夢でも貴方と
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ライデンさんは、言葉通り3年で私を強くしてくれた。
今日、私はこの島を出る。
「ねぇ、本当にあの小舟で行くの? 流石に自殺行為なんじゃない?」
ぺティさんが心配そうに言う。
「俺もそう言ったが、聞かんのだ。まったく、グランドラインの恐ろしさを知らんからそんなことが言える。」
ライデンさんがプンプンと怒りながら愚痴っている。
私はそれを横目に荷物をまとめる。
「大丈夫ですよ! 大きな船が通ったら乗せてもらえば良いんですから!」
「もう俺は知らん。好きなように生きろ。」
「はい! ありがとうございます!」
彼はため息をつきながら、それでも私を見送ろうと待ってくれている。
私はまとめた荷物を持って彼らとハグをする。
「ぺティさん、いつも美味しい料理をありがとうございました。」
「良いんだよ。いつでも帰ってきな。」
彼女は私の頬にキスをして言った。
「ライデンさんも、私を強くしてくれてありがとう。」
「まったく。蓋を開けてみればかなり筋の良いお嬢さんだったよ、君は。……死ぬなよ。」
「ふふ、はい! それじゃあ、またいつか!」
そう言って、私は屋敷を出る。
そして海岸へ向かって歩き出した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それからの旅は本当に大変なものだった。
自身の小舟だけでなく、時には商船、時には海賊船に乗らせてもらいながらグランドラインを旅してきた。
そしてとうとう、グランドライン後半の海、新世界へとたどり着くのだった。
しかしいつまでも商船や海賊船にお世話になるわけにもいかない。
いまは自分の小舟で新世界の海を渡っていた。
が。
「何この天気……!!……船が…! 転覆しそう…!!」
そう、天候は最悪。海は大荒れ。
私は必死に船にしがみつく。
しばらくそうしていれば、遠くに海賊船が見えてきた。
しめた。この天気がどうにかなるまでは、あの船に乗せてもらおう。
そう思い、私は大声を出す。
「おーーーい!! 乗せてーーー!!」
どうやら、海賊船は私に気づいたらしい。
こちらに近付いてくる。
それにしても立派な船だ。黄色とオレンジを基調としていて、可愛さもある。
船首は太陽? それともライオン? なんだか分からないが愛嬌があった。
「おーーーい! すみません、乗せてー!!」
その声が届く範囲まできてしばらくすると、その船から梯子が投げられた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大時化のなか双眼鏡でウソップが見たものは、信じられない光景だった。
この最悪に荒れた海の上を、小舟が一隻浮いている。
しかも、乗っているのはどうやら女。
こっちに向かって助けを求めているようだった。
「お、おい!! やべぇぞ!! この天気のなか小舟に乗った女がいる!!」
「何ですって!? ここ新世界よ!? 有り得ない!!」
ウソップの言葉にナミが驚きの声をあげる。
「だがしかし! 現に9時の方向に居るぞ! 助けを求めてるように見える!」
再びウソップが女の姿を確認する。
「んレディが助けを求めてるって〜!? こうしちゃいられねぇ! 今すぐ俺が行って救助に……!!」
「何かの罠の可能性もあるかも。」
サンジの浮き足だった発言に、ロビンが言う。
「むぅ、しかし見殺しというのも、どうにも寝覚めが悪いのう。」
ワノ国で仲間になったジンベエが言う。
「敵なら斬りゃあいい。」
「こんななか小舟で旅するなんて、根性あるなー、その女! おっもしれぇ!!」
ゾロ、ルフィが楽しそうに言う。
「では、助ける、と言う方向で宜しいですね? ルフィさん。」
ブルックの言葉にルフィは元気よく頷いた。
ジンベエは舵を切り9時の方向へサウザンドサニー号を近づけた。
フランキーが船内から梯子と、小舟を上げるためのロープを持ってきた。
9時の方向に近づけば近づくほど、小舟がはっきりと見えてくる。
今にも転覆しそうなその小舟にしがみついている女を、仲間の数人がハラハラした面持ちで見ている。
「おいジンベエ! もう少しだ! もうちょっと早く近づけねぇのか!?」
ジンベエは操舵手のためその姿を確認出来ていない。
サンジの言葉にジンベエは答える。
「慎重にいかねばこの船で潰してしまうわい。良いところまで来たら声をかけてくれ。舵を止める。」
「あぁ、分かってる!」
そうしてかなり近付いたサニー号を止めるように、チョッパーが声を張り上げる。
「もう良いぞー! ジンベエ!」
「分かった。」
「梯子を投げるぞ!!」
フランキーが言いながら、梯子を外に放り投げた。
そして下の小舟の女に指示を出す。
「今からロープを投げる!! 両端を小舟の先端に縛りつけろ!! こっちで引き上げる!!」
「ありがとうございます!!」
雨と波の音に紛れて、女の声がした。
更にロープを投げたフランキー。しばらくすると、再び女の声が聞こえてきた。
「縛りました!!」
「よし! まずアンタが上がってこい!」
「はい!」
フランキーの言葉に素直に従う女。
彼女は梯子を素早く登り始めた。ハシゴの横ではサンジとフランキーが船を引っ張り上げている。
彼女と船がサニー号に乗ったのはほぼ同時だった。
船に無事に降り立った女は座り込み、満身創痍という状態だった。
「おい、大丈夫か、お前!?」
「どうして小舟でこんなとこにいたの!?」
チョッパーとナミが彼女に問いかける。
女は2人をみて言う。
「人探しをしてまして。私、鳴海と言います。この度は船に乗せてくださってありがーー」
鳴海は言いながら船の船員達を見た。
しかし途中で言葉が止まる。
