灰梅の願い
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灰梅の願い
煉獄さんの鎹烏に導いてもらい、煉獄さんの生家を訪れた。
訪れた早々、煉獄さんのお父上を頭突いてしまうという失態をやらかしたけど…っ
いやっ!いくら煉獄さんのお父上とは言えあの言葉はない!
それに千寿郎君にまで手をあげて…、俺は悪くないっ!…と思う!
「いや、良くないですよ。」
「!?!?…すみません…(土下座)。」
だけど、千寿郎君にたしなめられてしまった。自分よりも年下の男の子にたしなめられるだなんて、長男として面目ない…。
何はともあれ、煉獄さんの最後の言葉を伝えることが出来て本当に良かった。
お父上には俺がやらかしてしまったせいで、直接伝えることはできなかったし
ヒノカミ神楽については何も分からなかったけど
千寿郎君に言葉は託したし、歴代炎柱の書を確かめて分かったことがあれば連絡をもらえると約束もしてくれた。
あとは、早めに蝶屋敷に戻らないと!
「あの…炭治郎さん。兄は…兄が言葉を遺したのは、僕と父だけでしょうか?」
「え…?そうだったと思いますけど…。」
「そう、ですか…。」
煉獄さんにそっくりな千寿郎くんの眉が、しょんぼりと下がる。
…スン
これは…戸惑い、困惑?の香りか?
「何か…?」
「いえ、その…義姉上に。何かお言葉を遺されていたのでは、と思いまして…」
「え!煉獄さんにはご姉妹が!?」
「あぁ、いえ。義姉上は…澪さんは、兄の妻で」
「えぇえええぇぇぇぇっ!?!?れ、煉獄さんはごけっご結婚されていたんですか!?」
なんてことだ!
奥様がいらっしゃったなんて…
考えても仕方ないとは言え、やっぱり俺がもっと強ければ…
煉獄さんは家族のもとに帰ることができたはずなのに…
「炭治郎さん?大丈夫ですか…?」
「すみません、本当に。俺が力足らずで」
「いえ、それは。先ほども申し上げた通り、気にしないで下さい。そのように気にしてしまう方が兄の本意ではないと思いますので」
「…分かりました。では、ぜひ奥様にも煉獄さんの最後を伝えさせて下さい!」
ん?でも…千寿郎君とお父上には伝言を遺されているのに
奥様に対しては伝言が無かったことを伝えなければならないのか!?
そ、それは少々気まずいぞ…!
どうする、炭治郎!いや、しかし…!
「それが…澪さんはもうこの家にいらっしゃらないのです。」
「え…!?」
俺が汗をかきながら、心の中で葛藤していると
千寿郎君はますますその眉を下げて、うつむいてしまっている。
哀しい、寂しい匂いだ。
「いらっしゃらない?」
「はい。兄の葬儀が終わった後、父が『出ていけ!』と…追い出してしまわれて」
「なんですって!?」
煉獄さんの鎹烏に導いてもらい、煉獄さんの生家を訪れた。
訪れた早々、煉獄さんのお父上を頭突いてしまうという失態をやらかしたけど…っ
いやっ!いくら煉獄さんのお父上とは言えあの言葉はない!
それに千寿郎君にまで手をあげて…、俺は悪くないっ!…と思う!
「いや、良くないですよ。」
「!?!?…すみません…(土下座)。」
だけど、千寿郎君にたしなめられてしまった。自分よりも年下の男の子にたしなめられるだなんて、長男として面目ない…。
何はともあれ、煉獄さんの最後の言葉を伝えることが出来て本当に良かった。
お父上には俺がやらかしてしまったせいで、直接伝えることはできなかったし
ヒノカミ神楽については何も分からなかったけど
千寿郎君に言葉は託したし、歴代炎柱の書を確かめて分かったことがあれば連絡をもらえると約束もしてくれた。
あとは、早めに蝶屋敷に戻らないと!
「あの…炭治郎さん。兄は…兄が言葉を遺したのは、僕と父だけでしょうか?」
「え…?そうだったと思いますけど…。」
「そう、ですか…。」
煉獄さんにそっくりな千寿郎くんの眉が、しょんぼりと下がる。
…スン
これは…戸惑い、困惑?の香りか?
「何か…?」
「いえ、その…義姉上に。何かお言葉を遺されていたのでは、と思いまして…」
「え!煉獄さんにはご姉妹が!?」
「あぁ、いえ。義姉上は…澪さんは、兄の妻で」
「えぇえええぇぇぇぇっ!?!?れ、煉獄さんはごけっご結婚されていたんですか!?」
なんてことだ!
奥様がいらっしゃったなんて…
考えても仕方ないとは言え、やっぱり俺がもっと強ければ…
煉獄さんは家族のもとに帰ることができたはずなのに…
「炭治郎さん?大丈夫ですか…?」
「すみません、本当に。俺が力足らずで」
「いえ、それは。先ほども申し上げた通り、気にしないで下さい。そのように気にしてしまう方が兄の本意ではないと思いますので」
「…分かりました。では、ぜひ奥様にも煉獄さんの最後を伝えさせて下さい!」
ん?でも…千寿郎君とお父上には伝言を遺されているのに
奥様に対しては伝言が無かったことを伝えなければならないのか!?
そ、それは少々気まずいぞ…!
どうする、炭治郎!いや、しかし…!
「それが…澪さんはもうこの家にいらっしゃらないのです。」
「え…!?」
俺が汗をかきながら、心の中で葛藤していると
千寿郎君はますますその眉を下げて、うつむいてしまっている。
哀しい、寂しい匂いだ。
「いらっしゃらない?」
「はい。兄の葬儀が終わった後、父が『出ていけ!』と…追い出してしまわれて」
「なんですって!?」