このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

一年生

name

all
長編の主人公名前
長編主人公苗字

1981年6月4日

不死鳥の騎士団に属する一家が、闇の帝王に襲撃されるという事件があった。
騎士団が駆けつけた時にはすでに手遅れで、家は半壊、闇の帝王に抗った父親と母親は無惨な死を遂げた。

この事件は、闇の帝王がいかに非道で残虐であるかを知らしめるには充分すぎるものだったが、
この事件が大きく報道されたのはそれだけが理由ではない。
2人の間には1人幼い娘がいた。
1歳にも満たない小さな娘が。

その娘が行方不明になったのだ。
騎士団の必死の捜索も虚しく、手掛かりは全く掴めないまま、時間だけが過ぎていき、誰もが諦めかけていた。

さらに、4ヶ月後のハロウィンの日、
闇の帝王がハリー・ポッターに打ち破られたというニュースが舞い込んできてからは、その少女は人々の記憶から徐々に薄れていき、遂には魔法省によって捜索も打ち切られた。

しかし、その8年後の

1989年6月4日

全く同じ日に、行方不明になっていた少女が魔法界から遠く離れた、マグルの街の郊外で発見されたと日刊預言者新聞が報道した。

8年間も消息不明だった少女が、どうして今頃になって発見されたのか、なぜマグルの街に身を隠していたのか、どうやって闇の帝王の襲撃を免れたのか

具体的な情報は伏せられた報道に
さまざまな憶測が飛び交っていた。

「襲撃を予期した両親がマグルの街まで避難させたのでは」
「その子自身に何かしらの力があって、危険を察知し自ら脱出したんだ」
「でもどうやって発見したんだ?捜索隊も打ち切っていたんだろう?」
「それが、その娘っ子、マグルの孤児院を魔法で全焼させたらしい。魔法省の奴らが魔力を察知して発見したんだとよ」

など、突拍子もない話から、確かな筋から得た情報だと言って囁かれた噂が、平和な日常に退屈だった人々の興味を沸かせた。

そして、その少女の引き取り先が、名門貴族であるガーネス家であった事も、注目を集めた理由の一つだった。

ガーネス家は古い歴史を持つ貴族であり、政治家を多く輩出する家系であったことから、厳格、厳正な一族としてよく知られていた。

引き取られた経緯としては、その少女の父親がガーネス家の元当主であった事、
しかし、その重圧に耐えきれずマグル生まれの魔女(少女の母親)と駆け落ち同然で家を出た為、
現在は絶縁状態となっているものの、
現当主である実弟が1番近い親類である事から、引き取らざるを得なかったようだ。

行方不明だった少女を一目見ようと、初めのうちはたくさんの報道陣がガーネス家に訪れたが、全て追い返された挙句、その後少女は一度も表に顔を出すことはなかった。



しかし、それから2年後、
ホグワーツ入学の日がやってくる。

2/3ページ
らぶ