なぜなら、見覚えのある青い巨体と目が合ったからだ。
お互い目を見開いたまま、数秒固まった。
今日、私はこの島を出る。
「ねぇ、本当にあの小舟で行くの? 流石に自殺行為なんじゃない?」
ぺティさんが心配そうに言う。
「俺もそう言ったが、聞かんのだ。まったく、グランドラインの恐ろしさを知らんからそんなことが言える。」
ライデンさんがプンプンと怒りながら愚痴っている。
私はそれを横目に荷物をまとめる。
「大丈夫ですよ! 大きな船が通ったら乗せてもらえば良いんですから!」
「もう俺は知らん。好きなように生きろ。」
「はい! ありがとうございます!」
彼はため息をつきながら、それでも私を見送ろうと待ってくれている。
私はまとめた荷物を持って彼らとハグをする。
「ぺティさん、いつも美味しい料理をありがとうございました。」
「良いんだよ。いつでも帰ってきな。」
彼女は私の頬にキスをして言った。
「ライデンさんも、私を強くしてくれてありがとう。」
「まったく。蓋を開けてみればかなり筋の良いお嬢さんだったよ、君は。……死ぬなよ。」
「ふふ、はい! それじゃあ、またいつか!」
そう言って、私は屋敷を出る。
そして海岸へ向かって歩き出した。
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それからの旅は本当に大変なものだった。
自身の小舟だけでなく、時には商船、時には海賊船に乗らせてもらいながらグランドラインを旅してきた。
そしてとうとう、グランドライン後半の海、新世界へとたどり着くのだった。
しかしいつまでも商船や海賊船にお世話になるわけにもいかない。
いまは自分の小舟で新世界の海を渡っていた。
が。
「何この天気……!!……船が…! 転覆しそう…!!」
そう、天候は最悪。海は大荒れ。
私は必死に船にしがみつく。
しばらくそうしていれば、遠くに海賊船が見えてきた。
しめた。この天気がどうにかなるまでは、あの船に乗せてもらおう。
そう思い、私は大声を出す。
「おーーーい!! 乗せてーーー!!」
どうやら、海賊船は私に気づいたらしい。
こちらに近付いてくる。
それにしても立派な船だ。黄色とオレンジを基調としていて、可愛さもある。
船首は太陽? それともライオン? なんだか分からないが愛嬌があった。
「おーーーい! すみません、乗せてー!!」
その声が届く範囲まできてしばらくすると、その船から梯子が投げられた。
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大時化のなか双眼鏡でウソップが見たものは、信じられない光景だった。
この最悪に荒れた海の上を、小舟が一隻浮いている。
しかも、乗っているのはどうやら女。
こっちに向かって助けを求めているようだった。
「お、おい!! やべぇぞ!! この天気のなか小舟に乗った女がいる!!」
「何ですって!? ここ新世界よ!? 有り得ない!!」
ウソップの言葉にナミが驚きの声をあげる。
「だがしかし! 現に9時の方向に居るぞ! 助けを求めてるように見える!」
再びウソップが女の姿を確認する。
「んレディが助けを求めてるって〜!? こうしちゃいられねぇ! 今すぐ俺が行って救助に……!!」
「何かの罠の可能性もあるかも。」
サンジの浮き足だった発言に、ロビンが言う。
「むぅ、しかし見殺しというのも、どうにも寝覚めが悪いのう。」
ワノ国で仲間になったジンベエが言う。
「敵なら斬りゃあいい。」
「こんななか小舟で旅するなんて、根性あるなー、その女! おっもしれぇ!!」
ゾロ、ルフィが楽しそうに言う。
「では、助ける、と言う方向で宜しいですね? ルフィさん。」
ブルックの言葉にルフィは元気よく頷いた。
ジンベエは舵を切り9時の方向へサウザンドサニー号を近づけた。
フランキーが船内から梯子と、小舟を上げるためのロープを持ってきた。
9時の方向に近づけば近づくほど、小舟がはっきりと見えてくる。
今にも転覆しそうなその小舟にしがみついている女を、仲間の数人がハラハラした面持ちで見ている。
「おいジンベエ! もう少しだ! もうちょっと早く近づけねぇのか!?」
ジンベエは操舵手のためその姿を確認出来ていない。
サンジの言葉にジンベエは答える。
「慎重にいかねばこの船で潰してしまうわい。良いところまで来たら声をかけてくれ。舵を止める。」
「あぁ、分かってる!」
そうしてかなり近付いたサニー号を止めるように、チョッパーが声を張り上げる。
「もう良いぞー! ジンベエ!」
「分かった。」
「梯子を投げるぞ!!」
フランキーが言いながら、梯子を外に放り投げた。
そして下の小舟の女に指示を出す。
「今からロープを投げる!! 両端を小舟の先端に縛りつけろ!! こっちで引き上げる!!」
「ありがとうございます!!」
雨と波の音に紛れて、女の声がした。
更にロープを投げたフランキー。しばらくすると、再び女の声が聞こえてきた。
「縛りました!!」
「よし! まずアンタが上がってこい!」
「はい!」
フランキーの言葉に素直に従う女。
彼女は梯子を素早く登り始めた。ハシゴの横ではサンジとフランキーが船を引っ張り上げている。
彼女と船がサニー号に乗ったのはほぼ同時だった。
船に無事に降り立った女は座り込み、満身創痍という状態だった。
「おい、大丈夫か、お前!?」
「どうして小舟でこんなとこにいたの!?」
チョッパーとナミが彼女に問いかける。
女は2人をみて言う。
「人探しをしてまして。私、鳴海と言います。この度は船に乗せてくださってありがーー」
鳴海は言いながら船の船員達を見た。
しかし途中で言葉が止まる。
なぜなら、見覚えのある青い巨体と目が合ったからだ。
お互い目を見開いたまま、数秒固まった。