楝の温もり
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楝の温もり
「任務、お疲れさまでしたね。煉獄さん。」
「いや!こちらこそ澪が世話になったな!胡蝶!」
細君を迎えにきた任務明けの同僚の腕に、包帯を巻きながら声をかける。
「それにしても煉獄さんが怪我をするなんて、それほど力を持った鬼が…?」
「そういうわけではない!ただ、襲われていた女児が稀血であったようでな!隠や他の隊士に任せられず、抱えながら屠ったものだから多少手こずった!」
「そうでしたか、…その子は?」
「近くに藤の家紋の家があったゆえ、そちらに預けている!」
「それは良かったです。」
そう言って、笑みを深めると
きゅっ
と最後に強めに包帯を締める。
「ぃっ、…!」
「あら、炎柱ともあろう方がこれくらいで声を出すだなんて、いくら昼日中とはいえちょっと気を抜きすぎなんじゃないですか?煉獄さん。」
「っいかにも、不甲斐なし!!」
同僚の前であれば、更に日が射し込むこの部屋であれば
気を抜いていたとしても当然なのに、
私の嫌味を真っ直ぐ受け止め笑いながら言葉を返す彼が眩しくて
少し目を細める。
「声が大きいです。」
「よもや!すまないな!!」
「反省しているなら声を落とすなど行動で示して下さい。」
「うむ!!時に胡蝶!何をそんなに怒っている?」
「!!」
そう指摘されて、顔が微笑みのまま固まるのを自覚する。
目の前のこの人は、
つい最近、炎柱に就任したこの同僚は、
声が大きく、いつでも歯切れのよい話し方でざっくりと話を進めていく性質があるので
大雑把に見られがちだが、
その実、とても鋭い観察眼を持ち、人の心の機微にも敏い。
誤魔化そうとしたって、それにも気付かれるだろう。
(まったく…。どこかの無神経な男に爪の垢でも飲ませてやりたいくらいですね。)
目の前の男を陽としたら真逆の陰でしかない同僚の男の顔を思い浮かべながら
ため息を吐く。
「任務、お疲れさまでしたね。煉獄さん。」
「いや!こちらこそ澪が世話になったな!胡蝶!」
細君を迎えにきた任務明けの同僚の腕に、包帯を巻きながら声をかける。
「それにしても煉獄さんが怪我をするなんて、それほど力を持った鬼が…?」
「そういうわけではない!ただ、襲われていた女児が稀血であったようでな!隠や他の隊士に任せられず、抱えながら屠ったものだから多少手こずった!」
「そうでしたか、…その子は?」
「近くに藤の家紋の家があったゆえ、そちらに預けている!」
「それは良かったです。」
そう言って、笑みを深めると
きゅっ
と最後に強めに包帯を締める。
「ぃっ、…!」
「あら、炎柱ともあろう方がこれくらいで声を出すだなんて、いくら昼日中とはいえちょっと気を抜きすぎなんじゃないですか?煉獄さん。」
「っいかにも、不甲斐なし!!」
同僚の前であれば、更に日が射し込むこの部屋であれば
気を抜いていたとしても当然なのに、
私の嫌味を真っ直ぐ受け止め笑いながら言葉を返す彼が眩しくて
少し目を細める。
「声が大きいです。」
「よもや!すまないな!!」
「反省しているなら声を落とすなど行動で示して下さい。」
「うむ!!時に胡蝶!何をそんなに怒っている?」
「!!」
そう指摘されて、顔が微笑みのまま固まるのを自覚する。
目の前のこの人は、
つい最近、炎柱に就任したこの同僚は、
声が大きく、いつでも歯切れのよい話し方でざっくりと話を進めていく性質があるので
大雑把に見られがちだが、
その実、とても鋭い観察眼を持ち、人の心の機微にも敏い。
誤魔化そうとしたって、それにも気付かれるだろう。
(まったく…。どこかの無神経な男に爪の垢でも飲ませてやりたいくらいですね。)
目の前の男を陽としたら真逆の陰でしかない同僚の男の顔を思い浮かべながら
ため息を吐く。