アングレカム
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
あの島を出港して2日目の朝。
朝食を食べた私が海を眺めていると、ドレークがこちらに近付き隣に立った。
「朝はもう食べたか?」
私に話しかけるドレーク。
「うん、さっきね。」
それに頷く私。
「そうか。次の島はワノ国だ。」
「ワノ国!? そうなの!? じゃあゾロとブルックに会える!!」
そう、私たちが解散した後、ゾロはワノ国で船を降りた。彼はすぐ迷子になるなら、そのお目付役としてブルックも一緒に船を降りたのだ。
「ワノ国に、仲間が居たのか。丁度良かったな。」
「うん! あと何日くらいで着くの!?」
「2日もあれば着くはずだ。」
「分かった! ちょっと連絡してくる!」
私は女子部屋へと走り、部屋に入ると自分の電伝虫を掴む。
そしてベッドの上に座りながらあの男に電伝虫をかけた。
プルプルプル……プルプルプル……ガチャ
「おう、俺だ。」
「ゾロ? 私! 鳴海だけど! 2日後にワノ国に行く事になったから!! 予定空けといてよね!!」
「はぁ!? 2日後って、おま、今どこに居んだよ!?」
「今? 船の上!」
「船!? お前どういうことーー」
「詳しくはそっち着いたら教えるから! とりあえずブルックにもそう伝えといて! じゃあね!!」
「あ"!? おい!!」
ガチャリ
私は女子部屋から出て再び甲板に戻る。
そこにはまだドレークがいた。
彼の隣に戻れば海を見ていた視線がこちらに向く。
「ん? もう仲間に連絡してきたのか?」
「うん!」
笑顔で言う私に彼も微笑みながら問いかける。
「早いな。色々聞かれなかったか?」
「聞きたそうだったけど、着いたら話すって言っておいた。」
「はは、そうか。君の仲間が少し羨ましいな。」
「え? なんで?」
ドレークの言っている意味がよく分からず聞き返す私に、彼ははにかみながら言う。
「いや、随分と君に信頼されているな、と思ってね。」
その表情にドキリとしながらも、私は平静を装う。
「……まぁ、一緒に旅してた時間も長いしねぇ。」
「そうだな。」
そう話していれば、1人の船員がドレークを呼んだ。
「船長! 少し相談したいことが!」
「あぁ、今行く。……それじゃあ、また。」
船員に真面目な顔で短く答えたかと思えば、彼は柔らかい表情で私を一瞥して、去っていた。
「うん。」
なんだか最近、ドレークといるとドキドキする事が増えたな。
ドレークは優しいし、格好いいとも思う。
彼が私を好意的に思ってくれていることにも気づいている。
それでも、今以上の関係になるのは、怖い。
だってそうなるなら私の秘密を打ち明けないわけにはいかない。
打ち明けずに付き合うなんて、不誠実な事は彼にはしたくない。
……あぁ、そうか。
こんな事考えてる時点で、私はもう、彼のことがーー。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ゾロに連絡を入れた2日後の朝。
私達は予定通りワノ国に到着した。
船で朝食を取り、昼は皆好きなようにすることになっている。
そして夜までには戻るという約束だ。
しかし私は今日夜はゾロとブルックと飲むだろうから、それをドレークに伝えないと。
「コビー君、ドレークどこにいるか知らない?」
近くにいたコビー君に聞く。
「ドレークさんなら、まだ船長室じゃないでしょうか?」
「そうなの? 私今日の夜はゾロ達と飲むからそれを伝えたいんだけど、船長室って私が行ってもいいの?」
「全然、大丈夫ですよ! あ、それと、夜遅くなるなら今日のご飯当番の人にも伝えた方がいいかもしれません。」
「あっそっか!」
"今日の当番誰だっけ?"と私が思っていると、コビー君がそれを察知したかのように答えた。
「今日の当番はたしかひばりさんだったと思います!」
「ありがとう、コビー君! じゃあまずはひばりちゃんに伝えてこようかな!」
「はい!」
そうして女子部屋に行ってまだ準備をしている彼女に、夕食はいらないことを伝えた。
そして私は船長室に向かう。船長室は確か1番奥で、皆の部屋とは離れていたはず。
船の奥まで行き、扉の前に立ってノックをする。
すると中からいつもの聞き慣れた声が聞こえた。
「どうした。」
「あの……鳴海だけど、入ってもいい?」
私が名前を言った瞬間、中から焦ったようなドタバタとした音がする。
そしてしばしの間シーンとした後、ガチャリとドアが開いた。
「す、すまん。入っていいぞ。」
扉から顔を覗かして言う彼はいつもの目元を飾る黒いアクセサリーをしていない。
