もうチューリップは咲き終わっちゃったよ~今はもう球根。」
「む、よもや…そうなのか、花の時期を見逃してしまった!」
「今は夏に向けてミニトマトを植えたんだよ。」
「そうか!それは夏の収穫が楽しみだな!」
「ふふっ、うん。…あ、予鈴だ。じゃあまたね、煉獄くん。部活頑張ってね。」
「あぁありがとう!またな、澪!」
「…何首捻ってるんだ、煉獄?」
煉獄と澪が話終えるまで、
側で待っていた部活仲間かつクラスメイトが声を掛ける。
「あぁいや…時が経つのは早いものなのだなと思ってな!」
「は?何の話だよ…」
「あと、澪に苗字で呼ばれることになかなか慣れない!」
澪はあの卒業式以降、呼び方を名前から苗字に変えていた。
杏寿郎が自分も変えた方が良いか?と問うと、
私のことを名前で呼ぶ男子生徒はたくさんいる
(瀬尾という苗字の生徒が同じ学年にもう1人いるのだ)
から特に気にする必要ないと澪が答えるので、
杏寿郎はこれまで通り名前で呼んでいる。
「…ぅおい!返事に困る話題ぶっこんでくるなよ!」
「む?困るのか?」
「困るだろうが!こっちが何聞いたって別れた理由は言わないくせに!」
「そうか!それはすまなかったな!さぁ行こう!授業に遅れてしまうぞ!」
「お前が立ち止まって澪と話してたんだろ!?ったく…」
教室に向かいながら、杏寿郎は先ほど澪がやってきた方向を見る。
その方向には澪を含め、園芸部が世話をしている花壇があった。
来年の春、咲くのが楽しみだと言いながら
澪がその花壇にチューリップの球根を植えていたのは、
少し肌寒くなってきた晩秋の頃だったな、と思い出す。
冬服の制服から出た真白い手を土で汚しながら作業をしている澪を見て、
手が寒そうだと思ったことも思い出しながら、
澪に丹念に世話をされ、
きれいな花を咲かせたであろうチューリップの花を見ることが出来なかったのは残念だな、
と杏寿郎は思った。
高等部へ進級してからもう少しで1ヶ月。
数週間前に学年中を駆け巡った衝撃のニュースは、
謎を残しながらも徐々に騒ぎが終息していった。
「ん?…澪!おはよう!」
「!びっくりした…(笑)おはよ、煉獄くん。」
「っ、…ぁあ。澪は今日、園芸部の当番の日か?」
「うん、そう。今、花壇の水やりが終わったところだよ。」
「そうか!もうそろそろ、チューリップが咲く頃だろう?」
「あはは!もうチューリップは咲き終わっちゃったよ~今はもう球根。」
「む、よもや…そうなのか、花の時期を見逃してしまった!」
「今は夏に向けてミニトマトを植えたんだよ。」
「そうか!それは夏の収穫が楽しみだな!」
「ふふっ、うん。…あ、予鈴だ。じゃあまたね、煉獄くん。部活頑張ってね。」
「あぁありがとう!またな、澪!」
「…何首捻ってるんだ、煉獄?」
煉獄と澪が話終えるまで、
側で待っていた部活仲間かつクラスメイトが声を掛ける。
「あぁいや…時が経つのは早いものなのだなと思ってな!」
「は?何の話だよ…」
「あと、澪に苗字で呼ばれることになかなか慣れない!」
澪はあの卒業式以降、呼び方を名前から苗字に変えていた。
杏寿郎が自分も変えた方が良いか?と問うと、
私のことを名前で呼ぶ男子生徒はたくさんいる
(瀬尾という苗字の生徒が同じ学年にもう1人いるのだ)
から特に気にする必要ないと澪が答えるので、
杏寿郎はこれまで通り名前で呼んでいる。
「…ぅおい!返事に困る話題ぶっこんでくるなよ!」
「む?困るのか?」
「困るだろうが!こっちが何聞いたって別れた理由は言わないくせに!」
「そうか!それはすまなかったな!さぁ行こう!授業に遅れてしまうぞ!」
「お前が立ち止まって澪と話してたんだろ!?ったく…」
教室に向かいながら、杏寿郎は先ほど澪がやってきた方向を見る。
その方向には澪を含め、園芸部が世話をしている花壇があった。
来年の春、咲くのが楽しみだと言いながら
澪がその花壇にチューリップの球根を植えていたのは、
少し肌寒くなってきた晩秋の頃だったな、と思い出す。
冬服の制服から出た真白い手を土で汚しながら作業をしている澪を見て、
手が寒そうだと思ったことも思い出しながら、
澪に丹念に世話をされ、
きれいな花を咲かせたであろうチューリップの花を見ることが出来なかったのは残念だな、
と杏寿郎は思った。