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GS横島 運命と戦う者

「俺はカップ麺あるから大丈夫だぞ。 ルシオラとパピリオが食べる物を買ってくればいいぞ。 砂糖と水と蜂蜜か…」

「うーん… わかったわ。 今日はそうしましょう。 明日はお金の回収に出かけましょう」


ルシオラは横島にも食べ物を買って来ようと思ったが、お金が無いので今日は諦めた

ただ、横島の食生活に危機を覚えていた…

一緒に居た時間が短い為に気がつかなかったが、あまりに貧乏で体を壊しそうな食生活なのは、部屋を掃除して気がついた

体が資本の仕事なのにあまりの貧乏な生活……


美神やおキヌの周りの人間は気がついていたはずなのに…


なぜ誰も彼を助けないんだろう…


彼も普通の人間なのに…


ルシオラは改めて横島の生活と、周りの人間をよく調べようと考えていた


それから横島はルシオラとパピリオと一緒に買い物に行った


「人間の世界も面白いでちゅね~ ヨコシマ、ゲームステーションがほしいでちゅ~」


パピリオはスーパーの中をキョロキョロと興味深げに見ていた


「パピリオ、ゲームステーションはここじゃ売ってないよ~ お金無いからもう少し待ってくれ。」

横島はそんなパピリオに苦笑いしたが、パピリオの楽しそうな姿は本当に嬉しかった


「パピリオ、明日お金を回収しに行くからその後買ってあげるわよ。」

ルシオラはニコニコ笑顔で話した


「さすがルシオラちゃん! 明日が楽しみでちゅね~」


横島達は砂糖とミネラルウォーターと蜂蜜を買って帰った


そして横島達は晩ご飯を食べて銭湯に行った


「銭湯って初めてだわ~」

「湯船が広いから気持ちいいぞ~」

横島はルシオラ、パピリオと手をつないで銭湯に行った


パピリオは広いお風呂にハシャいでルシオラに怒られたようだった


そうして新しい生活一日目は終わった


パピリオは一人で布団を使い

横島とルシオラが二人で布団一つを使っていた


パピリオはすぐに寝つき

横島とルシオラはゆっくり愛し合っていった…


普段はセクハラばかりの横島も、いざ本番となると緊張しているようだった…


「ヨコシマ… あなたに会えて良かったわ… 愛してるわ…」


ルシオラは優しい笑みを浮かべて横島に囁いた


「ル… ルシオラ… 最初はさ ヤリたいのなんの言ってるだけだった… でもあの時… 東京タワーでお前と別れて、アシュタロスにお前が死んだって聞かされて… 俺…その時気がついたんだ… お前の事どう思ってるかを…… もう二度とお前を離さない! 例え世界を引き換えにしても… 今度はお前を守る!」


横島は震えながら真剣な眼差しで語った…


それは横島がずっと思っていたこと


世界か恋人か…


あり得るはずの無い選択


陳腐な口説き文句のような出来事…


有史以来様々な出来事があったろう…


しかし、本当に世界と恋人を天秤にかける選択をしたのは横島だけだろう…


神や魔をも超えた体験…


その出来事はやがて神話になるだろう…


だが横島は考えていた…


もし次に同じ選択を迫られたら…


自分は彼女を選ぶと…


彼女一人を犠牲にしなければならない世界なら…


彼女を選ぶと……


ルシオラは横島をじっと見つめていた

悲しみと苦しみに満ちた表情を

そして横島の苦しみに気がついた


自分は命を犠牲にしても彼を守りたかった

だが本当に他に方法は無かったのか…?

自分が彼の為にしたことで、彼に死ぬより苦しい選択を迫ってしまった…


もう二度と彼にあんな思いをさせてはいけない…


何があっても二人で生き残る…


それがルシオラの誓いだった



ルシオラは震える横島に自分から顔を近づけた……


そして横島の唇を奪った…


横島は驚いたが、ルシオラに答えてキスを返す


「私は何があってもあなたを愛してるわ… それは変わらない」

ルシオラの表情はそれは美しかった

横島は言葉も忘れて見とれていた…


「愛してるよ…… ルシオラ……」


横島もルシオラも幸せそうに見つめ合った…


そして長い夜が始まる……



(良かったでちゅね… ヨコシマ… ルシオラちゃん…)

パピリオは寝たふりをしながら心でつぶやいた
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