夢でも貴方と
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
朝、いつもと違う布団で目が覚める。
「(そうだ。昨日ジンベエにベッドゆずったんだった。)」
そう、それは昨夜のことである。
床で寝ると頑なに言うジンベエを何とか説得して、私のダブルベッドに寝てもらうことになったのだ。
私はお客様用のシングルの布団を床に敷いて寝ることにした。
ジンベエは体が大きいから、ダブルベッドの横幅はほぼ体が占拠しており、足はベッドからはみ出して床についている。
それでも床で寝るよりマシだろう。
シングルの布団なんて、彼にとっては布団の役割を果たさないだろうから。
聞けば、身長は3メートルを超えているらしい。
恐るべし、魚人族。
そんな事を考えながら、私は起き上がって布団をたたむ。
ジンベエは未だ目覚めない。少しだけいびきをかいているのが可愛かった。
そんな彼を横目に私はお風呂場の洗面台へと向かう。
洗顔をして、スキンケアを軽くしたら次はキッチンへ。
フライパンを取り出し火にかける。
油を少し垂らして、目玉焼きを作る。ジンベエには特別に卵を3個あげよう。
それとベーコンも追加だ。
卵を焼き終わったらベーコンを焼こう。
お皿に焼き上がった卵を乗せていく。
そしてそのままフライパンにベーコンを乗せた。
その間にお湯を沸かす。
朝はいつもお茶漬けと決めているからだ。
昨日の残りのご飯を温める。
そうこうしているうちにジンベエも目を覚ました。
彼がムクリと起き上がるのが、キッキン越しに見える。
「おはよう。」
「……おぉ、おはようさん。すまんな、何か手伝おう。」
「ありがとう。その前に顔洗ってきたら?」
「うむ、そうさせてもらう。」
彼はとても狭そうにどうにか扉を潜って洗面台へと向かっていった。
その動きに少しだけクスリと笑ってしまう。
背中を丸めて動く姿がなんだか可愛いからだ。
洗面所から戻ってきた彼はまたもや身を小さくしてキッチンへ来た。
私は家にある中で1番大きい深いお皿をジンベエに渡し、好きなだけご飯を盛るよう促した。
そしてその大盛りのご飯の上に私がお茶漬けの素を何袋もふりかける。
自分のご飯にもそれかけ、それぞれにお湯をそそぐ。
「ジンベエ、テーブルにこれ持ってってくれる?」
彼は"うむ"と頷いて、2つのご飯を持って行く。
私はベーコンと卵の乗ったお皿と、お箸を。
2人して席につき、手を合わせる。
「いただきます。」
「いただきます。」
私は卵食べながら、横目でジンベエを盗み見る。
彼はお茶漬けを珍しそうに見ながら、口に含んだ。
「……!!……これは美味い! 何と言う食いもんじゃ……!?」
「お茶漬けっていうんだけど、お口にあって良かった。超簡易的なやつだけどね。」
ジンベエは私の言葉を聞いているのかいないのか、ガツガツとお茶漬けを食べ始める。
どうやらかなり気に入ってくれたらしい。
安心した私も自分のお茶漬けを口にする。
食べながらジンベエに話しかける。
「明日から3日間、私仕事なの。朝家を出て夕方帰ってくるから、お昼ご飯は前日の夜多めに作ったぶんを食べてね。」
「お前さん、仕事は何をしとる。」
「アパレル店員してる。」
「あぱ……?」
ジンベエはしかめっ面で聞き返す。
「あぁ、服屋さんだよ。女物の服をお店で売ってるの。」
「なるほどのう。」
「で、今日はジンベエの歯ブラシとか歯磨き粉とか、日用品を買いに行ってくるね。午前中には戻ってくるから。」
「あいわかった。何から何まですまん。」
「気にしないで良いよ。」
私はそう言って微笑んだが、彼はどこか思い詰めた表情をしている。
「本当に、気にしなくて良いから。」
真剣な私の声色に気づき、こちらに視線を寄こすジンベエ。
「困った時はお互い様、でしょ?」
「……お前さんが困った時は何でもワシに言ってくれ。ワシに出来ることなら、何でもしよう。」
ジンベエは本心からそう思った。
衣食住から身の安全まで確保してくれたこの目の前の人間の女に、とてつもない恩が出来たと思ったのだ。