髪の毛もやや乱れている。
それにドキリとしながらも、彼の様子を伺う。
「……ほんとに大丈夫?」
「あぁ、構わない。その、ふ、服を着てなかったものだからな。」
「あぁ、そういうこと。」
さっきのは急いで服を着ている音だったのか。
そう思い、くすりと笑みが溢れる。
ドレークはそれに少し居心地悪そうにした。
彼が扉を大きく開いてくれたので、お言葉に甘えて部屋にお邪魔させてもらう。
「良かったら座ってくれ。」
そう言って彼は窓際にあるテーブルと椅子の方へ行き、椅子を引いてくれた。
しかし私は首を振る。
「ううん、ちょっと伝えたいことがあっただけだから。」
「そうなのか。どうしたんだ?」
彼は椅子に手をついたままこちらを見た。
「今日の夜なんだけど、ゾロ達と飲むと思うから帰りは遅くなると思う。それだけ伝えたくて。」
「あぁ、そういうことか。分かった。ワノ国は平和になったとは言え、気をつけて帰ってくるように。」
父親のような心配をする彼に、またもやわらってしまう。
「ふふ、うん。」
そんな私に聞きづらそうにしながらドレークが言う。
「そ、その、……ワノ国にいる仲間というのは、ロロノアと誰なんだ?」
「ん? ブルックだよ。あ、でも侍の人達とか、モモ君とか日和ちゃんにも会えたら会う予定。お菊ちゃんとか元気かなぁ。」
「そ、そうか。」
何か考える素振りを見せらドレークに、今度は私が話しかける。
「そうだ、ドレークも島には降りるんでしょ?」
「いや、俺はワノ国では下船しないことにしている。」
その言葉から、考えられる可能性は一つ。
「それって、もしかして……。」
「あぁ。スパイだったとは言え、俺はカイドウの部下としてワノ国にいた過去があるからな。俺が行けば不安になる物達が大勢いる。だから物資の調達やらは全て仲間に任せてある。俺は船番だ。」
その言葉に、少しだけ残念な気持ちになる。
着物姿のドレーク、見てみたかったな。
「そっかぁ、じゃあお土産買ってくるよ。何がいい?」
「土産か? そうだな……じゃあ……食後のデザートでもお願いしようか。」
「了解! 楽しみにしててね!」
その言葉に彼はフワリとわらって"あぁ"と答える。
「じゃ、行ってくる!」
「いってらっしゃい。」
ドレークのその言葉にむず痒さをおぼえながらも、私は船長室を出て、船を後にするのだった。
朝食を食べた私が海を眺めていると、ドレークがこちらに近付き隣に立った。
「朝はもう食べたか?」
私に話しかけるドレーク。
「うん、さっきね。」
それに頷く私。
「そうか。次の島はワノ国だ。」
「ワノ国!? そうなの!? じゃあゾロとブルックに会える!!」
そう、私たちが解散した後、ゾロはワノ国で船を降りた。彼はすぐ迷子になるなら、そのお目付役としてブルックも一緒に船を降りたのだ。
「ワノ国に、仲間が居たのか。丁度良かったな。」
「うん! あと何日くらいで着くの!?」
「2日もあれば着くはずだ。」
「分かった! ちょっと連絡してくる!」
私は女子部屋へと走り、部屋に入ると自分の電伝虫を掴む。
そしてベッドの上に座りながらあの男に電伝虫をかけた。
プルプルプル……プルプルプル……ガチャ
「おう、俺だ。」
「ゾロ? 私! 鳴海だけど! 2日後にワノ国に行く事になったから!! 予定空けといてよね!!」
「はぁ!? 2日後って、おま、今どこに居んだよ!?」
「今? 船の上!」
「船!? お前どういうことーー」
「詳しくはそっち着いたら教えるから! とりあえずブルックにもそう伝えといて! じゃあね!!」
「あ"!? おい!!」
ガチャリ
私は女子部屋から出て再び甲板に戻る。
そこにはまだドレークがいた。
彼の隣に戻れば海を見ていた視線がこちらに向く。
「ん? もう仲間に連絡してきたのか?」
「うん!」
笑顔で言う私に彼も微笑みながら問いかける。
「早いな。色々聞かれなかったか?」
「聞きたそうだったけど、着いたら話すって言っておいた。」
「はは、そうか。君の仲間が少し羨ましいな。」
「え? なんで?」
ドレークの言っている意味がよく分からず聞き返す私に、彼ははにかみながら言う。
「いや、随分と君に信頼されているな、と思ってね。」
その表情にドキリとしながらも、私は平静を装う。
「……まぁ、一緒に旅してた時間も長いしねぇ。」
「そうだな。」
そう話していれば、1人の船員がドレークを呼んだ。
「船長! 少し相談したいことが!」
「あぁ、今行く。……それじゃあ、また。」
船員に真面目な顔で短く答えたかと思えば、彼は柔らかい表情で私を一瞥して、去っていた。