「ありがと。」
にひひ、と笑いながら鳴海は食事を再開した。
「(そうだ。昨日ジンベエにベッドゆずったんだった。)」
そう、それは昨夜のことである。
床で寝ると頑なに言うジンベエを何とか説得して、私のダブルベッドに寝てもらうことになったのだ。
私はお客様用のシングルの布団を床に敷いて寝ることにした。
ジンベエは体が大きいから、ダブルベッドの横幅はほぼ体が占拠しており、足はベッドからはみ出して床についている。
それでも床で寝るよりマシだろう。
シングルの布団なんて、彼にとっては布団の役割を果たさないだろうから。
聞けば、身長は3メートルを超えているらしい。
恐るべし、魚人族。
そんな事を考えながら、私は起き上がって布団をたたむ。
ジンベエは未だ目覚めない。少しだけいびきをかいているのが可愛かった。
そんな彼を横目に私はお風呂場の洗面台へと向かう。
洗顔をして、スキンケアを軽くしたら次はキッチンへ。
フライパンを取り出し火にかける。
油を少し垂らして、目玉焼きを作る。ジンベエには特別に卵を3個あげよう。
それとベーコンも追加だ。
卵を焼き終わったらベーコンを焼こう。
お皿に焼き上がった卵を乗せていく。
そしてそのままフライパンにベーコンを乗せた。
その間にお湯を沸かす。
朝はいつもお茶漬けと決めているからだ。
昨日の残りのご飯を温める。
そうこうしているうちにジンベエも目を覚ました。
彼がムクリと起き上がるのが、キッキン越しに見える。
「おはよう。」
「……おぉ、おはようさん。すまんな、何か手伝おう。」
「ありがとう。その前に顔洗ってきたら?」
「うむ、そうさせてもらう。」
彼はとても狭そうにどうにか扉を潜って洗面台へと向かっていった。
その動きに少しだけクスリと笑ってしまう。
背中を丸めて動く姿がなんだか可愛いからだ。
洗面所から戻ってきた彼はまたもや身を小さくしてキッチンへ来た。
私は家にある中で1番大きい深いお皿をジンベエに渡し、好きなだけご飯を盛るよう促した。
そしてその大盛りのご飯の上に私がお茶漬けの素を何袋もふりかける。
自分のご飯にもそれかけ、それぞれにお湯をそそぐ。
「ジンベエ、テーブルにこれ持ってってくれる?」
彼は"うむ"と頷いて、2つのご飯を持って行く。
私はベーコンと卵の乗ったお皿と、お箸を。
2人して席につき、手を合わせる。
「いただきます。」
「いただきます。」
私は卵食べながら、横目でジンベエを盗み見る。
彼はお茶漬けを珍しそうに見ながら、口に含んだ。
「……!!……これは美味い! 何と言う食いもんじゃ……!?」
「お茶漬けっていうんだけど、お口にあって良かった。超簡易的なやつだけどね。」
ジンベエは私の言葉を聞いているのかいないのか、ガツガツとお茶漬けを食べ始める。
どうやらかなり気に入ってくれたらしい。
安心した私も自分のお茶漬けを口にする。
食べながらジンベエに話しかける。
「明日から3日間、私仕事なの。朝家を出て夕方帰ってくるから、お昼ご飯は前日の夜多めに作ったぶんを食べてね。」
「お前さん、仕事は何をしとる。」
「アパレル店員してる。」
「あぱ……?」
ジンベエはしかめっ面で聞き返す。
「あぁ、服屋さんだよ。女物の服をお店で売ってるの。」
「なるほどのう。」
「で、今日はジンベエの歯ブラシとか歯磨き粉とか、日用品を買いに行ってくるね。午前中には戻ってくるから。」
「あいわかった。何から何まですまん。」
「気にしないで良いよ。」
私はそう言って微笑んだが、彼はどこか思い詰めた表情をしている。
「本当に、気にしなくて良いから。」
真剣な私の声色に気づき、こちらに視線を寄こすジンベエ。
「困った時はお互い様、でしょ?」
「……お前さんが困った時は何でもワシに言ってくれ。ワシに出来ることなら、何でもしよう。」
ジンベエは本心からそう思った。
衣食住から身の安全まで確保してくれたこの目の前の人間の女に、とてつもない恩が出来たと思ったのだ。
「ありがと。」
にひひ、と笑いながら鳴海は食事を再開した。