「うん。」
なんだか最近、ドレークといるとドキドキする事が増えたな。
ドレークは優しいし、格好いいとも思う。
彼が私を好意的に思ってくれていることにも気づいている。
それでも、今以上の関係になるのは、怖い。
だってそうなるなら私の秘密を打ち明けないわけにはいかない。
打ち明けずに付き合うなんて、不誠実な事は彼にはしたくない。
……あぁ、そうか。
こんな事考えてる時点で、私はもう、彼のことがーー。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ゾロに連絡を入れた2日後の朝。
私達は予定通りワノ国に到着した。
船で朝食を取り、昼は皆好きなようにすることになっている。
そして夜までには戻るという約束だ。
しかし私は今日夜はゾロとブルックと飲むだろうから、それをドレークに伝えないと。
「コビー君、ドレークどこにいるか知らない?」
近くにいたコビー君に聞く。
「ドレークさんなら、まだ船長室じゃないでしょうか?」
「そうなの? 私今日の夜はゾロ達と飲むからそれを伝えたいんだけど、船長室って私が行ってもいいの?」
「全然、大丈夫ですよ! あ、それと、夜遅くなるなら今日のご飯当番の人にも伝えた方がいいかもしれません。」
「あっそっか!」
"今日の当番誰だっけ?"と私が思っていると、コビー君がそれを察知したかのように答えた。
「今日の当番はたしかひばりさんだったと思います!」
「ありがとう、コビー君! じゃあまずはひばりちゃんに伝えてこようかな!」
「はい!」
そうして女子部屋に行ってまだ準備をしている彼女に、夕食はいらないことを伝えた。
そして私は船長室に向かう。船長室は確か1番奥で、皆の部屋とは離れていたはず。
船の奥まで行き、扉の前に立ってノックをする。
すると中からいつもの聞き慣れた声が聞こえた。
「どうした。」
「あの……鳴海だけど、入ってもいい?」
私が名前を言った瞬間、中から焦ったようなドタバタとした音がする。
そしてしばしの間シーンとした後、ガチャリとドアが開いた。
「す、すまん。入っていいぞ。」
扉から顔を覗かして言う彼はいつもの目元を飾る黒いアクセサリーをしていない。
髪の毛もやや乱れている。
それにドキリとしながらも、彼の様子を伺う。
「……ほんとに大丈夫?」
「あぁ、構わない。その、ふ、服を着てなかったものだからな。」
「あぁ、そういうこと。」
さっきのは急いで服を着ている音だったのか。
そう思い、くすりと笑みが溢れる。
ドレークはそれに少し居心地悪そうにした。
彼が扉を大きく開いてくれたので、お言葉に甘えて部屋にお邪魔させてもらう。
「良かったら座ってくれ。」
そう言って彼は窓際にあるテーブルと椅子の方へ行き、椅子を引いてくれた。
しかし私は首を振る。
「ううん、ちょっと伝えたいことがあっただけだから。」
「そうなのか。どうしたんだ?」
彼は椅子に手をついたままこちらを見た。
「今日の夜なんだけど、ゾロ達と飲むと思うから帰りは遅くなると思う。それだけ伝えたくて。」
「あぁ、そういうことか。分かった。ワノ国は平和になったとは言え、気をつけて帰ってくるように。」
父親のような心配をする彼に、またもやわらってしまう。
「ふふ、うん。」
そんな私に聞きづらそうにしながらドレークが言う。
「そ、その、……ワノ国にいる仲間というのは、ロロノアと誰なんだ?」
「ん? ブルックだよ。あ、でも侍の人達とか、モモ君とか日和ちゃんにも会えたら会う予定。お菊ちゃんとか元気かなぁ。」
「そ、そうか。」
何か考える素振りを見せらドレークに、今度は私が話しかける。
「そうだ、ドレークも島には降りるんでしょ?」
「いや、俺はワノ国では下船しないことにしている。」
その言葉から、考えられる可能性は一つ。
「それって、もしかして……。」
「あぁ。スパイだったとは言え、俺はカイドウの部下としてワノ国にいた過去があるからな。俺が行けば不安になる物達が大勢いる。だから物資の調達やらは全て仲間に任せてある。俺は船番だ。」
その言葉に、少しだけ残念な気持ちになる。
着物姿のドレーク、見てみたかったな。
「そっかぁ、じゃあお土産買ってくるよ。何がいい?」
「土産か? そうだな……じゃあ……食後のデザートでもお願いしようか。」
「了解! 楽しみにしててね!」
その言葉に彼はフワリとわらって"あぁ"と答える。
「じゃ、行ってくる!」
「いってらっしゃい。」
ドレークのその言葉にむず痒さをおぼえながらも、私は船長室を出て、船を後にするのだった。